[転訛形とは]平成30年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題1(6)の解説

H30試験Ⅰ

平成30年度(2018)日本語教育能力検定試験 試験Ⅰ問題1(6)の問題は【転訛形】です。

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解き方

転訛形(てんかけい)は聞きなれない言葉なので、漢字を見て意味を推測。

転じて訛(なま)る形?

そう。

転訛とは、「おまえ」が「おめえ」になるように本来の音がなまって変化すること。

転訛形とは、本来の音がなまって変化した形

各選択肢を本来の形に戻してみよう。

  1. やめとく→やめておく(やめる+おく)
  2. すっごく→すごく
  3. してんの→しているの(する+いる)
  4. 帰らなきゃ→帰らなければならない(帰る+なる)
  5. やっちゃいな→やってしまいな(やる+しまう)

全て本来の音がなまって変化(転訛)していますが、2だけ元の形より長くなっていますね。これは強調するために促音を入れる転訛です。

「とっても(とても)」「やっぱり(やはり)」「めっちゃ(めちゃ)」などこのパターンはたくさんあります。

一方、1,3,4,5は複合動詞(動詞+動詞)を楽に発音するために短くなっています。

4は「帰る」→「帰らない(ない形)」→「帰らなければ(ば形)」

「なる」→「ならない(ない形)」と元の形を探すのが大変ですが原理は同じです。

よって、答えは2です。

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授業で役立つ豆知識

初級では転訛形を教えない日本語教師が多いです。たくさん形があると学習者が混乱するという理由で。

たとえば「てしまう」の転訛形「ちゃう」。これを使う日本人はめっちゃ多いんですが(特に若い人)、「みんなの日本語」などの初級の教科書では「てしまう」は導入するのに「ちゃう」に触れないことが多いんです。

でもそれでいいのでしょうか?

年配の学習者であれば教えなくてもいいかもしれませんが若い学生には教えてあげた方がいいと思います。

私:昨日、勉強した文法を覚えていますか? 「宿題を忘れてしまった」。この「てしまった」は短いバージョンがあります。「宿題を忘れちゃった」です。カジュアルな会話で「てしま」は「ちゃ」になります。

こう言うと、「今までよく耳にした日本語はこれだったのか!」と目を輝かせる学生もいます。

「日本語学校で習う日本語は本当の日本語ではない」と不満を述べる学習者がときどきいますが、こういうところに原因があるのではないでしょうか。

みなさんも「てしまう」を担当するときはこのことを覚えておいてください。

なまっている女の子ってかわいい? 沖縄の方言は難しかったなあ。

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