平成25年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題13は【アコモデーション理論】です。
問1
日本語能力が高くない外国人に日本語母語話者が話す場合の特徴は、丁寧体の使用が回避されやすいです。
よって、正解は3です。
問2
相手に応じて話し方を調整することをアコモデーションといいます。
よって、正解は3です。
問3
アコモデーション理論には、収束(convergence)と分岐(divergence)があります。
収束(コンバージェンス)とは、相手に合わせる話し方。
分岐(ダイバージェンス)とは、相手から離れる話し方。
4,言語的収束では相手に合わせるので、4は不適当です。
よって、正解は4です。
問4
提示質問(ディスプレイ・クエスチョン)と指示質問については下記記事参照
1,逆です。教師は学習者に提示質問を多くしがちですが、指示質問が多くなるよう調整したほうが単調にならず効果があります。
2,「わかりましたか」と単に聞くだけでは、わかっていなくても「分かりました」と答えるかもしれませんし、文型の定着に効果があるとは思えません。
3,そのとおりだと思います。インターアクション仮説によれば、意味交渉によるインターアクションによって習得が促進されるといいます。
4,助詞を強調して発音していると、学習者の話し方もそうなってしまう恐れがあるので、よろしくないかと。
よって、正解は3です。
問5
アコモデーション理論の分岐(divergence)については、平成27年度 日本語教育能力検定試験Ⅰ問題12の問1でも選択肢の一つとして登場しています。
ダイバージェンスの例なので、相手の話し方から離れる話し方をしている選択肢を探します。
4,外国人なまりを強調すれば、母語話者の話し方とは離れます。
よって、正解は4です。