現代日本語文法は日本語の文法を網羅した本としては最高の本です。
だから皆さんに読んでほしい!
ですが難しすぎて挫折する人ばかりでした。
そこでこのブログでは初めて勉強する人でも現代日本語文法が読めるように
できるだけ日常的な言葉を使って分かりやすさを優先した解説をしています。
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現代日本語文法で勉強するときの心得
・難しいので全てを理解する必要はない(後から辞書的に使えるようにどこに何が載っているか覚えていればよい)。
・分からないところは飛ばす。
・別の分野を勉強した後にもう一度読むと分かることもあるので今分からなくても焦らない。
・答えを暗記しようとするのではなく考えることが大事。答えは1つとは限らない。
これらは全て日本語教育能力検定試験の本試験でも日本語を教える時でも共通する思考なので今のうちからこの思考に慣れておくこと。
本日の問題
【 】内に示した観点から見て、他と性質の異なるものを1つ選べ。
(1)【テンス】
1 明日は渋谷にいる。
2 今からご飯を食べる。
3 2足す2は4になる。
4 今度、祭りがある。
5 来年、二十歳になる。
第1章 文法とは何か 第1節【文法の規定】
1.文法はなぜあるのか
p3
文には表現形式と意味内容があり、有限の表現形式で無限の意味内容を伝達することができる
現代日本語文法1 p3
有限:アルファベット、ひらがな、カタカナ、漢字
無限:文章
人は有限の言葉を使って、無限に表現できる。
p4
言語は分節をもつ
現代日本語文法1 p4
※注意 「文」節ではなく、「分」節
★疑問 「言語は分節を持つ」とは?
言語は①文を単語に分けることができる。②単語は1つ1つの音に分けることができる。
「私は猫が好きだ」を分節
→①「私」「は」「猫」「が」「好き」「だ」を分節
→②/watashi/
分節について詳しくは下記記事参照
2.文法および文法研究の組織
文法とは、単語から文が形成されるときの法則
現代日本語文法1 p4
文法は形態論と統語論に分けられる。
★疑問 形態論と統語論の違いは?
形態論は、単語の形や音が変わることについて話したい
形態論の例)
「酒」は/sake/と読むけど
「酒屋」の「酒」は/saka/と読むのはどうしてなの?
統語論は、単語の結びつきや順番について話したい
統語論の例)
英語では I can speak Japanese. だけど
日本語では「私 できます 話す 日本語」はどうしてダメなの?
第1章 文法とは何か 第2節【文法の基本的単位】
2.文
p6~p7
「文には事柄的な内容と、それに対する話し手のとらえ方や伝達的な態度などが含まれている」
・テストを受ける。 …(1)
・テストを受ける日は明日だ…(2)
(1)は「テストを受ける」という事柄的な内容、話し手のとらえ方(テストを受けようという意思)、それを聞き手に伝えようという伝達的な態度があるので文と言える。
(2)の下線部は「日」を限定するための要素として「テストを受ける」という情報がある。文とは言えない。
p8
「話し手の発話・伝達的な態度を明示的に表す形式を含んだものが文の一部に含まれるのは…引用の場合だけ」
○彼も行く
○彼も行くよ
○彼も行くなら私も行く
×彼も行くよなら私も行く
○彼も行くよと私は言った(引用)
3.単語
「単語は、単独で文になりうる最小の存在」
p9~p10
「単語度とは、単語のもつ、統語的、意味的な自立性の高さ」
単独で文になることができる語は単語度が高い
例)「ねこ」「いぬ」
単独で文になれない語は単語度が低い
例)食べての「て」
★疑問 文法的意味と語彙的な意味の違いは?
