OPIとは、ACTFLが開発した会話能力を測定するテストです。
1対1のインタビュー形式で口頭運用能力(話す力)を評価します。
Oral Proficiency Interviewの略(イニシャリズム)。
Oral:口頭の
Proficiency:技量
Interview:面接
口頭の技量の面接です。
ACTFLが開発したので ACTFL-OPIとも呼ばれます。
ACTFL(アクトフル)は、The American Council on the Teaching of Foreign Languages(全米外国語教育協会)の略称、OPIは、”oral proficiency interview”(口頭能力を測定するためのインタビュー)の頭文字である。
ACTFLは1967年、語学指導法に関する研究を目的として、100年以上の歴史を持つ“the Modern Language Association”(MLA)によって設立された。現在ACTFLは、すべての教育機関における、すべての外国語を対象とした、米国で唯一の総合的な語学教育研究機関であり、会員数は約1万人、扱っている言語数は、第二言語・外国語としての英語、日本語、アラビア語、中国語、スペイン語、フランス語、ドイツ語、ロシア語等30を超えている。
http://www.opi.jp/shiryo/jugyoni/j_01.html
OPIでは、インタビューとロールプレイを行います。
やり取りの中で口頭でできることの上限や下限を確認するためです。
OPIでは、テスターがインタビュー形式で質問をしますが、質問の内容はあらかじめ決まっていません。テストを受ける人のレベルに応じて、質問の難易度を調整しながら、口頭運用能力を判定します。
詳しくは、日本語OPI研究会『OPIとは』をどうぞ。
OPIの判定するレベル
「超級、上級、中級、初級」という4つの主要レベルがあり
「上級、中級、初級」はさらに細かく「上・中・下」にわかれています。
つまり、
超級、
上級ー上、上級-中、上級ー下、
中級ー上、中級ー中、中級ー下、
初級ー上、初級ー中、初級ー下、
の10段階にわかれています。
OPIの判定基準
超級
・意見の裏付けができる。
・仮説が立てられる。
・具体的な話題も抽象的な話題も議論できる。
・言語的にも不慣れな状況に対応できる。
上級
・主な時制/アスペクトを使って叙述、描写できる。
・複雑な状況に対応できる。
中級
・自分なりに言語が使える。
・よく知っている話題について簡単な質問をしたり答えたりできる。
・単純な状況や、やりとりに対処できる。
初級
・コミュニケーションができるのは、決まり文句、暗記した語句、単語の羅列、簡単な熟語でのみ。
詳しくは「ACTFL言語運用能力基準」をどうぞ。
OPIが出題された日本語教育能力検定試験の過去問
・令和5年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題13問5【OPIの原理や手法を用いた会話教育】
・令和2年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題6【OPIによる会話テストでロールプレイを行った事例】
・平成30年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題8問1【OPIの考え方に基づいたタスク先行型の会話指導法】
・平成29年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題4問5【話す力を評価する方法の一つであるOPIの説明として最も適当なもの】