問題の解き方
【】内がどんな誤用か考える
「雨は降ったら」→「雨が降ったら」
どうして「は」は駄目なのか?
従属節内は原則「が」だから。
詳しくは下記の記事で説明しました。
各選択肢が同じ誤用か考える
各選択肢の間違いも直してみます。
- 曲がったほうが早く着けた。
- 気がつくと、もう夕方でした。
- 田中さんが買ったのはこの本です。
- 腰が痛いから、休みます。
全ての選択肢が「は」→「が」
これだけでは異なる種類の誤用がわかりません。
別の観点でもう一度検討します。
「は」がある場所です。
各選択肢の文を主節と従属節に分解してみましょう。
- 従属節(補足節)「曲がったほう」主節「早く着けた」
- 従属節(副詞節)「気がつくと」主節「もう夕方でした」
- 従属節(補足節)「田中さんが買ったの」主節「この本です」
- 従属節(副詞節)「腰が痛いから」主節「休みます」
これでわかりました。
2から4は従属節(補足節・副詞節)内の「は」を「が」に直しました。
1は従属節と主節を繋げる「は」を「が」に直しました。
1は「AとBとどっちのほうがいいですか?」「Aのほうがいいです」という比較表現です。
この比較表現では「は」ではなく「が」を使います。
なのに「は」を使っているので間違いです。
2~4は、従属節内で「は」を使っているので誤り。
1は、「ほうが」の比較表現で「は」を使っているので誤り。
よって、正解は1です。
なお、「は」と「が」の使い分けについては、庵先生の論文が詳しいのでよかったらどうぞ。