現代日本語文法は日本語の文法を網羅した本としては最高の本です。
だから皆さんに読んでほしい!
ですが難しすぎて挫折する人ばかりでした。
そこでこのブログでは初めて勉強する人でも現代日本語文法が読めるように
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- 本日の問題
- 第9部とりたて 第5章極限を表すとりたて助詞 第1節【極限を表すとりたて助詞とは】
- 第9部とりたて 第5章極限を表すとりたて助詞 第2節「さえ」
- 第9部とりたて 第5章極限を表すとりたて助詞 第3節「まで」
- 第9部とりたて 第5章極限を表すとりたて助詞 第4節「も」
- 第9部とりたて 第5章極限を表すとりたて助詞 第5節「でも」
- 第9部とりたて 第6章評価を表すとりたて助詞 第1節【評価を表すとりたて助詞とは】
- 第9部とりたて 第6章評価を表すとりたて助詞 第2節「なんか」「なんて」「など」
- 第9部とりたて 第6章評価を表すとりたて助詞 第3節「くらい」
- 第9部とりたて 第6章評価を表すとりたて助詞 第4節 関連する表現
- 第9部とりたて 第7章ぼかしを表すとりたて助詞 第1節【ぼかしを表すとりたて助詞とは】
- 第9部とりたて 第7章ぼかしを表すとりたて助詞 第2節「も」
- 第9部とりたて 第7章ぼかしを表すとりたて助詞 第3節「でも」
- 第9部とりたて 第7章ぼかしを表すとりたて助詞 第4節「なんか」「など」
- 第9部とりたて 第7章ぼかしを表すとりたて助詞 第5節【関連する表現】
- 第9部とりたて 第8章疑問語・数量語につくとりたて助詞 第1節【疑問語・数量語につくとりたて助詞とは】
- 第9部とりたて 第8章疑問語・数量語につくとりたて助詞 第2節【疑問語につくとりたて助詞】
- 第9部とりたて 第8章疑問語・数量語につくとりたて助詞 第3節【数量語につくとりたて助詞】
- 本日の問題の答え
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本日の問題
【 】内に示した観点から見て、他と性質の異なるものを1つ選べ。
(18)【「まで」の用法】
1 田中さんって、ヘリコプターまで持っているんですか。
2 急いでいたので、バス停まで走った。
3 この高校では靴下の色までも校則で決められている。
4 自分の成功のために仲間を裏切りまでした。
5 信頼していた人までが私たちを裏切った。
第9部とりたて 第5章極限を表すとりたて助詞 第1節【極限を表すとりたて助詞とは】
1. 極限のとりたてとは
p87~
極限のとりたてとは、文中のある要素をとりたて、同類のものの中でそれが極端な例であることを示すとともに、ほかのものは当然そうであることを示す
・姉はカップ麺さえ作れない。
上の文は「さえ」で、文中の「カップ麺」をとりたてて、誰でも作れそうな「カップ麺」さえ作れないという極端な例を示すとともに、「カップ麺」さえ作れないのだからほかのものは当然作れないことを示している。
2. 極限を表すとりたて助詞
「さえ」「まで」「も」「でも」
第9部とりたて 第5章極限を表すとりたて助詞 第2節「さえ」
1. 意味と用法
1.1 意外性を表す用法
p88~
意外性を表す用法とは、聞き手が「そのようなことまではないだろう」と思うような極限を示して、その事態が意外なものであることを表す用法
・姉はカップ麺さえ作れない。
1.2 順接条件節の中で最低限の条件を表す用法
p90~
順接条件節の中で最低限の条件を表す用法とは、「〜ば」や「〜たら」など仮定を表す順接条件節の中で使われて最低限の条件を示す用法
・猫さえいれば、生きていけます。
1.3 述語の制限
p91~
本で
2. 接続と共起
2.1 とりたてられる要素
p91~
本で
2.2 ほかのとりたて助詞との結合
p93
本で
2.3 共起しやすい語句
p93~
本で
3. 極限を表す「さえ」の周辺
3.1「でさえ」
p94~
「でさえ」は、「さえ」の意味に、「であっても」という逆条件の意味が加わったもの
・ベテランの先生でさえ、満点が取れなかった。
3.2「すら」
p95~
「すら」は、「さえ」のように聞き手が意外に思いそうな極限を表す。かたい文体で使われる。
・最近太りすぎた。一週間前に買ったパンツすら履けない。