文法的意味は抽象的
語彙的な意味は具体的
文法的意味の例)「だろう」は「推量」を表す。「推量」は抽象的。具体的なイメージができない。
語彙的な意味の例)「猫」は「あの可愛い生き物」を表す。具体的にイメージができる。
p11
「動詞の基本的な語彙的な意味は動き」
「優れている、ありふれている、ひょろひょろしている、とがっている、そびえている」など、主文末ではシテイル形で使われる動詞は、語彙的な意味として物の様子を表し、文法的にも動詞より形容詞に近い
現代日本語文法1 p11-p12
動詞述語文の例)彼はサッカーをする→彼の動きを表す
形容詞述語文の例)彼は背が高い→彼の様子を表す
シテイル形で使われる動詞述語文の例)彼はひょろひょろしている→彼の様子を表す
属性形容詞には主体の制限がないが、感情・感覚形容詞…では、主体は話し手に限られる
現代日本語文法1 p12
属性形容詞の例)
○私は背が高い
○彼は背が高い
感情・感覚形容詞の例)
○私は寒い
×彼は寒い(彼が寒いと感じているかどうか話し手にはわからない)
4.節
節とは、1つの述語と従属するいくつかの成分
単文は1つの節
複文は2つ以上の節
節について詳しくは下記記事参照
第1章 文法とは何か 第3節【文の分類】
p14
1.2 独立語文・述語文
「文は…独立語文と述語文に分かれる」
独立語文とは、述語を持たない文
述語文とは、述語を持つ文
述語とは、「何がどうする」「何がどんなだ」「何がなんだ」を述べる語
独立語文の例)
・えっ!
・あのう。
・こんにちは!
「感動詞で形成された独立語文は、ほかの成分によって展開することはできない」
×猫をえっ!
×私があのう
1.3 動詞述語文・形容詞述語文・名詞述語文
述語文には、動詞述語文、形容詞述語文、名詞述語文がある。
動詞述語文の例)
・サッカーをする。
・ご飯を食べます。
形容詞述語文の例)
・猫はかわいい。
・今日は寒いです。
名詞述語文の例)
・彼は猫だ。
・彼は友達です。
1.5 動きを表す文・状態を表す文
p16
動きと状態の違いは?
「動き」はアクション。時間の経過で動く。
動きを表す文)電車に乗る。
「状態」はその時の様子。
状態を表す文)電車に乗っている。
1.6 伝達的な機能による分類
平叙文、疑問文、意思文、勧誘文、行為要求の文、感嘆文の違いを確認
第2章 文の基本構造 第1節【文の基本構造とは】第2節【述語の構造】
1.文法カテゴリーの階層構造
p20
文法カテゴリーについてはp33〜参照
★疑問 「文法カテゴリーの中には、従属度の高い従属節の述語の中にも現れるものもあれば、従属度の低い従属節でなければ現れないものものある」とは?
→令和元年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題1問4選択肢2
例えば、従属度の高い「ながら」のような節には、ヴォイスは入るがテンスは入らず、従属度の低い「から」のような節にはどちらも入る
現代日本語文法1 p20
「ながら」節とアスペクトの例)
×本を読んでいながらCDを聞いた
「ながら」節とテンスの例)
×本を読みたながらCDを聞いた(過去)
「ながら」節とヴォイスの例)
○学生に本を読ませながらCDを聞かせた(使役)
○学生は怒られながら本を読んでいる(受身)
「本を読みながら」等の付帯状況のナガラ節には、文法カテゴリーのうちヴォイス形式のみ出現できる
令和元年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題1問4選択肢2
2.文法カテゴリーの現れる位置関係
p21~
①ヴォイス②アスペクト③肯否④テンス⑤モダリティの順番
例)彼は子供に勉強させていなかったかもしれない
彼は子供に勉強さ①せ②てい③なかっ④た⑤かもしれない
※「かもしれなかった」のようにモダリティの後にテンスが来ることも。
モダリティについては下の記事もどうぞ
3.述語のタイプと文法カテゴリー
p24~
述語には、名詞述語・形容詞述語・動詞述語がある。
名詞述語の例)私は猫です。
形容詞述語の例)私はかわいいです。
動詞述語の例)私はチーズを食べます。
名詞述語・形容詞述語には、ヴォイスやアスペクトという文法カテゴリーは現れない。動詞述語でも「ある」のようにヴォイスやアスペクトが現れないものもある。
名詞述語とヴォイスの例…
×私は猫られる(受身)
×私は彼に猫させる(使役)
名詞述語とアスペクト例…
×私は猫ている
形容詞述語とヴォイスの例…
×私はかわいいられる(受身)
×私はかわいいさせる(使役)
形容詞述語とアスペクトの例…
×私はかわいいている
第2章 文の基本構造 第3節【単文の構造】
p25~
1.命題とモダリティ
