【過去問解説】平成23年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題3B

H23試験Ⅰ
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平成23年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題3のBは【対義語】です。


日本語教育能力検定試験に合格するための基礎知識50の35頁に表で対義語の種類がまとめられています。

試験に出題されやすい反義語・対義語には以下のようなものがあります。
相補関係(一方を否定すると、 もう片方を肯定する組合せ)…男/女、(抽選に)当たる/外れる。
②程度の大小関係(連続的反義関係)…大きい/小さい、長い/短い、暑い/寒い。
③両極関係…北極/南極、善/悪。
④視点の対立…先生/生徒。 
⑤異なる視点から見た一つの事柄…上り坂/下り坂、貸す/借りる、売り/買い。

また、一方が他方に含まれる関係を包摂関係といいます。例えば、「猫」は「動物」の一種なので、「猫」と「動物」は包摂関係にあります。この場合、「猫」を下位語、「動物」を上位語といいます。

以上より、正解は4です。


②程度の大小関係を表す対義語は、中間点から相反する方向に段階的な連続性をもつ語なので、程度副詞がつきます。
よって、正解は2です。


⑤一つの事柄や事物を異なる視点から捉えた関係の対義語は、上記の通り、上り坂/下り坂、です。
よって、正解は3です。


何か名詞をつけてみる(連体修飾構造に変換してみる)と、違いが分かります。
1,正しいジャイアン→「い」で名詞に続くので、イ形容詞
  間違いなジャイアン→ 「な」で名詞に続くので、ナ形容詞
2,きれいなジャイアン→ナ形容詞。
  汚いジャイアン→イ形容詞。
3,豊かなジャイアン→ナ形容詞。  
  貧しいジャイアン→イ形容詞。
4,丁寧なジャイアン→ナ形容詞。
  ぞんざいなジャイアン→ナ形容詞。
選択肢4だけ、いずれも「ナ形容詞」です。
よって、正解は4です。 

⑽ コンテクストによって対義関係が読み取れるものの例として最も適当なものを選ぶ問題です。
1,「家庭」は「仕事」を辞める原因であり、対義関係は読み取れません。例えば、「病気」「事故」など「仕事」を辞める原因はいくらでもあり、対義関係とは関係ありません。
2, 対義関係とは、意味が反対になっていたり、対照的になっている関係のことです。選択肢2では、「見る」と「する」を対照的に比較していますので、「コンテクストによって対義関係が読み取れる」といえます。
3,「クラシック」と「ロック」 を好きな音楽として並列的に扱っています。
4,カードでできることとして、「電車の乗り降り」や「買い物」を並列的に扱っています。
よって、正解は2です。 

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