【赤本確認問題解説】1-3日本語教育における主要な文法項目【日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第5版】

日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第5版(赤本)
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日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第5版p196~

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1.自動詞と他動詞①

対象があるのが他動詞

対象は「を」で表すので

「を」がつくか検討

ただし、「を+移動動詞」の場合

「を」は起点(店を出る)や経路(公園を歩く)を表すので(赤本p63)

「を+移動動詞」は自動詞

(1)を遊ぶ×  a自動詞

(2)を通る〇

ただし、「通る」は移動動詞なので、a自動詞(「公園を通る」の「公園」は経路)

(3)を着る〇  b他動詞(服を着る)

(4)を読む〇  b他動詞(本を読む)

(5)を泣く×  a自動詞

(6)を見る〇  b他動詞(猫を見る)

(7)を投げる〇 b他動詞(ボールを投げる)

(8)を行く×  a自動詞

令和元年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題1問1で「他動詞文」の典型的な特徴が問われていますのでチェックしておきましょう。

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1.自動詞と他動詞②

他動詞は「を」がつく動詞を考えます。

(1)を集める

(2)を曲げる

(3)を落とす

(4)を進める

(5)を掛ける

(6)を壊す

(7)を広げる

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1.自動詞と他動詞③

自動詞は「が」がつく動詞を考えます。

(1)が染まる

(2)が伝わる

(3)が沈む

(4)が消える

(5)が冷める

(6)が揺れる

(7)が向く

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1.自動詞と他動詞④

1.「が」と「を」がつくか検討

2.「が」「を」つかなかった場合、他のつく動画があるか探す

(1)

がぶつかる〇自動詞 をぶつかる×

「を」がつく動詞は?

「をぶつける」

→(a)自他の対応がある動詞

(2)

が濡れる〇自動詞 を濡れる×

「を」がつく動詞は?

「を濡らす」

→(a)自他の対応がある動詞

(3)

が閉鎖する〇自動詞 を閉鎖する〇他動詞

→(d)自他動詞

(4)

が置く× を置く〇他動詞

「が」がつく動詞は?

見つからない

→(c)無対他動詞

(5)

が調べる× を調べる〇他動詞

「が」がつく動詞は?

見つからない

→(c)無対他動詞

(6)

が光る〇自動詞 を光る×

「を」がつく動詞は?

見つからない

→(b)無対自動詞

(7)

が泳ぐ〇自動詞 を泳ぐ〇

「川を泳ぐ」は「を+移動動詞」

「を」は経路を表す。他動詞じゃない。

→(b)無対自動詞

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2.ヴォイス(態)①

(私の)財布盗まれた→直接受身

(私は)財布盗まれた→持ち主の受身(間接受身)

・見分け方

1.能動文にしてみる。

2.助詞が変わらない→持ち主の受身

3.助詞が変わる→自動詞なら迷惑受身、他動詞なら直接受身

(1)

降った

助詞が変わった(に→が)

「降る」は「が降る」自動詞なので、(b)迷惑受身文

(2)

だれかが足踏んだ

助詞が変わらないので、(c)持ち主の受身文

(3)

父が作文をほめた

助詞が変わらないので、(c)持ち主の受身文

(4)

母は妹ほめた。

助詞が変わった(が→を)

「ほめる」は「をほめる」他動詞なので、(a)直接受身文

(5)

友だちが来た。

助詞が変わった(に→が)

「来る」は「が来る」自動詞なので、(b)迷惑受身文

(6)

飾る

助詞が変わった(が→を)

「飾る」は「を飾る」他動詞なので、(a)直接受身文

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2.ヴォイス(態)②

1.したくない→強制

2.したい→許可

3.1強制でも2許可でもない→原因

(1)

強制でも許可でもないから、(c)原因

(2)

したくないから、(a)強制

(3)

したいから、(b)許可

(4)

強制でも許可でもないから、(c)原因

(5)