★問題 次の文を命題とモダリティに分けてください 「あのう、知っていましたか。彼は猫じゃないそうですよ。」
・あのう、知っていましたか。彼は猫じゃないそうですよ。
文は命題とモダリティに分けられる。
命題:文の客観的な部分
モダリティ:文の主観的な部分
答え)
命題:知っていました/彼は猫じゃない
モダリティ:あのう/か/そうですよ
2.命題内部の構造
p26~
2.1 主語と述語と補語
述語と主語と補語で命題の中核部分が作られる。
「何がどうする」「何がどんなだ」「何がなんだ」のうち
「どうする」「どんなだ」「なんだ」:述語
「何が」:主語
述語を使うのに必要な成分のうち主語以外の要素を補語という。
例えば「食べる」という述語を使うには「だれが食べる」「何を食べる」という要素が必要
「だれが」:主語
「何を」:補語
例)猫がチーズを食べる
猫が:主語
チーズを:補語
食べる:述語
2.2 修飾語
修飾語を加えた例)猫がこっそりチーズを食べる
猫が:主語
チーズを:補語
食べる:述語
こっそり:修飾語
2.3 状況語
状況語を加えた例)猫が窓際でこっそりチーズを食べる
猫が:主語
チーズを:補語
食べる:述語
こっそり:修飾語
窓際で:状況語
3. 静的な事態の命題内部の構造
p29
猫はかわいい(形容詞述語)
私は猫だ(名詞述語)
→動きを表さない
猫がチーズを食べる(動詞述語)
→動きを表す
p30
形容詞述語に様態の修飾語は使いにくい。
×猫はゆっくりかわいい(形容詞述語)
○猫がゆっくりチーズを食べる(動詞述語)
様態の修飾語とは「ゆっくり」「やさしく」「しくしく」等どんな様子か表す修飾語
第2章 文の基本構造 第4節【複文の構造】
文において、述語を一つしか持たない文を単文、二つ以上の述語を持つ文を複文と呼ぶ。複文を構成する従属節の種類には、補足節、名詞修飾節、副詞節、等位・並列節などが挙げられる。
令和3年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題3D【複文】
複数の節がある場合、従属度の高い節は低い節に含まれる。
・ゲームをしながら勉強していたら先生に怒られた。
ゲームをしながら:様態節(ナガラ節)
勉強していたら:条件節(タラ節)
先生に怒られた:主節
ゲームをしながら勉強していたら
様態節(ナガラ節)が条件節(タラ節)に含まれているので、様態節の方が条件節よりも従属度が高いといえる。
従属度について詳しくは現代日本語文法6 第11部 複文p7~参照
従属節の従属度が出題された日本語教育能力検定試験の過去問
・令和3年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題3D【複文】問題(20)【最も従属度の低い従属節を選べ】
・平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題3D【文体】問題(19)【従属節の従属度が高い場合は普通体になる】
第3章 文法カテゴリー 第1節【文法カテゴリーとは】
各文法カテゴリーについて詳しくは次巻以降を参照
「ヴォイス」→2巻
「アスペクト」→3巻
「肯否」→3巻
「テンス」→3巻
「モダリティ」→4巻
「格」→2巻
「主題」→5巻
「とりたて」→5巻
文法カテゴリーに関連する過去問
・平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題3A【文法カテゴリー】
第3章 文法カテゴリー 第2節【無標形式の文法的意味】
★疑問 「付加的な形態を伴う」とは?
「付加的な形態を伴う」とは、特別な形を付け加えること
“work”は基本的な形式
“work”に “ed” という特別な形を付け加える(付加的な形態を伴う)と”worked”になる。
work :無標形式(”ed”という付加的な形態が伴っていない)
worked:有標形式(”ed”という付加的な形態を伴っている)
「食べる」は基本的な形式
「食べる」に「た」という特別な形を付け加える(付加的な形態を伴う)と「食べた」になる。
食べる:無標形式(「た」という付加的な形態が伴っていない)
食べた:有標形式(「た」という付加的な形態が伴っている)
★疑問 「無標形式は、有標形式との対立によって文法的な意味をもつ」とは?
対立とは、違う立場にあるものが向かい合うこと。
例)犬と猫の対立、自動詞と他動詞の対立、「食べる」と「食べた」の対立
無標形式とは、基本的な形式
有標形式とは、形が変化した特別な形式
「食べた」という有標形式は「過去」を表す
→「食べた」と対立する(立場の異なる)「食べる」という無標形式は「非過去」を表す
「無標形式は、有標形式との対立によって文法的な意味をもつ」とは?
