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問1の解き方
日常では流暢に日本語を話している外国人の子ども。でも、中学校の授業にはついていけない。
どうして?
カミンズさんは言いました。
①生活言語能力(BICS)
生活場面で言語を使う能力
②学習言語能力(CALP)
学習場面で言語を使う能力
は違う。
1.BICS(ビックス)とCALP(カルプ)
①生活言語能力(BICS)
Basic Interpersonal Communicative Skills
②学習言語能力(CALP)
Cognitive Academic Language Proficiency
①生活言語能力(BICS)
生活場面で言語を使う能力。習得に2年。
文脈(コンテクスト)が助けてくれる。
(高コンテクスト) 場面依存的
認知的負担が少ない(比較的頭を使わない)
例)言葉がわからなくてもその時の状況や相手の表情、ジェスチャーなどで理解できる。
②学習言語能力(CALP)
学習場面で言語を使う能力。
習得に5~7年以上。
文脈が助けてくれないことが多い。
(低コンテクスト) 場面独立的
認知的負担が大きい(頭をめっちゃ使う)
例)英語で数学を勉強する大変さ。
カミンズさんは言いました。
母語で培った認知能力は第二言語にも転移しうる。
発達相互依存仮説
例)
母語で数学100点の子どもと数学50点の子ども、第二言語で数学のテストを受けたらどうなる?
認知能力はテストで測定できる能力
例)IQ
非認知能力はテストで測定できない能力
例)EQ、忍耐力、自信
※試験Ⅰ問題13
1.認知能力は試験Ⅰ問題13問1にも出てきましたね。逆ですね。
発達相互依存仮説
2.どちらにもコミュニケーションはあるからコミュニケーションで発達する。
3.生活言語能力のほうが場面依存的
4.生活言語能力:2年
学習言語能力:5~7年以上
答えは2
問2の解き方
フィードバックいろいろ
1)インプット型
①明示的訂正
②リキャスト:自然にさりげなく。
2)アウトプット型(プロンプト)
③誘導
④明確化要求
⑤繰り返し
⑥メタ言語的フィードバック
プロンプト(prompt)
刺激する。促す。きっかけを与える。
学習者自身で間違いに気づいてもらい、正しい発話をするように促すこと。
①明示的訂正
S「私は漢字を読む、できます」
T「違います。漢字を読むことができます、です」
②リキャスト
S「漢字を読む、できます」
T「そうですか。漢字を読むことができますか」
③誘導
S「私は漢字を読む、できます」
T「漢字を読む…?」
④明確化要求
S「漢字を読む、できます」
T「え、もう一度お願いします」
⑤繰り返し
S「漢字を読む、できます」
T「漢字をよむ、できます?」
⑥メタ言語的フィードバック
S「漢字を読む、できます」
T「できますの前は名詞ですね。でも読むは? 動詞を名詞にするときは?」
1.繰り返し(プロンプト)
2.明確化要求(プロンプト)
3.誘導(プロンプト)
4.自然にさりげなくリキャスト
答えは4
問題)どんなフィードバック?
T「昨日、何をしましたか」
S「秋葉原に行きます」
T「そうですか。秋葉原に行きましたか」
…
…
…
答え)リキャスト
問3の解き方
児童生徒の不安を軽減するような対応・指導
①意思を伝えられないと不安なので、意思を伝えられるように。文法の正確性より伝わるかが大事。
②教科学習のサポートに取り出し指導や入り込み指導
取り出し指導
:クラスから取り出して別室で個別指導
入り込み指導
:日本語指導担当教員や母語支援者がクラスに入り、サポート。
③母語の使用を禁止しない。日本語をおしつけない。
母語でのサポートもあり。
④日本の文化や規範を押し付けない。
これが日本文化だ!
じゃなくて、こうすれば日本人は話を聞いてくれやすいよ。とか。
1.意思疎通ができるようになると不安軽減
2.教科学習の支援も大事
取り出し指導や入り込み指導
3.伝わる言葉で不安を軽減
4.押し付けはストレスになる。
答えは1
問4の解き方
言語を覚える順番の傾向
①音の特徴を覚える
(中国語はわからないが中川家の漫才は分かる)
②簡単な言葉、挨拶を覚える
③文法を覚える
④語彙を増やす
(日本人の子どもと大人の差は語彙の量)
忘れる順番は逆になる傾向
語彙→文法→音声
①音の特徴を覚える(中川家の漫才)
②簡単な言葉、挨拶を覚える
③文法を覚える
④語彙を増やす(日本人の子どもと大人の差は語彙の量)
忘れる順番は逆になる傾向 語彙→文法→音声
答えは4
問5の解き方
イマージョン教育とは
immersion:浸す、没頭
英語ならあらゆることに英語を使う。学校で、算数、理科、社会など教科の授業もネイティブスピーカーが英語で行う。
少数言語の環境に多数言語話者を入れること。
多文化主義(言語の多様性を重視)の考え。
例)
・日本で日本人がインターナショナルスクールに行く。
1.イマージョン教育は母語じゃない。
2.取り出し授業は母語保持のためじゃない。
3.小さい子供ほど忘れやすい。
4.読み書きの方が難しい。
答えは3