【過去問解説】平成30年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題12【2018】方言

H30試験Ⅲ
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問1の解き方【東京式アクセント】

必須の知識なので、落としたくない問題です。

東京式アクセントについては去年、YouTube動画でまとめています。

下記の動画をご覧ください。

選択肢1

東京式アクセントの頭高型は語の1拍目の後で音が下がります。

選択肢2

東京式アクセントの平板型は、語の1拍目は低く始まり、2拍目が高くなりその後は平らに進みます。

×

選択肢3

東京式アクセントの中高型は、語中で高い部分(山)が一つあります。東京式アクセントでは語中で一度下がった音は上がらないので、高い部分が複数あることはありません。

×

選択肢4

東京式アクセントの尾高型は、語の後の助詞や助動詞で音が下がります。

×

よって、答えは1

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問2の解き方【東西方言境界線】

関東にも関西にも住んだことがある私にとっては余裕の問題でしたが

みなさんはどうでしょうか。

選択肢1はどちらも西日本です。

東日本の「ている」、西日本の「よる」「とる」
東日本の「ている」、西日本の「よる」「とる」

他の選択肢は前半が東日本で後半が西日本です。

よって、答えは1

方言境界線は言語境界線とも言います。

日本語の方言では、糸魚(いとい)川と浜名湖を結ぶ線が東西を分ける境界線とされる。ただ、北アルプスのあたりでは、多くの語で一致するが、東海道沿いでは、伊豆半島から関ヶ原にかけて扇のように開き、1本の線では表しにくい。

[井上史雄]出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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問3の解き方【周圏分布】

周圏分布は「しゅうけんぶんぷ」と読みます。

周圏分布についてはこちら

周圏分布のキーワードは同心円状です。

異なった語形が文化の中心地から同心円状に分布する様子を周圏分布といいます。

よって、答えは4

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問4の解き方【方言コンプレックス】

専門知識なしで解けますので落としたくない問題です。

コンプレックスとは、自分が他より劣っている感情。劣等感。

方言コンプレックスとは、自分の方言が他より劣っているという感情。自分の方言に対する否定的な感情。

よって、答えは2

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問5の解き方【地域方言の指導】

専門知識なしで解ける問題です。

選択肢1

共通語の語形と形式が同じなのに意味用法が異なる方言、早く伝えないと大変なことになります。

例えば、ある地域では「ウンチ」のことを「ラーメン」と言うします。

その場合、私は「ラーメンが好きです」と伝えたくて言ったのに、

方言話者である相手には「ウンチが好きです」と理解されてしまい、

あらぬ誤解が生まれます。

コミュニケーションに支障を来す前に早く教えてあげましょう。

×

選択肢2

地域によって世代によって使う方言は異なるため、あらゆる地域あらゆる方言に対応できる汎用性のある教材はありません。

×

選択肢3

共通語との接触により生まれた中間的な新しい方言のことを「ネオ方言」と言います。

その地域で日常的によく使われているなら、ネオ方言も導入すべきです。

×

選択肢4

地域で生活するうえで役立つので、地域社会で使用頻度の高い表現は、理解語彙として学習の早い時期に導入すべきです。

なお、理解語彙とは、自ら使うことはできない(アウトプットできない、話す書くはできない)けれど、聞いたり見たりしたら理解できる語彙のこと。

よって、答えは4

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