【過去問解説】平成30年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題1(2)【[二重母音の取り入れ方】

2018年日本語教育能力検定試験解説,過去問解説
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平成30年度(2018)日本語教育能力検定試験 試験Ⅰ問題1(2)は【二重母音の取り入れ方】です。2問続けて二重二重!

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解き方

二重母音とは、一息で二種の母音

始めと終わりで異なる音。

例えば、gameの音声記号は[geim]

eで始まりiで終わっています。これが二重母音です。

選択肢を見ると全てカタカナで元は英語。

だから二重母音の取り入れ方とは、

「英語の二重母音をカタカナに取り入れるとき、どんな表記をするか」

という問題だとわかります。

では各選択肢を英語で発音して二重母音を探してみましょう。そしてカタカナの表記がどうなっているか見てみます。

  1. game[geim]    →ゲ
  2. salesman[seilzmən] →セ
  3. mail box[meilbɑx]  →メ
  4. hot cake[hɑtkeik]  →ケ
  5. rain boots[reinbuːt] →レイ

1から4は、引く音(ひき音)「-」になっているのに、

5だけ「レイ」になっています。

元は同じ[ei]の二重母音なのにどうして「レーンブーツ」じゃないの!?

ホワイジャパニーズピーポー!

外国人が叫びたくなる理由もわかりますね。

よって、答えは5です。

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授業に役立つ豆知識

日本語教育能力検定試験は日本語教師になるための試験です。ですから日本語を教えるときに役立つ知識があふれんばかりにつまっています。

このサイトでは日本語教育能力検定試験で勉強した知識が実際の授業でどのように役立つかもお伝えしたいと思っています。

今回はカタカナの表記の問題。

これは本当に難しくて中級レベルになってもカタカナの読み書きに苦戦する学習者は多いです。

その理由は外来語をカタカナにするときのルールが複雑だから。

この問題のように同じ二重母音でも表記が変わってしまうんですね。試験作成者はそのことを伝えたかったんだと思います。

で、学習者にカタカナの発音を教える際、耳がいい学習者なら聞いて覚えることができるのですが、そうでない場合、論理的に教えなければなりません。

引く音「-」は長母音(同じ母音を伸ばす)になります。

なので、1~4のカタカナは

[ei]の発音が[ee]に変わります。

一方で5のカタカナは

[ei]が[ei]のままです。

ただし日本語の場合は二重母音ではなく連母音と言われています。

二重母音とは、一息で二種の母音

連母音とは、二息で二種の母音

日本語の場合は、拍ごとに区切りがあるので2回息を出しているということですね。

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