ピアは日本語教育能力検定試験の大好物なのでここで整理しておきます。
英語でpeer
peer:対等の人、同等の人、仲間
ピアとは、同等の人が協力することです。
ピア・ラーニングの意味
ピアラーニングとは、少人数のグループで学習者が互いに話し合い協力しながら学ぶ学習。自律性を高める効果があります。協働学習とも。ピア・リーディングやピア・レスポンスはピア・ラーニングの一種です。
ピア・ラーニングの例
・20名のクラスで4名ずつのグループを作って話し合いを行う。
ピア・リーディングの意味
ピアリーディングとは、学習者同士が一緒に読みながら分からない言葉を確認したり質問したり助け合いながら読むこと。読解の手法です。
ピア・リーディングの例
・2人1組で一つのテキストを読む。
ピア・レスポンスの意味
ピアレスポンスとは、仲間の書いた作文に対してコメントをし合うこと。作文の手法です。
読み手からの質問に答える過程で自分の書きたいことを整理される。他の作文に意見することで自分の作文を批判的に分析する力を身につけることができる。読み手の視点を意識させることで自分で推敲する力を身につけることができるなどのメリットがあります。
ピア・レスポンスの例
・3人1組になって書いた作文を読み合いコメントする。
ピア・サポートの意味
ピアサポートとは、同じような立場の人によるサポートのこと。支援を受ける側と年齢や社会的条件が似通っている者が支援の担い手となります。
支援を行う側と受ける側の二者間だけではなく、スーパーバイザーを含む三者間やコミュニティの間で行うこともできます。対面による形態だけでなく、紙面やインターネットを介して行うこともできます。
ピア・サポートの例
・アルコール依存症の患者同士が話し合う
・留学生同士が話し合う。
ピアが出題された日本語教育能力検定試験の過去問
・令和2年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題8問3【ピア・レスポンスを行う目的】
・平成29年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題10問5【ピア推敲】
・平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題6問3【ピアで検討する前に教師が読み手側の学習者に与えるアドバイスとは】
・平成26年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題10問2【ピア・サポート】
・平成23年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題5問3【ピア・ラーニング活動として行う際のねらい】