したいから、(b)許可

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2.ヴォイス(態)③

(1)使役受身文

①したくないから、強制

②したくないから、強制

③強制でも許可でもないから、原因

④したくないから、強制

よって、答えは③

(2)可能構文(状況可能)

①いつもはできるがこの状況ではできないので、状況可能

②いつもはできるがこの状況ではできないので、状況可能

③いつもはできるがこの状況ではできないので、状況可能

④いつもできないので、能力可能

よって、答えは④

(3)自発構文

自然とそうなるのが自発構文

①自然と秋が感じられるので、自発構文

②何もしなければ、このままの傾向はますます強まると見るのが自然なので、自発構文

③母が怒るのは自然ではない。受身文

④何もしなければ、混雑はしばらく続くと思うのが自然なので、自発構文

よって、答えは③

(4)授受表現(使役文に近い意味)

「使役文に近い形」と書いてあるので使役文に直してみます。

①息子に向かえに来させた〇

②友達に本を貸させた×

③部下に説明させた〇

④電気屋に修理させた〇

よって、答えは②

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3.アスペクト①

(1)

「次から次へ」なので、(d)繰り返し

(2)

今、していることを聞いているので、(a)動きの進行

(3)

今までの経験を話しているので、(e)経験

(4)

「記録」は状態なので、(c)状態の継続

(5)

「枯葉が」落ちるという動きの後の状態が「落ちている」なので、(b)動きの結果の状態

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3.アスペクト②

金田一の分類については赤本p83参照

「ている」をつけて意味を確認

(1)

「飲んでいる」は、動きの進行を表すので、(b)継続動詞

(2)

「走っている」は、動きの進行を表すので、(b)継続動詞

(3)

「ある」は「ている」がつけられず、ル形「ある」で、状態を表すので、(a)状態動詞

例)机の上にペンがある

(4)

「点いている」は、「点く」という動きの結果の状態を表しているので、(c)瞬間動詞

(5)

「優れている」は、状態を表し、通常「ている」と共に使うので、(d)第4種の動詞

(6)

「割れている」は、「割れる」という動きの結果の状態を表しているので、(c)瞬間動詞

(7)

「実在する」は「ている」をつけなくても、ル形「実在する」で、状態を表すので、(a)状態動詞

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3.アスペクト③

他動詞+ている→意図的な結果状態 「窓が開けてある」

自動詞+テイル→中立的な結果状態 「窓が開いている」

ただし、対応する自動詞がない他動詞のテアル文は、意図的および中立的な結果状態を両方とも表すことが可能(赤本p82参照)なので、

対応する自動詞があるか検討

「沸かす」対応する自動詞「沸く」

「印刷する」対応する自動詞なし

「止める」対応する自動詞「止まる」

「閉める」対応する自動詞「閉まる」

「止める」対応する自動詞「止まる」

「貼る」対応する自動詞なし

よって、答えは②と⑥

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3.アスペクト④

対応する自動詞・他動詞が思いつかない場合は下線部を分解して考える

(1)

「掛ける+てある」

名詞とセットで動詞を取り出す。

「油絵掛ける」

「を」がつくので「掛ける」は他動詞

対になる自動詞を探す場合は

「が〇…ている」に変換して「…」に入る言葉を考える。

「油絵が掛…ている」

油絵が掛かっている

(2)

「片付ける+てある」

「部屋を片付ける」

「部屋が方…ている」

部屋が片付いている

(3)

「沸かす+てあった」

「お湯を沸かす」

「お湯が沸…ていた」

お湯が沸いていた

(4)

「冷える+ている」

「ビールが冷える」

「が」がつくので「冷える」は自動詞

対になる他動詞を探す場合は

「が〇…てある」に変換して「…」に入る言葉を考える。

「ビールが冷…てある」

ビールが冷やしてある

(5)

「乾く+ている」

「洗濯物が乾く」

「洗濯物が乾…てある」

洗濯物が乾かしてある

(6)

