合格するための過去問解説講座をYouTubeで見る
問1の解き方
1.東京方言(標準語)の音韻現象
①連濁
②母音の無声化
③促音化
④ガ行鼻濁音
⑤連母音が融合して[e(ː)]
①連濁とは
川→ナイル川
橋→日本橋
複合語の後ろの語の最初の音が濁音化
ただし、後ろの語に元から濁音がある場合は連濁が起こりにくい(ライマンの法則)
例)風→つむじ風
②母音の無声化とは
「き・く・し・す・ち・つ・ひ・ふ・ぴ・ぷ・しゅ」が
終わりか、カサタハパ行の前にあるとき、
母音(i,ɯ)を発音しない。
例)「です」:「desɯ]じゃなくて[des]
関西の人は苦手
③促音化とは
「せんたくき」じゃなくて「せんたっき」
「さんかくけー」じゃなくて「さんかっけー」
母音の無声化によって無声子音が促音に
④ガ行鼻濁音とは
「がぎぐげご」を鼻に通す。
最近の若い人は使わなくなっている。
冒頭やオノマトペには使わない
「学校」「ガラガラ」
⑤連母音とは
若い[wakai]の[ai]のように2つ続く母音のこと。
英語の二重母音は切れ目がない。連母音は切れ目がある。
⑤東京方言:連母音が[e(ː)]
わかい→わけえ
くさい→くせえ
ださい→だせえ
たかい→たけえ
1.「ゴミ箱」「弁当箱」
2.「白い」→「しろう」×東京で言わない
〇白くなった ×白うなった。
3.母音の無声化 [kta]
4.わけえ
答えは2
問2の解き方
2.今、変化している日本語
ら抜き言葉
例)見られる(可能形?受身形?)
→見られる(受身形)
見れる(可能形)
昔、変化した日本語
昔のハ行は[p]説
奈良時代は [ɸ] ふぁ
今は[h]
唇音退化(しんおんたいか)
昔、変化した日本語
イ列・エ列に二種の仮名
い、ゐ
え、ゑ
1.未然形、連用形、終止形、連体形、仮定形、命令形
2.唇音退化は合拗音「クヮ」→「カ」
3.ら抜き言葉
4.今はない。
答えは3
問3の解き方
3.調音:音を発するための動き
母音と子音で異なる。
母音:声帯を振動させる(有声音)
口の中で妨害せず、
共鳴させる。
①唇の丸めの有無
②舌の前後③舌の上下(開口度)
子音:口の中で呼気を妨害。
有声音と無声音がある。
①発声:有声・無声(声帯振動の有無)
②調音法:どうやって妨害する?
③調音点:どこで妨害する?
無声音:濁音がある子音の濁音じゃないほう(カサタハパ)。
有声音:母音、濁音がある子音の濁音、濁音がない子音(ナマヤラワ)
調音法
破裂音:ぱぴぷぺぽ
摩擦音:さしすせそ
破擦音:ちつ
鼻音:なにぬねの
1.ひ[ç] 無声 硬口蓋 摩擦音
2.や[j] 有声 硬口蓋 接近音
3.く [k] 無声 軟口蓋 破裂音
4.ち[tɕ] 無声 歯茎硬口蓋 破擦音
答えは1
問4の解き方
4.言語転移とは
すでに習得している言語の規則を学習中の言語にも適用すること。
正の転移:いい影響
例)韓国人にとって日本語の文法は簡単
負の転移:悪い影響
例)韓国人にとってザ行の発音は難しい。
1.英語は歯茎破擦音
(ザズゼゾツ)が語頭に来ない
the(ðə)は:ザではなく「ザァ」
歯茎摩擦音
答えは1
2.音声記号 しち[ʃit͡ʃ ]
しし[ʃiʃi ]
「し」は摩擦音
「ち」は破擦音
しの音声記号2つ
ɕ:歯茎硬口蓋
ʃ:後部歯茎(硬口蓋歯茎)
試験ではʃが「し」の発音歯・歯茎(歯茎・後部歯茎)・歯茎硬口蓋・硬口蓋
韓国語にも破擦音と摩擦音はある
有声無声がない。
かわりに有気無気がある。
平音・激音・濃音がある。
3.スペイン語の母音は
「a」「e」「i」「o」「u」
日本語の同じ5
英語は16
4.
せ[se]:歯茎摩擦音
しぇ[ʃe]:後部歯茎摩擦音
答えは1
問5の解き方
5.学習者が自分で発音の違いに気づけるように手がかりを示す!
1)表(ひょう)を費用(ひよう)と発音
→手をたたいて拍子をとらせる。
ひょう:2
ひよう:3
ちず:2拍
チーズ:3拍
2)美容(びよう)を費用(ひよう)と発音
→喉に手を当てて声帯振動のタイミングを感じてもらう。
びよう/biyoR/:[b]から震える。
ひよう/hiyoR/:[i]から震える。
3)船を[ɸɯne] ではなく[xɯne]と発音
→鏡で唇の形を観察してもらう。
4)砂の発音練習で[sɯna]と[sɯda]の違いを理解してもらうには?
→鼻をつまんだときと話した時の発音のしやすさを比べてもらう。
すだ:鼻つまんでもOK
すな:鼻つまむと変になる。
1.どちらも3拍
し:歯茎硬口蓋摩擦音
ち:歯茎硬口蓋破擦音
舌が上につくかつかないか
2.ひょう2拍
ひよう3拍
手で拍子を取らせる。
3.船を[ɸɯne]ではなく[xɯne]と発音
→鏡で唇の形を観察してもらう。
発音の違いは東外大言語モジュールで確認できます。
答えは3
4.
[u]円唇 :関西の「う」
[ɯ]非円唇:東京の「う」
鏡で唇の形を確認
発音の違いは東外大言語モジュールで確認できます。