【過去問解説】平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題10

H27試験Ⅰ
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新解説 問4

適正処遇相互作用とは、適性と処遇は相互に作用しますということ。適性とは学習者の適性、どんな勉強の仕方が適しているか。処遇とは教師の指導法、学習方法、学習時間などの学習条件。適性と処遇の組み合わせがナイスカップルだと学習効果が高まります。

https://www.hamasensei.com/2018-1-9/

適正処遇相互作用については平成30年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題9でも出題されており、そちらで詳しく解説していますので見ておいてください。

選択肢1

変化するのは学習効果です。学習者の特性や教師の指導法ではありません。

選択肢2

変化するのは学習効果です。学習者の特性や教師の指導法ではありません。

選択肢3

選択肢3と選択肢4は似ているので違う点に注意。

3「学習者の特性と教師の指導法との組み合わせにより教授効果に差が出ること」

学習者の特性と教師の教授法のマッチング

4「学習者と教師のそれぞれの特性の組み合わせにより教授効果に差が出ること」

学習者の特性と教師の特性のマッチング

3と4では教授法なのか特性なのかが違います。

特性とは、あるものに特別に備わっている性質(大辞林)。

つまり人の特性とは、その人のキャラクター、特徴のこと。明るいとか暗いとか社交的とか。

教師と学習者のキャラクターの組み合わせが良ければ仲良くなり友達になり恋人になり結婚するかもしれませんが、それは適正処遇交互作用の話ではありません。特性の組み合わせが知りたければ適正処遇交互作用ではなく占い師の方へ行ってください。

適正処遇交互作用では結婚相手やボーイフレンドを探すことはできません。

選択肢4のような性格相性診断は適正処遇交互作用とは関係ありません。

適正処遇交互作用は、教師の指導法と学習者の適正のマッチングです。例えば文法を積み上げて教えるタイプの教師と文法を積み上げて勉強するのが得意な学習者はマッチするよねということです。

選択肢4

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旧解説

平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題10は【第二言語発達】です。

問1 
処理可能性理論(Processability Theory) では、語、句、文と言語単位の小さなものから順に自動化処理が発達するとしています。
よって、正解は4です。

問2
言語適性には、「音声認識力」「言語分析力」「記憶力」という三つの側面があります。
2,言葉の使用例から規則性を抽出する能力は、言語分析力です。
よって、正解は2です。 

問3 ビリーフに関する記述として不適当なものを選ぶ問題です。
1,好きなことと得意なことは異なる場合があるように、ビリーフ(信条)に沿った方法で学んだからといって、効率よく学べるとは限りません。学習者のビリーフ(信条)によって学習効果に差は出ます。

例えば、復習は絶対にしないというビリーフを持っている人は効率よく学べません。効率よく学ぶには復習が必要だからです。復習をするというビリーフと復習をしないというビリーフでは学習効果に差が出ます。


よって、正解は1です。
なお、平成23年度日本語教育能力検定試験Ⅰ 問題5の選択肢2がとても似ていますので比較してみると面白いです。予備校の解答速報では、本問の答えは、1か4で割れたらしいですが、平成23年度では選択肢2が不適当である(と公式が発表している)ことを知っていれば、本問でも選択肢1が不適当だと自信を持っていえたのではないでしょうか。やはり過去問は大事ですね。

問4
適正処遇交互作用とは、学習者の適性と処遇(教師の指導法)が互いに影響を与え、学習効果に差が出ることです。
よって、正解は3です。

問5
学習ストラテジー平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題10で出題されています。
補償ストラテジーとは、言語知識の不足を補うためのストラテジーです。
1,目標言語を話すために友達を作るのは、社会的ストラテジーです。
2,知らない語の意味を文脈から推測するのは、補償ストラテジーです。
3,音楽を使ってリラックスするのは、情意ストラテジーです。
4,目標言語を母語と対照して分析するのは、認知ストラテジーです。
よって、正解は2です。

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