3.3「だに」
p96
省略
第9部とりたて 第5章極限を表すとりたて助詞 第3節「まで」
1. 意味と用法
1.1 意味
p96~
「まで」は、序列のもっとも遠いところにある極限を示し、その事態が意外であることを表す。
・料理がおいしすぎて皿まで食べた。
1.2 述語の制限
p97~
本で例文確認
2. 接続と共起
2.1 とりたてられる要素
p98~
本で例文確認
2.2 ほかのとりたて助詞との結合
p100~
本で例文確認
2.3 共起しやすい語句
本で例文確認
3.「さえ」との違い
p101
本で
4. 極限を表す「まで」の周辺
4.1 格助詞の「まで」
p101~
本で
4.2 程度を表す「まで」
本で
4.3「までになる」
本で
4.4「までもない」
本で
第9部とりたて 第5章極限を表すとりたて助詞 第4節「も」
1. 意味と用法
1.1 極限を表す用法
p103~
極限を表す「も」は、結びつきそうもない要素が、その事態と結びつくことの意外さを表す。
・猫の手も借りたい。
1.2 述語の制限
p104~
本で例文確認
2. 接続と共起
2.1 とりたてられる要素
p104~
本で例文確認
2.2 ほかのとりたて助詞との結合
p107
本で
2.3 共起しやすい語句
p107~
本で
3.「さえ」「まで」との違い
p108
本で
4. 極限を表す「も」の周辺
p109~
本で
4.1 累加を表す「も」
p20~を思い出す。
4.2 ぼかしを表す「も」
p138~で扱います。
4.3 そのほかの「も」
p109~
省略
第9部とりたて 第5章極限を表すとりたて助詞 第5節「でも」
1. 意味と用法
1.1 意味
p110~
極限を表す「でも」は、結びつきそうもない要素が結びつく意外さを表す。
・先生でもわからないことがある。
1.2 述語の制限
p111
本で例文確認
2. 接続と共起
2.1 とりたてられる要素
p112~
本で
2.2 ほかのとりたて助詞との結合
p114~
本で
2.3 共起しやすい語句
p115
本で
3.「さえ」「まで」「も」との違い
p115
本で例文確認
4. 極限を表す「でも」の周辺
4.1 格助詞「で」+とりたて助詞「も」
p116
省略
4.2 逆条件節をつくる「でも」
省略
4.3 ぼかしを表すとりたて助詞「でも」
ぼかしを表す「でも」は、p143~で扱います。
4.4「だって」
p117
本で
4.5「でさえ」
p117~
本で
4.6「といえども」
p118
本で
第9部とりたて 第6章評価を表すとりたて助詞 第1節【評価を表すとりたて助詞とは】
1. 評価のとりたてとは
p119
評価のとりたてとは、文中にある要素をとりたて、話し手の評価を表すもの
・おばけなんてないさ
上の文は「なんて」で、文中の「おばけ」をとりたてて、「おばけ」は大したことがないもの、自分は気にならないもの、という話し手の評価を表している。
2. 評価を表すとりたて助詞
p119~
「なんか」「なんて」「など」:価値が低い、くだらない
「くらい」:最低限、当然のもの
第9部とりたて 第6章評価を表すとりたて助詞 第2節「なんか」「なんて」「など」
1. 意味と用法
1.1 意味
p120~
「なんか」「なんて」「など」は、価値が低い、くだらないといった話し手の評価を表す。
・おばけなんか怖くない。
1.2「なんか」「なんて」「など」の違い
p121~
本で
1.3 述語の制限
p122~
本で
2. 接続と共起
2.1 とりたてられる要素
p123~
本で
2.2 述語を名詞化するとりたて
p125~
本で
2.3 ほかのとりたて助詞との結合
p126
省略
3. 評価を表す「なんか」「なんて」「など」の周辺
3.1 ぼかしを表す「なんか」「なんて」「など」
ぼかしを表す「なんか」「なんて」「など」はp148~で扱います。
3.2 複数の例を挙げる「なんか」「など」
p152も参照
3.3 主題提示の「なんか」「なんて」「など」
主題提示の「なんか」「なんて」「など」は、p239~で扱います。
3.4「かなんか」
p155参照
第9部とりたて 第6章評価を表すとりたて助詞 第3節「くらい」
1. 意味と用法
1.1 意味
p128~
「くらい」は、最低限、当然と話し手が考えているもの。「ぐらい」
・カップラーメンくらい作れます!
