問1の解き方【JF日本語スタンダード】
JF日本語教育スタンダードについては別記事で詳しく説明しましたのでそちらをご覧ください。
選択肢1
「母語話者のコミュニケーションスタイルをモデル」にしていません。
JF日本語教育スタンダードが「Can-do Statements」を作る時にモデルにしたのはCEFRです。
詳しくはJFスタンダードのウェブサイトをご確認ください。
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選択肢2
JFスタンダードをコースデザイン、授業設計、評価などに活用すれば、次のことが可能になり、学習者は学習の継続がしやすくなります。
・国や機関が違う教師同士でも、同じ基準で話し合いや情報交換ができます。
・教師と学習者が学習の目標を共有することができます。
・学習者の日本語力を、他の言語との共通基準にもとづいて説明できます。
JFスタンダードが可能にすること
JF日本語教育スタンダードは、言語教育環境をデザインする際に活用可能な枠組みや目安を提供しています。
〇
選択肢3
日本語能力試験はN1~N5までの5レベルです。
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選択肢4
上の木が「JFスタンダードの木」です。
コミュニケーション言語能力とコミュニケーション言語活動の関係を整理して「JFスタンダードの木」として図式化しています。
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よって、答えは2
問2の解き方【話し合いのルール】
選択肢1
ディスカッションとはあるテーマについて話し合うこと。討論。
「話し合いの展開を明確に」しません。
相手に応じて展開はかわりません。
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選択肢2
制限時間を厳守するために、一人当たりの発話の時間配分を決めておくのはディベートです。
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選択肢3
賛成・反対の立場を明確にし、想定質問への答えの準備をするのはディベートです。
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選択肢4
「意見」と「その話者の人格を結び付けない」
その通りです。
日本人が苦手だとよく言われることですね。
罪を憎んで人を憎まず
〇
よって、答えは4
問3の解き方【学習者の話し合いの注意点】
選択肢1
例えば、2021年、コロナの状況下で東京オリンピックが開催されました。
「コロナの状況下でオリンピックを開催するべきか否か」
オリンピックを開催することで利益になる人もいれば、損害がでる人もいます。
このように「社会において複数の立場の人々の利害関係が対立しているテーマ」こそ話し合う意味があります。
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選択肢2
例えば、メンバーの一人のAさんがBさんを好きだとしましょう。
「AさんはBさんに告白すべきか?」
これがメンバーの個人的事情に関係するテーマです。
プライベートで友達同士でやってください。
授業で扱うテーマとしてふさわしくないのは明らかです。
〇
選択肢3
かつて日本には優生保護法があり、障害者の強制不妊手術を行っていました。
今の我々からすればありえないことです。
「優生保護法は良いか悪いか?」
悪いという社会的な結論が出ており、法律は廃止されました。
このように「社会的な結論が出ている」ケースはディスカッションのテーマとしてふさわしくありません。
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選択肢4
個別のケース「コロナの状況下でオリンピックを開催すべきか否か」
抽象的にしたケース「人に移りやすいウィルスが蔓延しているときに大きなイベントを開催すべきか否か」
どちらのほうが話し合いやすいですか?
個別具体的なケースの方が、メリットデメリットを具体的にイメージできて話しやすいので、個別具体的なケースがおすすめです。
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よって、答えは2
問4の解き方【ディスカッションの注意点】
選択肢1
この記事を見ているみなさんへ。
「あなたは今だれかに見られています」
どうですか?
こんなことを言われたら気になって勉強に集中できませんね。
自分が観察者に見られていることを意識しないほうがいいです。討論に集中しましょう。
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選択肢2
選択肢2で討論者は討論に集中しましょうと言いましたが、それは「他の討論者の言動を観察する」ことも含みます。
「自分の主張に集中」して、他の討論者の言動を観察していなければ、相手の言動に反応できず、話し合いがかみ合わず、ディスカッションになりません。
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選択肢3
発言だけではなく、表情とか態度とか仕草などの非言語的要素を観察することで相手の真意がわかります。
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選択肢4
観察者が「その場で指摘」していたら、ディスカッションがすぐに止まってしまいますし、討論者の意識が指摘されたことに向いてしまいます。ディスカッションに集中できません。
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問5の解き方【ディスカッションを振り返る時の注意点】
明らかに変なのが1つあるので、落としたくない問題です。
選択肢3です。
「主張の是非」はディスカッションでやることです。
振り返りで主張の是非についてコメントしていたら、またディスカッションが始まってしまいます。
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他の選択肢はその通りです。
よって、答えは3