「消える+ている」

「電気が消える」

「電気が消…てある」

電気が消してある

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3.アスペクト⑤

下線部を分解して自動詞を探す

「閉める+てあった」

「ドアを閉める」

「を」→「が」に変換

「ドアが閉まる」

「ている」をつける。

ドアが閉まっていた

「開ける+てあった」

「封を開ける」

「封が開く」

封が開いていた

「丸める+てあった」

「ポスターを丸める」

「ポスターが丸まる」

ポスターが丸まっていた

「捨てる+てあった」

「ゴミを捨てる」

「ゴミが…」

自動詞が見つからない

「並べる+てあった」

「商品を並べる」

「商品が並ぶ」

商品が並んでいた

よって、答えは④

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3.アスペクト⑥

下線部を分解して他動詞を探す。

「掛かる+ている」

「鍵が掛かる」

「鍵を掛ける」

引き出しに鍵が掛けてある

「曲がる+ている」

「針金が曲がる」

「針金を曲げる」

針金が曲げてある

「濡れる+ている」

「地面が濡れる」

「地面を濡らす」

雨で地面が濡らしてある×

「てある」は意志動詞に使うが(赤本p82)

濡らしたのが雨なので意志がない。

「直る+ている」

「テレビが直る」

「テレビを直す」

故障したテレビが直してある

「入る+ている」

「免許証が入る」

「免許証を入れる」

カバンに免許証が入れてある

よって、答えは③

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4.テンス①

「明日には」なので、未来

「今日」のこれからなので、未来

「今日」の今が「晴れている」ので、未来じゃない

「間もなく」なので、未来

「今から」なので、未来

よって、答えは③

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4.テンス②

「ミカンがある」のは今なので、現在の事態

「本を読んでいる」のは今なので、現在の事態

「穏やか」なのは今なので、現在の事態

「大学生」なのは今なので、現在の事態

「雨が降る」のは今ではなく、今日のこれからなので、現在の事態を表していない

よって、答えは⑤

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4.テンス③

赤本p88

従属節→相対テンス

主節→絶対テンス

「食べる」は従属節であり、主節「手を洗う」の後(未来)なので、相対テンスで「食べる」

「テレビを見た」は従属節であり、主節「風呂に入る」の前(過去)なので、相対テンスで「見た」

「歯医者に行く」は従属節であり、主節「歯を磨いた」の後(未来)なので、相対テンスで「行く」

「実家に帰る」は従属節であり、主節「手土産を買った」の後(未来)なので、相対テンスで「帰る」

「がっかりした」が主節なので、絶対テンス

よって、答えは⑤

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4.テンス④

赤本p86

「恒常」とは、いつも一定であること

なので、

「恒常的な表現ではないもの」とは、例えば「1回限りのもの」

コアラがユーカリを食べるのは1回限りではない

風が吹けば桶屋が儲かるのは1回限りではない

太陽が東から昇って西に沈むのは1回限りではない

山田さんが来週沖縄に行くのは1回限り

試験の点数が合否を決めるのは1回限りではない

よって、答えは④

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4.テンス⑤

p86

現在完了の否定は、「まだ~ていない」になる

宅急便がまだ届いていない

現在完了

まだお父さんが帰ってきていない

現在完了

今話題のアニメ、まだ見ていない

現在完了

昨夜すごい雨がまだ降っていない×

現在完了ではない

お湯がまだ沸騰していない

現在完了

よって、答えは④

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4.テンス⑥

p87

いまから「どく」ので過去を表さない

命令の「タ」

いまから「食う」ので過去を表さない

命令の「タ」

すでに「負けた」ので過去を表す

会議は今からなので過去を表さない

想起の「タ」

今でも北海道出身なので過去を表さない

確認の「タ」

よって、答えは③

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5.モダリティ

(1)対事的モダリティ

