日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第5版p195
1.日本語教育における「文型」
①動詞文、形容詞文、名詞文
下線部が動詞→動詞文
下線部が形容詞→形容詞文
下線部が名詞→名詞文
(1)降るは動詞→動詞文
(2)心配はナ形容詞(心配なこと)→形容詞文
(3)元気はナ形容詞(元気な人)→形容詞文
(4)歯医者は名詞(歯医者の人)→名詞文
(5)美しいはイ形容詞(美しい人)→形容詞文
(6)するは動詞→動詞文
②文を作って、「が」「を」「と」「に」それぞれ入るか試してみる。
(1)彼が服を着る。b
(2)彼が服を見る。b
(3)彼が泣く。a
(4)彼が引っ越しに賛成する。c
(5)彼が猫とケンカする。d
(6)彼がご飯を猫に与える。e
(7)彼が起きる。a
(8)彼がドアを押す。b
(9)彼が部屋に入る。c
(10)彼が友達と付き合う。d
(11)彼が日本語を友達に教える。e
(12)彼が学校に着く。c
(13)彼が友達と結婚する。d
(14)彼が光る。a
2.格助詞の用法
①格助詞は、名詞について、名詞が述語とどんな関係か示すので、名詞と述語の関係を検討
(1)ガ格
①好きの対象が「音楽」
②弾けるの対象が「ギター」
③青いの主体が「空」
④飲みたいの対象が「水」
答えは③
(2)ヲ格
①出るの起点が「家」
②散歩するの経路が「近く」
③渡るの経路が「橋」
④通過するの経路が「トンネル」
答えは①
(3)ニ格
①行くの目的が「買い物」
②行くの目的が「釣り」
③行くの場所が「学校」
④行くの目的が「食事」
答えは③
(4)デ格
①壊れた原因が「地震」
②休んだ原因が「風邪」
③遊んだ道具が「おもちゃ」
④遅れた原因が「雨」
答えは③
(5)ト格
①ケーキを作る仲間(共同動作)が「姉」
②勉強する仲間が「弟」
③口論する相手が「母」
④出かける仲間が「父」
答えは③
②文の主題が取り立てた格成分
主題に取り立てない文に直してみる。
(1)地下鉄で会社へ通勤している→f
(2)東京からロサンゼルスまで直行便で12時間かかる。i
(3)温泉がその場所から出た。g
(4)父が小樽でこのガラス絵を購入した。b
(5)子供がその公園でサッカーをしている。d
(6)ぶどうより桃のほうが好きだ。h
(7)次郎が太郎と親友だ。e
(8)5月5日がこどもの日だ。a
(9)食欲が秋に増す。c
3.主題の「は」
①命題は文の客観的なところ。モダリティは文の主観的なところ
(1)「そうだ」は伝聞を表すモダリティ→日本の近海で台風が発生した
(2)「たい」は願望を表すモダリティ→温泉でゆっくり休み
(3)「もしかしたら~かもしれない」は推量を表すモダリティ→同窓会に参加できない
(4)「んだ」は説明、「よね」は相手に共感を求めるモダリティ→この店のラーメンがうまい
(5)「ぜったいに~べきではない」は、常識的に考えてダメ!を表すモダリティ→嘘をつく