1.2 述語の制限
p129~
本で
2. 接続と共起
2.1 とりたてられる要素
p131~
本で
2.2 述語を名詞化するとりたて
p133
本で
2.3 ほかのとりたて助詞との結合
p133~
本で
2.4 共起しやすい語句
p134
本で
3.「なんか」「なんて」「など」との違い
p134~
本で
4. 評価を表す「くらい」の周辺
4.1 程度を表す「くらい」
程度を表す「くらい」は、とりたて助詞ではない。
・弟の身長は私と同じくらいです。
4.2 概数を表す「くらい」
「くらい」は、数量語について、おおよそだいたいの数を表す。とりたて助詞ではない。
・弟の身長は2メートルくらいです。
第9部とりたて 第6章評価を表すとりたて助詞 第4節 関連する表現
1. 評価に関連する表現
1.1「ごとき」
p136
省略
1.2「風情」
省略
1.3「くんだり」
省略
第9部とりたて 第7章ぼかしを表すとりたて助詞 第1節【ぼかしを表すとりたて助詞とは】
1. ぼかしのとりたてとは
p137~
ぼかしのとりたてとは、同類のものがほかにあることを漠然と示すことで、文全体の意味をやわらげること
・お茶でも飲みに行かない?
上の文は「でも」で、文中の「お茶」をとりたてて、同類のものがほかにある(コーヒー・紅茶など)ことを漠然と示すことで、文全体の意味をやわらげている。
・お茶を飲みに行かない?
・お茶でも飲みに行かない?
2. ぼかしを表すとりたて助詞
p137~
「も」「でも」「なんか」「など」
第9部とりたて 第7章ぼかしを表すとりたて助詞 第2節「も」
1. 意味と用法
1.1 意味
p138~
ぼかしを表す「も」とは、同類のほかのものがあるかのように表現することで文の意味をやわらげるもの
・みんなに愛されてきたこの公園も、明日には入れなくなる。
・みんなに愛されてきたこの公園が、明日には入れなくなる。
1.2 述語の制限
p140
本で
2. 接続と共起
2.1 とりたてられる要素
p140~
本で
2.2 ほかのとりたて助詞との結合
p141
なし
3. ぼかしを表す「も」の周辺
3.1 累加を表す「も」
p20~参照
3.2 極限を表す「も」
p103~参照
3.3 そのほかの「も」
p27~参照
第9部とりたて 第7章ぼかしを表すとりたて助詞 第3節「でも」
1. 意味と用法
1.1 意味
p143~
ぼかしを表す「でも」とは、選択肢や可能性の1つとして見せることで、文をやわらげるもの
・カフェでも行きませんか。
1.2 述語の制限
p144~
本で
2. 接続と共起
2.1 とりたてられる要素
p145~
本で
2.2 ほかのとりたて助詞との結合
p146
なし
3.「も」との違い
p146~
「でも」:不確かなことについて選択肢の1つとして述べる。単純な過去や確定した事態は述べない。
・お茶でもどう?
「も」:確定した事態について述べるもの
・君も変わったね。
4. ぼかしを表す「でも」の周辺
4.1 極限を表す「でも」
p110~参照
第9部とりたて 第7章ぼかしを表すとりたて助詞 第4節「なんか」「など」
1. 意味と用法
1.1 意味
p148~
ぼかしを表す「なんか」「など」は、ほかにも同類のものがあるように見せて、文をやわらげる。
・暑いし冷やし中華なんかいいんじゃない?