対事的モダリティと対人的モダリティでは、対人的モダリティのほうがわかりやすいです。

対人的モダリティは、相手に働きかけます。

働きかけるとは、何らかのアクションをお願いする(すすめている)ことです。

相手に何らかのアクションをお願いしていれば(すすめていれば)、対人的モダリティ

相手に何らかのアクションをお願いしていなければ(すすめていなければ)、対事的モダリティ

と判断してください。

①「はい」「いいえ」を答えることをお願いしているので、対人的モダリティ

②から⑤は相手に何のアクションもお願いしていないので、対事的モダリティ

よって、答えは①

赤本(日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第5版)p91に表があります

(2)対人的モダリティ

発想の転換をすすめているので、対人的モダリティ

醤油を取るようお願いしているので、対人的モダリティ

確認をお願いしているので、対人的モダリティ

捨てないようお願いしているので、対人的モダリティ

「明日テスト」だと説明しているだけであり、何もお願いしたり、すすめたりしていないので、対事的モダリティ

よって、答えは⑤

(3)断定のモダリティ

p93「意志動詞が一人称で表されると意志のモダリティ」

①は「私」という一人称で「行く」という意志動詞なので、意志のモダリティ

よって、答えは①

(4)意志のモダリティ

③は「山田君」という三人称なので、断定のモダリティ

よって、答えは③

(5)推量のモダリティ(そうだ)

「そうだ」の前がマス形→推量

「そうだ」の前が普通形→伝聞

①、③、④、⑤はマス形(降ります、来ます、泣きます、あふれます)なので推量

②は「ある」普通形なので伝聞

よって、答えは②

(6)推量のモダリティ(らしい)

「~らしい」は推量のモダリティだけではなく、

「彼はパーティに来なかったの? 彼らしいね」のように

「~としての特質をよくそなえている」という意味もあります。

「いかにも~ぽい」で言い換えることができれば、推量のモダリティではなく、特質を備えているの意味です。

③は「いかにも秋っぽい」と言い換えることができます。今日は秋の特質を備えている天気ということ。

よって、答えは③

(7)確信のモダリティ(ちがいない)

⑤だけは「君」に確認しているので「確信」ではありません。

よって、答えは⑤

(8)義務・必要のモダリティ(一般的な義務)

③は君に対する忠告です。相手にもっと努力するという行為をお願いしているので対人的モダリティです。

他は、義務・必要のモダリティです。相手に何らかの行為をお願いしているわけではありません。一般論を述べているだけです。

答えは③(日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第5版p92に表があります)

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6.複文の構造

修飾されている名詞を冒頭に持ってくる。

助詞でつなげて文を作れれば、内の関係

文を作れなければ、外の関係

(1)

匂い、バーベキューをしている

文が作れないので外の関係

(2)

財布を落とした

文が作れたので内の関係

(3)

同級生と一緒に高校で学んだ

文が作れたので内の関係

(4)

ドキュメンタリーをその授業で見た

文が作れたので内の関係

(5)

夢、海外で日本語を教える

文が作れないので外の関係

(1)

京都は他にないので、(b)非限定用法

(2)

いろいろある時計を「修理に出した時計」に限定しているので、(a)限定用法

(3)

いろいろあるお礼を「チョコレートをもらったお礼」に限定しているので、(a)限定用法

(4)

我々は他にいないので、(b)非限定用法

(5)

ウォール街は他にないので、(b)非限定用法

(1)、(2)、(4)、(5)は「の」が「こと」で置き換えられる。

(3)は置き換えられない。そういう場面を見たという意味なので「ところ」で置き換えられる。

答えは(3)

(1)

言ったことの内容を引用しているので、(e)引用節

(2)

理由を述べているので、(c)副詞節

(3)

名詞の代わりに使われているので、(b)補足節

(4)

「人」という名詞を修飾しているので、(a)名詞修飾節

(5)

駅が見える条件を述べているので、(c)副詞節

(6)

「天気もいい」と並列関係にあるので、(d)並列節

(7)

「ルームメイトが洗濯をする」と並列関係にあるので、(d)並列節

(8)

「人」という名詞を修飾しているので、(a)名詞修飾節

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