【過去問解説】平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題12【2016】コード・スイッチング

H28試験Ⅲ
LINE友だち募集中!
はまをフォローする
スポンサーリンク
LINE友だち募集中!
はまをフォローする

問1の解き方【二言語話者】バイリンガル

選択肢1

二言語を同程度に習得していなくてもバイリンガルと呼ぶことができます。

選択肢2

同時期に始める必要はありません。

選択肢3

言語と文化は違います。母語と母文化は別の概念です。問題11参照。

選択肢4

子どもの時に話せても使わなければ忘れます。

よって、答えは1

バイリンガルについて詳しくは下の記事をどうぞ

スポンサーリンク

問2の解き方【外来語】エンスト

エンストは「エンジン・ストップ」の略

同じように2つの語の前の部分を組み合わせた語を探します。

選択肢1 リストラ

リストラクチャリング

選択肢2 ロケバス

ロケーション・バス

選択肢3 パトロール・カー

選択肢4 デジカメ

デジタル・カメラ

選択肢4のデジカメだけ2つの語の前の部分を組み合わせた語です。

よって、答えは4

スポンサーリンク

問3の解き方【会話的コード・スイッチング】

情報の補足や話題の導入などのために、別の言語を使うのが会話的コード・スイッチングです。

よって、答えは3

コード・スイッチングについて詳しくは下の記事をどうぞ

スポンサーリンク

問4の解き方【隠喩的コード・スイッチング】

「私たちだけの話!」をするために、別の言語を使うのが隠喩的コード・スイッチングです。

よって、答えは2

スポンサーリンク

問5の解き方【教師のコード・スイッチング】

選択肢1

「帰納的な文法指導」の場合、文法説明は例文提示のです。

よって、答えは1

スポンサーリンク

以下は日本語教師になる前に書いた解説です。

※他の解き方、考え方を知るのに役立つので、あえて残しています。

平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題12は【言葉の言い換え】です。でした。
平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題12は【コード・スイッチング】です。

問1「二言語話者(バイリンガル)」に関する問題です。
1,二言語を同程度に習得していなくても、バイリンガルと呼ぶことはできます。

ヒューマンアカデミー著『日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第3版』269頁によると、
均衡バイリンガル(バランス・バイリンガル)…2つの言語を同じくらい流暢に使える。
偏重バイリンガルドミナント・バイリンガル)…2つの言語の能力に差があり、一方の言語のみが年齢相応のレベルまで発達している。
限定的バイリンガル(ダブル・リミテッド・バイリンガル、リミテッドバイリンガル、セミリンガル)…どちらの言語においても十分な言語能力を身につけていない場合。

2,バイリンガルになるには、ほぼ同時期に二つの言語を習得し始める必要があるわけではありません。
ヒューマンアカデミー著『日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第3版』270頁によると、
子ども時代を過ぎてから二言語使用をはじめることを達成型バイリンガリズム、幼児期にはじめることを獲得型バイリンガリズムといい、子どもが早い段階で同時期に2つの言語を習得することを同時バイリンガリズム、子どもがある言語を習得してから第二言語に習熟していくことを、連続バイリンガリズムといいます。

3,バイリンガルであっても、二つの文化を内在する二分化併用者とは限りません。
2つの言語を話せても、価値観や行動パターンは1つであるモノカルチュラルと、両方の文化にわたるバイカルチュラルがあります。

4,子どもの時に二言語をバランスよく習得しても、長期間使わなければ、その言語能力は衰えていくでしょう。

よって、正解は1と思料します。

問2 外来語「エンスト」と同じ造語法を選ぶ問題。「エンスト」は英語の「engine stall」を省略したもの。二つの単語の頭をつなげています。
1,リストラは、英語の「restructuring」の略。
2,ロケバスは、野外撮影のためのバス。英語で「location bus」とは言わないみたいなので和製英語でしょうか。
3,パトカーは、英語の「patrol car」の略ですが、「カー」は省略されていません。
4,デジカメは、英語の「digital camera」の略。二つの単語の頭をつなげています。 

よって、4が正解です。

問3「会話的・コードスイッチング」に関する問題です。 
詳しくはこちら

正解は3です。

問4「隠喩的コード・スイッチング」の例
2が正解です。

問5 教師が日本語と媒介語を切り替えて、コード・スイッチングを行う場合
1,例文提示の前の文法説明で媒介語に切り替えるのは、演繹的な文法指導の場合だと思います。
目標言語で例文を多く与え、そのから共通のルールを導き出すのが、帰納的な文法指導ではないでしょうか。

よって、正解は1です。

タイトルとURLをコピーしました