【過去問解説】平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅱ聴解問題4

H24試験Ⅱ
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平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅱの問題4は【発話の特徴や問題点】です。
問題4は1回しか音声が流れないので、聴く前に選択肢をしっかり読んで頭に入れ、聴くポイントを把握しなければなりません。

1番
日本人「大学のほうは大丈夫ですか」
留学生「土曜日と日曜日大丈夫ですが。面接しましょう」
日本人「申し訳ございません。平日しか営業していないのですが」
留学生「何ですか。面接いいですか」 
日本人「はあ。電話では分かりにくいですよね。お会いして確認したほうがよろしいですね」

問1
留学生は上の会話のとおり、次の発話を一方的にしています。
よって、正解はdです。
なお、言いさしとは、 最後まで言い切らない言葉のこと。
例…お願いがあります。(言い切り)
  お願いがあるんだけど。(言いさし)

問2
上の会話のとおり、日本人の会社員は「平日しか営業していない」という言葉が分からなかった留学生に対し、発話速度の調整をせず、言い換えもせず、援助の要請もしていません。回避しています。
よって、正解はbです。

2番
問1
日本人大学生は会話の途中で「もしもし?」と確認しているのは、留学生の相づちが少ないからですね。
よって、正解はcです。

問2 大学生の発話の特徴として、合っていない選択肢を選ぶ問題です。
a,縮約形を多用している
「発表しなきゃ」←「発表しなければ」
「コピーしとかなきゃ」←「しておかなければ」
など縮約形を多用しています。

b,助詞の省略が見られる。
「資料(を)コピーしとかなきゃだめだったよね」
「授業の前(に)会って」
「昼休み(に)図書館(の)コピー機」
など助詞を省略しています。

c,上昇下降調が見られる。
正直に申しまして、上昇下降調というものがよく分かっていませんが、
男の「でさぁ〜」
は特徴的なのでこれのことでしょうか。

d,婉曲表現を多用している。
日本人の大学生は要件を端的に述べず、
「えっとさあ〜あした〜授業で〜うちら発表しなきゃなんないよね〜」
「 でさあ〜資料〜コピーしとかなきゃだめだったよねえ」
「でさあ〜授業の前〜あってえ〜一緒にコピーしたいんだけどお」
とフィラーを多用し、語尾伸ばしも多用していますが、婉曲表現(遠まわりに物事を表現すること)自体は使っていません。

よって、正解はdです。

3番
問1
留学生の発話は、
「はい、五時です」「そう、学校のことだから仕方がない」「うん、週末は忙しいけど、時間を作る」「うん、じゃ」
のとおり、終助詞がありません。
よって、正解はaです。

問2
日本人大学生の発話は、
「もしもし、小宮山です」「あのー、今度の月曜、パソコン買いに行く約束をしていましたよね」「ごめんなさい、実は補講が入ってしまったんです」「ごめん、じゃあ週末はどうかな」「ありがと。また連絡するね」
丁寧な話し方くだけた話し方にスピーチスタイルが変化しています。
よって、正解はaです。

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