【過去問解説】平成30年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題1(9)【テ形の音便化とは】

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平成30年度(2018)日本語教育能力検定試験 試験Ⅰ問題1(9)の問題は【テ形の音便化】です。

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解き方

「テ形」というのだから動詞を「~て」の形にしてみよう。

テ形とは、動詞の活用形の1つで、「~て/~で」になるもの

  1. →歩て(カ行じゃなくなった)
  2. →話て(サ行のまま)
  3. →飲で(マ行じゃなくなった)
  4. →鳴て(ラ行じゃなくなった)
  5. →呼で(バ行じゃなくなった)

あれれ~? 2は「す→し」とサ行のままだけど、他の選択肢はテ形にしたときに元の子音が残ってないぞ。

そうか。答えは2か。

というように考えれば知識がなくても解ける問題ですが日本語教師であれば知っている知識なので簡単な問題ですね。

音便化とは、言いやすくするために音が変化することです。

本来、テ形はマス形(~ます)と形が同じなのです。

「話します」と「話して」は「ます」と「て」の前の形が同じですね。

ところが、五段活用の動詞(1グループの動詞)はいろいろ変わっちゃうものが多いんです。

「歩きます」は「歩きて」なのに「歩いて」

これはイ音便。

イ音便とは、発音しやすくするために音が「イ」に変わること。

「飲みます」は「飲みて」なのに「飲んで」

これは撥音便

撥音便とは、発音しやすくするために音が「ン」に変わること。

「鳴ります」は「鳴りて」なのに「鳴って」

これは促音便

促音便とは、発音しやすくするために音が「ッ」に変わること。

詳しくは動画を作りましたのでご覧ください。また、この動画では過去問を参考に作った音便に関するかなり難しい問題も用意しましたので自信のある方はチャレンジしてみてください。

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授業に役立つ豆知識

音便化のせいで、1グループの動詞の「テ形」はルールが複雑で覚えるのが大変です。

私が学習者だったら、ホワイジャパニーズピーポー! と発狂したくなります。楽をしようとする人間の性(さが)が、音便化という魔物を産んだのです。いきなりルールを提示すると学習者が拒絶反応を示す恐れがありますから場面を提示して会話ごと覚えてもらったり、歌を使ったり、楽しく学べる工夫が必要です。上の動画では私もつたない歌を披露しておりますのでよろしければご覧ください。

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