【過去問解説】平成30年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題1(12)【「~直す」の用法】

H30試験Ⅰ
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平成30年度(2018)日本語教育能力検定試験 試験Ⅰ問題1(12)の問題は【「~直す」の用法】です。

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解き方

用法とあるので意味から考えていきます。別の言葉で言い換えてみましょう。

  1. 繰り返した。
  2. 繰り返した?×→評価を改めた〇
  3. 繰り返した
  4. 繰り返した
  5. 繰り返した

2だけは「息子をもう一度見た」という意味ではなく、それまでダメだと思っていた息子の評価を改めた、という意味ですね。よって答えは2です。

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授業に役立つ豆知識

この問題の「~直す」のように「動詞+動詞」の形を複合動詞といいます。

複合動詞とは、複数の語が合体してできた動詞

日本語には複合動詞が多いのですが、この問題のように意味が複数あったりするんです。

同じ「見直す」でも

①答案を見直した

②息子を見直した

「見直す」の意味が違いますね。

①の「見直す」は選択肢の1,3,4,5と同じ「もう一度~した」の意味です。

また、複合動詞は元の語からは意味が推測しにくい場合もあるので授業で出てきた場合は学習者が意味を理解しているか逐一確認しましょう。

例えば、先日、JLPTのN2のグループレッスンをしていたときに、テキストの例文で「食べきれない」という言葉がでてきたので学習者にこの「食べきる」の意味を確認したところ、正しい答えを出せた人はいませんでした。ここでは「全部食べる」という完了の意味ですね。学習者は「切る」をcutと覚えているので、完了の意味を捉えるのが難しいようです。

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