似た例1)毎日遅刻しない学生(無標形式)は毎日遅刻するヤンキー(有標形式)がいることでマジメな学生と見なされる。
似た例2)この世に男が1人しかいないとイケメンかどうか分からない。2人目の男がブサイクであれば、見た目の異なる1人目の男が「イケメン」だと見なされる。
→「食べる」という無標形式のみだと文法的意味がよく分からない。「食べた」という有標形式に「過去」という文法的意味があることから、立場の異なる「食べる」は「非過去」だと見なされる。
2. 無標形式の持つ文法的意味
★疑問 「食べる」の文法的意味は?
無標形式の「食べる」だけだと文法的意味がはっきりしない。
①「食べた」と比べると…(「食べる」と「食べた」の対立)
「食べた」は過去だから
「食べる」の文法的意味は「非過去」だとはっきりする。
②「食べない」と比べると…(「食べる」と「食べない」の対立)
「食べない」は否定だから
「食べる」の文法的意味は「肯定」だとはっきりする。
③「食べます」と比べると…(「食べる」と「食べます」の対立)
「食べます」は丁寧体だから
「食べる」の文法的意味は「普通体」だとはっきりする。
このように有標形式(「食べた」「食べない」「食べます」など)と比べることで、無標形式「食べる」の文法的意味が「非過去」「肯定」「普通体」であると分かる。
第3章 文法カテゴリー 第3節【述語の文法カテゴリー概観】
各文法カテゴリーについて詳しくは次巻以降を参照
「ヴォイス」→2巻
「アスペクト」→3巻
「肯否」→3巻
「テンス」→3巻
「モダリティ」→4巻
3.3テンス形式のさまざまな意味
p45~p46
・動き動詞(動作動詞、非状態動詞)のスル形(ル形)は未来を表す。
動き動詞の例)明日、学校に行く。
・状態動詞のスル形(ル形)は現在を表す。ただし未来を表すときもある。
現在を表す例)ここにねこがいる。
未来を表す例)明日は渋谷にいます。
述語がル形である場合、その後が動作性か状態性かによって意味が異なり、動作動詞(非状態動詞)のル形は基本的に未来を表す
令和2年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題1より
第4章 文の成分 第1節【文の成分とは】
p51~
文の成分とは、文を作るパーツのこと。文の構成要素。
文の成分には、述語・主語・補語・状況語・修飾語・モダリティ修飾語・接続語・独立語・規定語・並列語がある。
p52
「節が成分化することもある」
★問題 「節が成分化することもある」とあるが節が①修飾語②状況語③主語として働いている例を作れ
節=1つの述語+α
1つの述語と付随する成分で節ができている。
節が修飾語の例)猫が音を立てずにチーズを食べる
節が状況語の例)私がテレビを見ている時、猫がチーズを食べる
節が主語の例)猫が食べたのは、チーズだった。
第4章 文の成分 第2節【文の成分の各論】
p53~
1.述語
「何がどうする」「何がどんなだ」「何がなんだ」における「どうする」「どんなだ」「なんだ」が述語
述語は文の中心
「何がどうする」動詞述語 :猫がチーズを食べる。
「何がどんなだ」形容詞述語 :猫がかわいい。
「何がなんだ」名詞述語 :あれが猫だ。
1.2述語の表す語彙的な意味と文法的意味・機能
p54
★疑問 「語彙的な意味は、文法的意味・機能に大きな影響を与えている」とはどういうことか?
「食べる」の語彙的な意味は、「食物を口に入れ、噛んで飲み込む」
「食べる」の文法的意味・機能は、「非過去」「肯定」「普通体」「誰が何を食べるの表すために主語とヲ格補語が必要」など。
「食べる」という語彙的な意味を表すためには主語とヲ格補語が必要
→語彙的な意味が文法に影響
p56
★疑問 「文全体の形成に対してもつ統語的な関係のあり方も、述語の持っている文法的意味の1つ」とは?
