【過去問解説】平成30年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題13【2018】

H30試験Ⅲ
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問1の解き方【学習者の発音に問題が認められる例】

専門知識なしで解けますので落としたくない問題です。

選択肢1

白状します。私も昔「げっきょく」と読んでいました。今でも気を抜くと読んでしまうかもしれません。

正しくは「つきぎめ」

漢字の読み方の誤りです。発音の問題ではありません。

×

選択肢2

正しくは「いちがん」

漢字の読み方の誤りです。発音の問題ではありません。

×

選択肢3

正しくは「ふうせん」

外国人学習者がよくやる発音上の誤りです。

「ふーせん」と「ふせん」

「チーズ」と「地図」

「ビール」と「ビル」

長音でちゃんと一拍取るのが難しいんです。

詳しくは下記の動画をどうぞ。

選択肢4

正しくは「げか」

漢字の読み方の誤りです。発音の問題ではありません。

×

よって、答えは3

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問2の解き方【運用面で不適切な例】

各選択肢の何がおかしいか検討します。言語形式運用面か。

言語形式の誤りは、いつでも誤り。

例)私は昨日、猫カフェに行きます× 行きました〇

「昨日」なので過去形「行きました」を使わないといけない。いつでも同じ。

運用面の誤りは、言語形式は正しいけど、その場面でその言葉を使うのは誤り。

例)(お土産のチョコを渡すときに)「これを食べろ」

「これを食べろ」という言語形式は正しいが、お土産を渡すときの言葉としては不適切。

選択肢1

先生、この時計は家族が私に「くれた」んです。

他の人が自分のギブ(give)したときはいつも「あげた」ではなく「くれた」を使う。

「私にあげた」はいつでも誤り。

言語形式に問題があります。

×

選択肢2

お願いするときは「もらう」の可能形「もらえる」

「もらいませんか」ではなく「もらえませか」を使う。

「もらいませんか」はいつでも誤り

言語形式に問題があります。

×

選択肢3

「すみません、化粧を直したいんですが…」「あ、じゃあ、こちらでお直しください」

のように相手にベネフィット(恩恵)があるときは「お直しください」を使える。

ですが、選択肢3のように、相手にベネフィット(恩恵)がないときは「お直しください」は使えない。先生にはレポートを直してもベネフィットない。

運用面に問題があります。

選択肢4

「てもいいですか」は自分の行為(アクション)の許可なので

相手の行為「貸す」ではなく、自分の行為「借りる」を使わなければいけない。

言語形式に問題があります。

×

よって、答えは3

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問3の解き方【学習者の非言語行動が日本語母語話者を戸惑わせる例】

下線部Cのとおり、日本語母語話者が戸惑う行動を選びます。

つまり、日本人にとって普通じゃない行動を選びます。

選択肢1

日本では挨拶のときに相手を抱きしめる習慣がないので、抱きしめられるとびっくりします。戸惑います。

選択肢2

叱られるときに下を向いて反省を示すのは日本人もします。

×

選択肢3

話を聞く時に相手の目元から唇のあたりを見るのは日本人もします。

一方で、学習者によっては目をじっと見てくる人もいます。

この場合、日本人は戸惑います。

目をじっと見るのではなく、目元から唇の当りを見るように伝えるといいでしょう。

×

選択肢4

電話をしながら頻繁にうなずくのは日本人もします。

×

よって、答えは1

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問4の解き方【意味交渉の例】

意味交渉は日本語教育能力検定試験に頻出するキーワードなので落としたくない問題です。

できなかった人は意味交渉の記事を読んでみてください。

意味交渉は意思疎通のために行うなので、意思疎通を目的にしている選択肢を選びます。

選択肢1

話題を変えたのは、意思疎通のためではなく、「興味がないので」です。

×

選択肢2

敬語の使用を避けたのは、意思疎通のためではなく、「間違えると相手に失礼なので」です。

×

選択肢3

「自分の理解が正しいか確認したいので」

意思疎通のためといえます。

が、「提示質問」が誤りです。

×

自分の理解が正しいか確認したいときに行うのは確認チェックです。

提示質問は学習者の理解が正しいか確認するために行うものです。

詳しくは下記記事参照。提示質問の具体例も載っています。

選択肢4

「自分の話が正しく伝わったか心配なので確認する」のは、意思疎通のための行為です。

意味交渉の一つである理解チェックです。

よって、答えは4

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問5の解き方【教育の一環としてのフィールドトリップの活動】

明らかに変なのが1つあるので落としたくない問題です。

選択肢2「準備をしないで」

学習者は日本語母語話者じゃないので、

準備なしで行うと適切な質問が日本語で思い浮かばない可能性があります。

よって、答えは2

フィールドトリップとは、調査や研究のための実地見学のこと。

調査や研究のために現場に行くので当然、事前に質問の準備をします。

他の選択肢はフィールドトリップの活動例です。

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