【過去問解説】平成26年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題3

H26試験Ⅲ
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平成26年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題3は【発話行為】です。

問1
隣接ペアについては、平成27年度 日本語教育能力検定試験Ⅲ問題4でも問われていますので、要チェックです。
挿入連鎖(Insertion Sequence)と隣接ペア(Adjacency Pair)については上記平成27年度の解説をご参照ください。
3,TRP(Transition Relevance Place)(移行適格場所、遷移関連場所)は、話者交代が起こりうるポイント。
4,FTA(Face Threatening Acts)(フェイス侵害行為)は、相手の顔(メンツ)を脅かす行為。 
フェイスについては、平成27年度 日本語教育能力検定試験Ⅲの解説 問題12 の問5を参照。

前の発話によって後の発話が決まる、その最小単位を隣接ペアといいます。

よって、正解は2です。

問2
1,ありえる解釈ですね。
2,ありえる解釈ですね。
3,卑屈すぎて笑ってしまいました。
U「洋子ちゃん、おはよう」
Y「……」
U「ごめんね」
Y「え? どうして?」
U「もうお昼だから。朝の挨拶「おはよう」は間違ってるよね」
Y「……(どうしちゃったの)」
となりますよね。
よって、3の解釈は不適当

よって、正解は3です。

問3
平成27年度 日本語教育能力検定試験Ⅲの問題12の問2でも出題された優先構造(「受け入れ」優先応答(肯定的対応)、「断り」非優先応答(否定的対応))に関する問題です。
1,理由や説明を繰り返し述べるのは、非優先応答(否定的対応)の場合です。
2,「依頼」の発話が終わったあとに、すぐに開始されることが多いのは、優先応答(肯定的対応)です。
3,ターンの後方に現れることが多いのは、非優先応答(否定的対応)です。
4,発話の中に、沈黙や言いよどみが現れることが多いのは非優先応答(否定的対応)です。
よって、正解は2です。

問4
相反する二つの行為が反応として可能になるのは、誘い、依頼、忠告、苦情、などです。
例…「早く帰った方がいいよ」
1,受け入れる場合「分かりました」
2,拒否する場合「うーん、そうしたいのは山々なんですけど、明日の朝までにやらなければいけない仕事がまだ残ってまして……」
よって、正解は4です。

問5
1,「知ってる?」といえば、「何か言いたいことがあるんだな」と思うので、その後の自分が行う発話行為を予測させる機能を果たします。
2,「あの犬、かわいいですね」に対し、相手が何と応えるかは分かりませんので、自分が次に行う発話行為を予測させる機能は果たしていません。
3,「時間ありませんか」といえば、「何かお願いがあるんだな」と思うので、その後の自分が行う発話行為を予測させる機能を果たします。
4,「聞いてよ」といえば、「何か言いたいことがあるんだな」と分かるので、次に自分が行う発話行為を予測させる機能を果たします。
よって、正解は2です。

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