ソーシャルサポートとは?
ソーシャルサポートとは、ある人の周りにいる知り合いや地域社会などから様々な援助を受けること。
社会的関係の中でやりとりされる支援。健康行動の維持やストレッサーの影響を緩和する働きがある。
例えば健康によい食事や運動・禁煙などを続けていく上で、家族を含めた周りの人からいろいろなサポートを受けることで、それらの行動が長続きしやすくなると考えます。
ストレッサーがあっても周りの人からサポートを受けることによって、そのストレッサーを前向きにとらえられるようになったり、うまくストレッサーに対処(コーピング)することができるようになると考えます。
厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイトより
ソーシャルサポートの提供者
・教師、他の留学生、日本人の学生、事務職員、地域市民
・親や兄弟など家族(平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題8問5)
・ピア・サポートもソーシャルサポートの一つ
ソーシャルサポートの特徴
・被支援者の養成と提供されるサポートが一致するときに効果的に働く。
・被支援者のストレスが強すぎる場合には、サポートの効果が限られる。
・被支援者のストレスのタイプによって、サポートの内容を変える必要がある。
(以上は平成30年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題8問5より)
ソーシャルサポートの種類
1. 道具的サポート(Instrumental Support)
- 意味
生活上や問題解決に直接役立つ、具体的で実務的な支援のこと。 - 例
- 引っ越しを手伝ってくれる
- 病気のときに送迎や買い物をしてくれる
- 資金の貸し借りや物資の提供
- 情報や手続きの代行
- 特徴
- 形として目に見える支援
- 直接的に問題や負担を軽減する
- 一時的な助けになりやすい
2. 情緒的サポート(Emotional Support)
- 意味
気持ちや心理面での支えを与える支援のこと。安心感や共感、愛情、励ましなど。 - 例
- 悩みをじっくり聞いてくれる
- 「あなたの気持ちは分かるよ」と共感してくれる
- 応援や励ましの言葉
- 一緒に過ごすことで孤独感を減らす
- 特徴
- 形としては見えにくいが心理的安定に効果的
- ストレス耐性や幸福感を高める
- 長期的な人間関係の質に直結する
💡 まとめ
- 道具的サポート=物理的・実務的な助け
- 情緒的サポート=気持ちや心理面での助け
両方がバランス良く得られることが、ストレス軽減や健康維持に有効とされています。
ソーシャル・サポートが出題された日本語教育能力検定試験の過去問
・令和5年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題9問3【情緒的サポート】
・令和3年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題8【ソーシャル・サポート】
・平成30年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題8問5【ソーシャルサポートに関する記述】
・平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題8問5【ソーシャルサポートに関する記述】