【過去問解説】平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題12【2016】

H28試験Ⅲ

平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題12は【言葉の言い換え】です。でした。
平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題12は【コード・スイッチング】です。

問1「二言語話者(バイリンガル)」に関する問題です。
1,二言語を同程度に習得していなくても、バイリンガルと呼ぶことはできます。

ヒューマンアカデミー著『日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第3版』269頁によると、
均衡バイリンガル(バランス・バイリンガル)…2つの言語を同じくらい流暢に使える。
偏重バイリンガルドミナント・バイリンガル)…2つの言語の能力に差があり、一方の言語のみが年齢相応のレベルまで発達している。
限定的バイリンガル(ダブル・リミテッド・バイリンガル、リミテッドバイリンガル、セミリンガル)…どちらの言語においても十分な言語能力を身につけていない場合。

2,バイリンガルになるには、ほぼ同時期に二つの言語を習得し始める必要があるわけではありません。
ヒューマンアカデミー著『日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第3版』270頁によると、
子ども時代を過ぎてから二言語使用をはじめることを達成型バイリンガリズム、幼児期にはじめることを獲得型バイリンガリズムといい、子どもが早い段階で同時期に2つの言語を習得することを同時バイリンガリズム、子どもがある言語を習得してから第二言語に習熟していくことを、連続バイリンガリズムといいます。

3,バイリンガルであっても、二つの文化を内在する二分化併用者とは限りません。
2つの言語を話せても、価値観や行動パターンは1つであるモノカルチュラルと、両方の文化にわたるバイカルチュラルがあります。

4,子どもの時に二言語をバランスよく習得しても、長期間使わなければ、その言語能力は衰えていくでしょう。

よって、正解は1と思料します。

問2 外来語「エンスト」と同じ造語法を選ぶ問題。「エンスト」は英語の「engine stall」を省略したもの。二つの単語の頭をつなげています。
1,リストラは、英語の「restructuring」の略。
2,ロケバスは、野外撮影のためのバス。英語で「location bus」とは言わないみたいなので和製英語でしょうか。
3,パトカーは、英語の「patrol car」の略ですが、「カー」は省略されていません。
4,デジカメは、英語の「digital camera」の略。二つの単語の頭をつなげています。 

よって、4が正解です。

問3「会話的・コードスイッチング」に関する問題です。 
詳しくはこちら

正解は3です。

問4「隠喩的コード・スイッチング」の例
2が正解です。

問5 教師が日本語と媒介語を切り替えて、コード・スイッチングを行う場合
1,例文提示の前の文法説明で媒介語に切り替えるのは、演繹的な文法指導の場合だと思います。
目標言語で例文を多く与え、そのから共通のルールを導き出すのが、帰納的な文法指導ではないでしょうか。

よって、正解は1です。

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