→述語は文を完成させたり、つなげたりすることができる。
文を完成させる述語の例)猫がチーズを食べる。
文をつなげる述語の例)猫がチーズを食べて、出ていった。
2.主語
p57~
主語とは、その述語の語彙的な意味を表すために必要な成分の1つ(実際には省略されることも多い。特に話し言葉で)。
例えば、「食べる」という述語の意味を表すためには「誰が」食べるのかという情報が必要。それが主語。
主語は格助詞「が」(ガ格)で示されるのが基本だが、格助詞「から」(カラ格)や格助詞「で」(デ格)も。
格助詞「から」で主語を表す例)私から先生にお金を渡します。
格助詞「で」で主語を表す例)私たちの方でやっておきます。
格助詞を使わないで主語を表す場合も多い。
とりたて助詞「は」で主語を表す例)猫はチーズを食べる。
とりたて助詞「も」で主語を表す例)猫もチーズを食べる。
とりたて助詞とは、書かれていない情報を暗示する助詞
猫はチーズを食べる→他はチーズを食べないことを暗示(例:ネズミはチーズを食べない)
猫もチーズを食べる→他もチーズを食べることを暗示(例:犬もチーズを食べる)
3.補語
p59~
補語とは、その述語の語彙的な意味を表すために必要な成分の1つで主語以外の成分。
例えば、「食べる」という述語の意味を表すためには「誰が」「何を」食べるのかという情報が必要。「誰が」は主語なので「何を」が補語。
3.2 直接補語と間接補語
第2巻第4部で「受身」と「使役」を勉強してから読むと良い。
4.修飾語
p62~
主語と補語はその述語を使うときに必須だが、修飾語は必須ではない。
修飾語の例)猫がこっそりチーズを食べる。
5.モダリティ修飾語
p64~
モダリティ修飾語とは、モダリティに関わる語。
モダリティ修飾語にはどのようなタイプがあるか本の例文を見ておけば良い。
6.状況語
p66~
状況語の代表は、時の状況語と所の状況語
時の状況語の例)8時に猫がチーズを食べる。
所の状況語の例)公園で猫がチーズを食べる。
問題 時と条件の中間の性質を持つ言葉とは?
→「場合」
・雨の場合、中止になります。
「雨の場合」=「雨の時」「雨が降れば/降ったら」
7.接続語
接続語は、7巻第12部第3章で。
8.独立語
p67
独立語とは、独立語文を作る語。
独立語文とは、述語を持たない文
述語とは、「何がどうする」「何がどんなだ」「何がなんだ」を述べる語
独立語文の例)
・えっ!
・あのう。
・こんにちは!
9.規定語
p68
規定語とは、名詞を限定したり説明したりする語
規程語の例)この猫、小さい猫、綺麗な猫、私の猫、5年前うちに来た猫
「5年前うちに来た猫」の「5年前うちに来た」のように節が規定語になることも。
10.並列語
p69~
疑問 「並列語は、後続する成分に意味・統語的な関係の実現をまかせ、後続する成分と同一の資格で支配的な成分に結びついていく」とは?
→並列語は後ろに続く言葉と同じ性質。述語との関係が同じ。
例)犬と猫がチーズを食べた。
並列語の「犬と」は、後ろに続く言葉である「猫」と同じく主語。述語である「食べた」との関係は「猫」と同じ。
例)猫が刺身やチーズを食べた。
並列語の「刺身や」は、後ろに続く言葉である「チーズ」と同じく補語。述語である「食べた」との関係は「チーズ」と同じ。
p70
疑問 「被並列語に並列助詞を付加することのできないもの」とは?
→後ろの名詞に助詞をつけられないということ。
並列語には後ろの名詞に①助詞をつけるもの②つけないもの③どちらでもいいものがある。
①後ろの名詞にも助詞をつけるもの「やら」「だの」「なり」
○寿司やらサンドウィッチやらを食べた。
②後ろの名詞に助詞をつけないもの「に」「や」
○寿司やサンドウィッチを食べた。
×寿司やサンドウィッチやを食べた。
③後ろの名詞に助詞をつけてもつけなくてもいいもの「と」「か」
○寿司とサンドウィッチとを食べた。
○寿司とサンドウィッチを食べた。
本日の問題の答え p46参照
【 】内に示した観点から見て、他と性質の異なるものを1つ選べ。
(1)【テンス】
1 明日は渋谷にいる。
2 今からご飯を食べる。
3 2足す2は4になる。
4今度、祭りがある。
5 来年、二十歳になる。
1 明日は渋谷にいる。 「いる」は「未来」を表す。
2 今からご飯を食べる。「食べる」は「未来」を表す。
3 2足す2は4になる。 「なる」は「恒常的な事実」をあらわす。
4今度、祭りがある。 「ある」は「未来」を表す。
5 来年、二十歳になる。 「なる」は「未来を」表す。
よって、答えは3
現代日本語文法1 p46参照