【過去問解説】平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題2(3)

H27試験Ⅰ
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⑶「AしながらB」 はAとBという動作を同時に行うことを意味します。「AしたままB」はAの状態でBすることを意味します。「立ちながら食べる」だと、立つ瞬間に食べるという早食い選手権なみの技術が要求されます。瞬間動詞に「ながら」をつけると変になる場合が多いようです。正しくは「立ったまま食べる」でしょう。

1, 「開ける」は瞬間動詞です。窓を開けながら寝たら病気が疑われます。正しくは「開けたまま寝た」でしょう。

2, 「入れる」は瞬間動詞です。コンタクトレンズを入れながらお風呂に入ったらコントです。正しくは「入れたままお風呂に入った」でしょう。

3,「帰る」などの移動動詞は「瞬間動詞」としての性質と「継続動詞」としての性質があります。
例…妻は実家に帰った→別居している状態を示す継続動詞としての性質。
 …家に帰ってお風呂に入った→家に移動するという動作は終わり、その結果が残っている瞬間動詞としての性質。
そのため、「帰りながら歌を歌った」という表現は、「瞬間動詞」としての性質から違和感がありますし、「帰ったまま歌を歌った」という表現は「継続動詞」としての性質から違和感があります。
どちらも使えなさそうです。「歩きながら歌を歌った」でどうでしょう。

4,「つける」は瞬間動詞です。正しくは「つけたまま出かけた」でしょう。

よって、正解は3です。

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