1.2 述語の制限
149~
本で
2. 接続と共起
2.1 とりたてられる要素
p150~
本で
2.2 ほかのとりたて助詞との結合
p151~
本で
3.「も」「でも」との違い
p151~
本で
4. ぼかしを表す「なんか」「など」の周辺
4.1 複数の例を挙げる「なんか」「など」
p152~
複数の例を挙げて示す「なんか」「など」はとりたて助詞ではなく接尾辞
・この日本食レストランには、ラーメン、寿司、焼肉、天ぷら、おにぎりなどがあります。
4.2 ぼかしを表す「なんて」
p153~
本で
4.3 評価を表す「なんか」「なんて」「など」
p120~参照
4.4「やなんか」
p153~
本で
第9部とりたて 第7章ぼかしを表すとりたて助詞 第5節【関連する表現】
1. とりたて助詞以外のぼかし表現
2.「か何か」「かどこか」「かだれか」
p155~
本で
3.「とか」
p156
「とか」は並列助詞
並列助詞については、現代日本語文法②p112~
4.「ほど」
p156~
数量語につく「ほど」は、おおよその数をあらわす接尾辞
・1時間ほどお時間をいただいてもよろしいでしょうか。
5.「あたり」
p157
本で
6.「の方」
p157
本で
第9部とりたて 第8章疑問語・数量語につくとりたて助詞 第1節【疑問語・数量語につくとりたて助詞とは】
1. 疑問語・数量語につくとりたて助詞
p159~
疑問語につくとりたて助詞:「も」「でも」「なら」
数量語につくとりたて助詞:「は」「も」「だけ」「しか」「でも」「なら」
例文を本で確認
2. 疑問語・数量語につくとりたて助詞の機能
p160
本で
第9部とりたて 第8章疑問語・数量語につくとりたて助詞 第2節【疑問語につくとりたて助詞】
1. 疑問語ととりたて助詞
p161~
「も」「でも」:疑問語につくと全否定・全肯定
・だれもいない。
・だれでもいい。
2. 疑問語につく「も」
p162~
疑問語+「も」:全否定
・だれも来なかった。
・何もなかった。
・どこも行かなかった。
「いつも」は副詞として固定化。肯定・否定いずれもOK
・いつも勉強している。
3. 疑問語につく「でも」
p163~
疑問語+「でも」:全肯定
・何でもします。
・どこでも行きます。
・誰でもいいです。
4. 疑問語につく「も」と「でも」の関係
p164~
省略
第9部とりたて 第8章疑問語・数量語につくとりたて助詞 第3節【数量語につくとりたて助詞】
1. 数量語ととりたて助詞
p165~p171
今まで出てきたことのまとめなので読んでおけばOK
2. 数量語につく「は」
2.1 数量+「は」…肯定
p166~
数量+「は」…肯定:正確ではないが、少なくともその数量には達する
・昨日のパーティに100人はいました。
2.2 数量+「は」…否定
p167
数量+「は」…否定:正確ではないが、その数量には届かない。
・昨日のパーティに100人はいませんでした。
3. 数量語につく「も」
3.1 数量+「も」
p167~
数量+「も」:その数量が多いと話し手が思っていること。
・昨日はビールを3杯も飲んだ。
3.2 最小の数量+「も」…否定
最小の数量+「も」…否定:全否定
・昨日は1杯も飲まなかった。
3.3 数量+「も」…否定
p168
区切りのいい概数+「も」…否定:その概数には届かない。
・約束の時間まであと1時間もない。
3.4 数量+「も」…順接条件節
p169
数量+「も」…順接条件節:後に続く事態が成立するために十分と考えられる数量
・10万円もあれば、一ヶ月生活できます。
3.5 数量+「も」…疑い
p169
省略
4. 数量語につくそのほかのとりたて助詞
4.1 数量語につく「なら」
p169
数量語+「ならP」:その数量がPの成立する限度
・100円ならあげるよ。
4.2 数量語につく「だけ」「しか」
p170
数量語+「だけ」「しか」:限定
・1時間しか寝てない。
4.3 数量語につく「でも」
p170
数量語+「でも」:極限
・1円でも欲しい。
4.4 数量語につく「まで」
省略
4.5 数量語につく「くらい」
p170~
本で
4.6 数量語につく「ばかり」
数量語+「ばかり」:おおよその数
・1万円ばかり貸してくれない?
4.7 数量語につかないとりたて助詞
p171
本で
本日の問題の答え
【 】内に示した観点から見て、他と性質の異なるものを1つ選べ。
(18)【「まで」の用法】p96~
1 田中さんって、ヘリコプターまで持っているんですか。 p101 極限を表す「まで」
2 急いでいたので、バス停まで走った。p101 空間・時間上の終点を表す格助詞の「まで」
3 この高校では靴下の色までも校則で決められている。p100 極限を表す「まで」
4 自分の成功のために仲間を裏切りまでした。p99 極限を表す「まで」
5 信頼していた人までが私たちを裏切った。p98 極限を表す「まで」
1、3、4、5は極限を表すとりたて助詞の「まで」
2は空間・時間上の終点を表す格助詞の「まで」
よって、答えは2