新解説(6)
副詞の分類は学者によって異なります。
そのため「ぐっすり」を程度副詞として分けている場合もあるかもしれません。
副詞の分類は気にしすぎない方がいいです。
この問題では「ぐっすり」はどのように眠ったのかを表すから様態副詞ということです。
様態=どのように?→ぐっすり
程度=どのぐらい?→たくさん、ちょっと
副詞の問題は解答速報も割れますからあまり気にする必要ありません。
旧解説
平成25年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題3のBは【副詞】です。
副詞は大きく3つに分けられます。
1,様態副詞(情態副詞)…動詞を修飾し、その動作を詳しく説明する。
2,程度副詞…状態性の概念を修飾し、程度を表す。
3,陳述副詞…話し手の気持ちなどを表す成分と呼応する。誘導副詞ともいう。
(6)
1の「せっかく」は、話し手の気持ちを表す成分と呼応するので、陳述副詞です。
2の「さっぱり」は、分からない程度を表しているので、程度副詞です。
3の「ぐっすり」は、眠った様子を詳しく説明しているので、様態副詞です。
4の「ちょっと」は、すみませんの程度を表しているので、程度副詞です。
よって、正解は3です。
「ちょっと」は問題1の(3)に出てきました。このように本試験では同じ年度に同じワードが何度も現れることがあります。問題作成者の手抜き、ではなくて重要なワードを教えてくれる優しさに違いありません。
(7)
1の「仰々しく」は、お辞儀の様子を詳しく説明しているので、様態副詞です。
2の「もしかすると」は、 話し手の気持ちを表す成分と呼応するので、陳述副詞です。
3の「ぎゅっと」は、抱きしめた様子を詳しく説明しているので、様態副詞です。
4の「ほとんど」は、食べなかった程度を表しているので、程度副詞です。
よって、正解は4です。
(8)
「話し手の伝達的態度や事態に対する認識、評価を表す」のは「陳述副詞」です。
よって、正解は1です。
(9)
この問題の答えは、平成26年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題3のAの問題文にあります。
正解は3です。
なお、照応(しょうおう)は、代名詞や指示語を用いて何かを指すことです。平成26年度 日本語教育能力検定試験Ⅰ問題3のCの(14)で出題されました。
(10)
副詞と同様の働きを持つ「動詞のテ形」を探すには、副詞の働きを知らなければなりません。
副詞の働きとは、動詞や形容詞にかかって、その動詞や形容詞を詳しく説明することです。
1,「弾んで」が「長居」の理由として、単独で使われています。
2,「飲んで」が「歌った」と並列的に使われています。
3,「行って」が「行った」と並列的に使われています。
4,「黙って」が「見ていた」にかかり、「見ていた」様子を詳しく説明しています。
よって、4が正解です。