【文字の教え方】平成29年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題6の解説

H29試験Ⅰ

H29(2017年度)日本語教育能力検定試験 試験Ⅰの問題6【日本語の文字学習】の解説です。

久々の文章問題です。

ありがたやありがたや。

しっかり文章を読んで頭に入れ

日本語教育能力検定試験の考え方を学びましょう。

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問1の解き方【日本語の文字種】

下線部Aの文を読むと、「日本語は、複数の種類の文字」とありますので

選択肢の文を見ながら、日本語で使う文字の種類を考えてみましょう。

ひらがなの字カタカナの字漢字アルファベットの字数字

日本語では5つの字が使われていることがわかります。

それでは各選択肢を検討してみます。

選択肢ひらがなカタカナ漢字アルファベット数字合計文字種
1A35
2k34
324
414

選択肢1だけ、合計文字種が5です。

よって、答えは1です。

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問2の解き方【レディネスとは】

レディネスと文字学習に関する問題です。

レディネス?

アーユーレディ?

Are you ready?(準備はできましたか?)

この「レディ」が名詞になったのがレディネス(Readiness)です。

レディネスとは、準備性。学習の準備に関する学習者自身のこと全てです。

例えば

アニメが好きならアニメを使って勉強するのが効果的かもしれません。

中国人なら漢字に関してはあまり心配しなくていいでしょう。

韓国語を勉強した経験があるなら、文法が近いといわれている日本語もとっつきやすいかも。

これらは全てレディネスです。

学習者自身の情報を聞いて、レディネスを調査することによって、その学習者にはどんな勉強が向いているか、何に気を付けるべきか、把握することができます。

それでは、選択肢を見ていきましょう。

選択肢1 母語の筆画(ひっかく)の影響

筆画とは、字を構成している点や線のこと。

母語が丸い文字ばかりであれば、日本語の文字を書く時も丸くなりそうですね。

母語の筆画と日本語の字形の崩れには一定の傾向がありそうです。

選択肢2 年少者の漢字に指導

意味を教えられる前に漢字の指導をされても、この字が何を意味するか分からず、覚えることができず、ただ、線や点を書いているという落書きになってしまいます。

明らかに間違いです。

選択肢3 漢字圏の学習者

中国の学習者は、「毎日」の「毎」を、「每」と書く間違いが多いです(真ん中の部分が「母」)。

これは、中国語の簡体字、繁体字では「每」が正しいからだそうです。

このように、母国語の漢字の字形に関する知識が、日本語と違う場合、障害になることがあります。

選択肢4 英語圏の学習者

海の「氵」(さんずい)は、水を意味する

という認識があれば

汁、油、など「氵」のついた新しい漢字を見た時に

水に関係しているのかな?

と推測することができます

よって、漢字を知らない英語圏の学習者には、漢字の構成要素を認識する訓練が必要です。

以上より、答えは2です。

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問3の解き方【五十音図のメリット】

「五十音図」を用いて平仮名や片仮名を学ぶ利点を考えながら選択肢を見ていきます。

五十音図とは、縦に5文字(母音)、横に10字(子音)を並べたもの。

五十音図

これが五十音図です。

選択肢1

日本語の音韻とは、日本語では意味が区別される音のこと。

あれ、何か聞いたことがある?

と思った方はよく覚えていますね!

そうです。

音素です。

音韻と音素の違いとは?

音韻を辞書で調べると「音素」と書いてあります。

和英辞書で調べると

「音韻」も「音素」も「phoneme」と出てきます。

じゃあ、全く同じなのか?

使い方がちょっと違うようです。

音素は、「音を数えるのときの単位」とか個別に使います。

音韻は、「日本語の音韻が網羅」とか総体的全体的に使います。

「音素」は小さく、「音韻」は広い

と覚えてください。

日本語では母音の長短が区別されます。

「おばあさん」の「ばあ」

「おばさん」の「ば」

ですが、長母音、短母音の区別は五十音図ではわかりません。

習得できません。

外来語の表記も容易に習得できません。

片仮名の五十音図を見れば、片仮名はわかります。

ですが、「cheese」を、「チズ」と表記するのか「チーズ」と表記するのかは、五十音図を見てもわかりません。五十音図には外来語表記のルールは載っていないので。

選択肢2

五十音図は、縦列が母音、横列が子音で組み合わさってできているので

日本語の母音と子音の組み合わせを体系的に認識することができます。

選択肢3

例えば、グループ1の「ナイ形」は「anai」です。

「書ない」「貸ない」「立ない」「死ない」…

五十音図のア段を見ると、変換の規則が理解しやすくなります。

選択肢4

例えば「く」の音がわからなくても、

五十音図を見れば「k」の行の「u」段だとわかります。

く=「k」+「u」=「ku」

音の配列の順番をヒントに字形と音を一致できるようになります。

以上より、答えは1です。

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問4の解き方【連想法を用いたカードの例】

連想法とは、ある言葉から別のものを心に浮かべること。

連想法といえば、連想ゲーム、マジカルバナナを思い出すのが私の世代です。

マジカルバナナ

バナナと言ったら黄色

黄色と言ったらレモン…

です。

選択肢を見てみます。

ひらがなから別のものをイメージしているものは?

『く』からケーキの切り口をイメージしている選択肢2です!

kuchenはドイツ語で「ケーキ」

ケーキの切り口を連想して「く」を覚える方法です。

よって、答えは2です。

ほかの選択肢も見てみましょう。

選択肢1

「ディスクレシア(失読症)」の人のためのカードでしょうか。一部ずつ見ることで文字を認識できるようになるのかもしれません。

別のものを連想はしていません。

選択肢3

書き順を表しています。別のものを連想はしていません。

選択肢4

「ひらがな」の字形と音を一致させるためにこのカードを使います。

「も」を見せて「mo」と発音してもらいます。

別のものを連想はしていません。

以上より、答えは2です。

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問5の解き方【縦書きと横書きで表記が異なるものは?】

選択肢を見てみましょう。

選択肢1 かぎ括弧の向き

かぎ括弧とは「」←これのことです。

横書きでは上のように縦長です。

縦書きだと横長です。

向きが異なります。

選択肢2 長音記号の向き

横書きでは「ー」のように、横に伸ばします。

縦書きでは「|」のように、縦に伸ばします。

向きが異なります。

選択肢3 促音・拗音の位置

横書きの促音は「かた」、拗音は「きゃん」のように左下に書きます。

縦書きの促音・拗音は、右上に書きます。

位置が異なります。

選択肢3 濁点の位置

「が」の「゛」(濁点)の位置は横書きでも縦書きでも変わりません。

以上より、答えは4です。

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試験勉強を日本語教師の仕事につなげよう

下の動画の最後では、私の文字学習の指導法について紹介していますのでよかったらどうぞ。

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