【過去問解説】令和元年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題3【2019】副詞は意味的形態論的に多様な性質を持つ

R1試験Ⅲ
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問1の解き方

副詞…動詞や形容詞を詳しく説明

①様態副詞

動作を詳しく説明する。

(事態の開始で発生し、終了で消える)

例)どんどんとたたく

②程度副詞

程度を表す(どのぐらい?)

1)性質や状態の形容詞

2)感情や感覚の動詞

3)だんだん変化の動詞

などにつく。

1)状態:とても暑い

2)感情:とてもびっくりした

3)変化:とても太った。

③陳述副詞

話し手の気持ちを表す

例)まさか、行かないよね。

1.消えない。

2.消えない。

3.消えない。

4.消える。

答えは4

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問2の解き方

漸次的:だんだん、しだいに

①だんだん変わるものを探す。

②程度副詞を入れてみる。

答えは4

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問3の解き方

程度副詞と様態副詞の意味を問題文から確認

程度副詞は、感情・感覚を表す動詞とも漸次的な変化を表す動詞とも結びつく。

様態副詞は、「ぱちぱち」のように事態の開始とともに発生し、終了とともに消える

選択肢1

「どうか〜てください」のように一緒に使う語が決まっている福祉を陳述副詞呼応の副詞と言います。大辞林にも意味が載っています。

「ゆっくり」は「進む」の開始とともに発生し、終了とともに消えるので様態副詞です。

選択肢2

「かなり」は「きっぱり」の程度を表しているので程度副詞です。

「きっぱり」は「断る」の開始とともに発生し、終了とともに消えるので様態副詞です。

選択肢3

「けっこう」は「すぐに」の程度を表しているので程度副詞です。

「すぐに」は「勝敗が決まる」以前の状態です。「勝敗が決まる」の時点ではもう「すでに」です。「すぐに」ではありません。本文の定義では様態の副詞と言えません。

選択肢4

本問については下記の論文が役立ちます。

仁田(2002)はそれら(だんだん等)を「時間の展開に従って,事態が進展していき,その進展とともに,事態の内実である変化が漸次的に拡大していくことを表しているものである。変化のあり方という点において,様態の副詞的でもある。また,変化の程度性の拡大という点において,程度量の副詞的でもある。これには,「次第に,次第次第に,だんだん(と),徐々に,おいおい(と/に),漸次,…」「いよいよ,ますます,どんどん,少しずつ,…」などがある。前者は変化の進展性を表し,後者は変化の程度性拡大に関わっている。」としている。 宮城(2008)は,進展表現の分類と副詞の語順について論究しており,「進展副詞の語順の傾向の規定には,構文の構造の影響もある」とするものである。また,「じょじょに」「どんどん」は,「変化や動作について修飾」する副詞であるが,「ますます」「しだいに」「だんだん」は「出来事全体を修飾する」副詞である,ということも述べている。

漸次性」を表す時間副詞に関する一考察

上記の通り「だんだん」は程度なのか様態なのかに争いがあります。

また、このように副詞の分類方法は学者によってあまりにも異なるため現代日本語文法ではこのようなまとめ方をしていません。この問題も気にしなくていいと思います。

答えは2

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問4の解き方

「転成」3回目!

試験Ⅰ問題1(6)

試験Ⅰ問題9問3

とは?

既存の語の品詞を変えて新しい言葉を作ること

転成名詞の例)寒い→寒さ

転成副詞の例)絶える→絶えず

※転ではない。

1.動詞→副詞

2.動作の様子を表す「と」

  例)ころころと転がる。

3.「ある」の連用形は「あり」

  「あれ」は命令形

4.「たやすく」は「たやすい」の連用形

答えは1

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問5の解き方

1.プラスマイナスのイメージと

  誤用は関係ない。

+恵みの雨が急遽降り出した。

-ディズニーランドに行こうとしたら、急遽、雨が降り出した。

2.

A:ごめん、急遽、出張が決まって、明日のディズニーランド、行けな…。

B:は、まじ、ふざけんな。

4.漸次的(ぜんじてき)

:しだいに、だんだんと

急遽は「急」です。

3.辞書の通り

答えは3

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