【過去問解説】平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題11【2016】

H28試験Ⅲ

平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題11は【外国語教育の変遷】でした。
平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題11は【コミュニケーション・スタイルと語用論的転移】です。

問1「間接的表現」といえば「間接発話行為」が思い浮かびます。「間接発話行為」といえば、
平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題4【発話行為】の問3と問4です。

1,棚の上の物を友達に取ってもらいたいとき、「あそこの棚の荷物取ってくれない?」という直接的な表現を用いずに、「あそこの棚届く?」と可能表現にすることで、間接的に気持ちを伝えています。試験Ⅲ 問題3【どのように言うか】の問5選択肢2「難しいです」と同じような配慮ですね。

よって、正解は1です。

問2「母語習得」に関する問題です。
1,子どもが話し手と同じ対象に注意を向けることで、言葉の意味を推測し習得することを理論的基盤にしたのが、TPRではないでしょうか。『幼児の言語習得を促すバイアス』も参考になりました。

正解は1と思料します。

問3 英語母語話者が母語を直訳した結果、語用論的転移となった例
2,英語では、飲みに誘うとき、「Would you like to go for a drink?」(一杯、飲みに行きたいですか?)と言うため、日本語に直訳すると語用論的に不適切になります。

よって、正解は2です。

問4「語用論的転移が起こりやすい場合」
1,母語と目標言語との言語間の距離を近いと感じている場合では、違いを意識せず直訳してしまい、「語用論的転移」が起こりやすいといえそうです。

よって、1が正解と思料します。

問5 ロールプレイには「タスクを先に行う方法と表現学習を先に行う方法がある」ことに関する問題です。
1,表現学習を先に行うと、学習した表現を意識するため、発言内容や表現形式の自由度は低まると思います。

2,タスクを先に行うには、ある程度の表現方法を知っている必要があるので、初級前半レベルの学習者に適してはいません。

3,タスクを先に行う方が、知らない表現にも対応しないといけないので、状況対応力を養うことができます。

4,タスクを先に行うことで、したいこととできることのギャップに気づきやすいです。

よって、正解は4です。

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