【過去問解説】平成29年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題13【2017年】

H29試験Ⅲ
LINE友だち募集中!
はまをフォローする
スポンサーリンク
LINE友だち募集中!
はまをフォローする

問1の解き方

「同じ簡略化の規則で生じた」

ということなので

元の形に戻して

同じ形か検討します。

選択肢1

「だめなる」と「やなさい」

選択肢2

「書いてはだめ」と「飲んではだめ」

選択肢3

「持っていく」と「置いておく

選択肢4

「わかない」と「そうなです」

「ては」と「では」は

テ形が濁音になっているだけで

同じ簡略化の規則です。

「ては」→「ちゃ」

「では」→「ぢゃ(じゃ)」

よって、答えは2

スポンサーリンク

問2の解き方

「アコモデーション理論」がわからなくても文章にヒントがあります。

「聞き手の言語行動に応じて、話し手が自身の言語行動を調整すること」

シンプルにします。

「聞き手に応じて話し手が調整すること」

この観点から各選択肢を検討します。

選択肢1

「小学生」という聞き手に応じて「やさしい表現を用いて話す」のは、アコモデーション理論のコンバージェンスの例です。

選択肢2

「方言に否定的な友人」という聞き手に応じて「方言を強調して話す」のは、アコモデーション理論のダイバージェンスの例です。

選択肢3

「妻が夫に対していつもより丁寧な口調で話す」のは

「しゅうとめのいる場」だからです。

聞き手は「夫」であり、「しゅうとめ」ではありません。

よって、「聞き手に応じて」いるとは言えません。

選択肢4

「契約しそうな客」という聞き手に応じて「客の話すスピードと同じ速度で話す」のは、アコモデーション理論のコンバージェンスの例です。

よって、答えは3

アコモデーション理論とコンバージェンス・ダイバージェンスについては下記記事参照

スポンサーリンク

問3の解き方

スピーチ(speech)とは、話し方

なので

「スピーチレベルが切り替わる」とは

「話し方のレベルが変わる」ということ

各選択肢の何が変わったかを見ていきます。

選択肢1

ある言語→別の言語

選択肢2

方言→共通語

選択肢3

日本語→母語

選択肢4

丁寧体→普通体

方言も別の言語を考えると

選択肢4以外は言語が変わっています。

言語が変わることを

「レベルが変わる」と表現するのは明らかにおかしいです。

言語にレベルはありません。

言語に上下関係はないのです。

一方で

丁寧体と普通体

これは丁寧さのレベルに差があります。

丁寧体の方が丁寧さのレベルが上です。

「話し方のレベルが変わる」といえます。

よって、答えは4

スピーチレベルについて詳しくは下記記事参照

スポンサーリンク

問4の解き方

フォリナートーク」という言葉がわからなくても文章に書いてあります。親切ですね。

「母語話者による学習者へのフォリナートーク」

母語話者が学習者(非母語話者)に話しかけるのがフォリナートークだとわかります。

教師が学習者に話しかけるティーチャートークとの違いを考えながら

各選択肢を検討します。

選択肢1

母語話者も教師も、学習者相手に「複雑な構造の文は使わない」でしょう。

選択肢2

母語話者は文法を気にしないので、非文法的な発話もするでしょう。

一方で教師は文法的な正しさを気にするので、非文法的な発話を含まないでしょう。

選択肢3

非母語話者は母語話者に比べて聞き取りが弱いですから

母語話者も教師も「発音を明確化する」でしょう。

選択肢4

母語話者も教師も、非母語話者相手には

たくさん話しても通じないと考えて伝えることをシンプルに

「情報の内容を調節する」でしょう。

よって、答えは2

というのは建前です。

実際には、既習文型だけで話そうとして、非文法的な発話になってしまうことはあるあるだと思います。

例)「明日はテストですから、今日は宿題しますはいいです。ゲームしますはダメです

スポンサーリンク

問5の解き方

どうすればフォリナートークを減らしてくれるか

考えながら各選択肢を見ます。

選択肢1

学習者の話し方も、フォリナートークに近づけた場合、母語話者もこれでいいかと思い、フォリナートークを続けるでしょう。減りません。

選択肢2

フォリナートークを続ける母語話者にまかせていたら、そのままフォリナートークを続けるでしょう。減りません。

選択肢3

学習者が「理解したという合図」を出せば、母語話者はもっと難しい話し方でも大丈夫かなと考えて、フォリナートークを減らすでしょう。

選択肢4

「正確な英語の発音」で繰り返した場合、母語話者は、外国人ということを強く意識するので、フォリナートークは続くでしょう。減りません。

よって、答えは3

タイトルとURLをコピーしました