【過去問解説】平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題4

H24試験Ⅲ
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平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題4は【発話行為】です。

問1

発語行為とは、伝えるために何かを言う行為。

例…「iPhone7買って」とキャバ嬢がお客さんに言うこと。

発語内行為とは、発語行為と同時に遂行される行為。

例…「iPhone7買って」とキャバ嬢がお客さんに言うことでおねだりすること。

発語媒介行為とは、発話によって達成される行為。

例…「iPhone7買って」とおねだりした結果、お客さんがiPhone7を買ってくれること。

よって、正解は2です。

問2

「今度、国の料理をごちそうします」という発話は、依頼、命令ではないのは明らかです。

意志なのか? 約束なのか? 意志は一方行為、約束は双方行為といえます。

ごちそうするという行為は、相手が応じなければできません。双方行為です。

よって、正解は4です。

問3 間接発話行為とは、文字どおりとは異なる力を持つ発話行為のこと。

例…「iPhone7いいなー」とキャバ嬢がお客さんに言うことは、文字どおりの「感想」という機能とは別に「おねだり」という間接的な機能を持ちます。これに対しお客さんが「アップルが好きなの? 僕はXperia派だね。日本が好きだから」と答えた場合、発話の(間接的な)意図が伝わらなかったことになり、キャバ嬢が心の中で舌打ちします。

「寒いですね」という言葉の間接的な意図は、暖かくしましょうという「提案」です。

よって、正解は4です。

問4

1,発話に間接的な意図はないと思われます。

2,「小銭ある?」という発話には、「小銭貸して?」という間接的な意図があります。しかし、友人は、文字どおりの言葉しか返さなかったので、意図が伝わらなかったといえます。

3, 「明日は大雪だよ」という発話には、「遠足は中止かも」という間接的な意味があります。友人は「残念だなあ、楽しみにしていたのに」と答えているので、発話の意図はうまく伝わっています。

4,発話に間接的な意図はないと思われます。

よって、正解は2です。

問5

当該コースで何を教えるかをシラバスといいます。

機能シラバスでは、誘う、断る、謝る、お礼を言うなど、言語の持つコミュニケーション上の働きを中心に指導します。

よって、正解は1です。

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