平成30年度(2018)日本語教育能力検定試験 試験Ⅰ問題1(11)の問題は【「こと」の用法】です。
解き方
「用法」ときたらそれぞれの文の意味を確認。
意味を確認する簡単な方法は言い換え
やってみましょう。
- ほうがいいよ。
- ほうがいいよ。
- ほうがいいよ。
- ほうがいいよ。
- ほうがいいよ×→心からそう思う。
1~4までは忠告していますが5は違います。
よって、答えは5です。
授業で役立つ豆知識
「ことだ」には①忠告と②感情を強く言う、2つの用法があります。
①忠告の用法はJLPTのN2,N3の文法テキストでよく出てくるのですが、どうなのかなと思っています。使うでしょうか? 若い人が。おじさん(おじいさん?)のイメージしかないのですが皆さんはどうですか?
「ことだ」というのは「私はこういう時、普通どうするか知っている。だからあなたもこうしなさい」という意味に私には聞こえるんですよね。一言で言うと偉そう。たとえ、おじさんが若い人に使ったとしても、私がその若い人だったらイラっときます。忠告する人が「自分は何でも知っている」という自分の知識をひけらかしているイメージ。自分本位。
一方、「ほうがいい」というのは「これをしないとあなたにとってよくないよ」という意味ですから、相手本位。
私だったら、同じ忠告されるなら「~ほうがいいんじゃない?」と言われたい。
なので私は「こと」に関しては「会話では使わなくていい。相手をイラっとさせるかもしれない」と学習者に伝えています。
みなさんはどう思われますか?