現代日本語文法④第8部モダリティ第1章【モダリティの概観】第2章【表現類型のモダリティ】を分かりやすく解説

試験対策のおすすめ本

現代日本語文法は日本語の文法を網羅した本としては最高の本です。

だから皆さんに読んでほしい!

ですが難しすぎて挫折する人ばかりでした。

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  1. ハマが解説した講義動画はここからダウンロードして見ることができます。
  2. 本日の問題
  3. 第8部モダリティ 第1章モダリティの概観 第1節【モダリティとは】
    1. 1. 命題とモダリティ
    2. 2. 命題・モダリティの区別と文の内部構造
    3. 3. モダリティの要件
  4. 第8部モダリティ 第1章モダリティの概観 第2節【モダリティの種類】
    1. 1. 文の伝達的な表し分けを表すモダリティ【表現類型のモダリティ】
      1. 表現類型モダリティ【情報系】
        1. 情報系【叙述モダリティ】
        2. 情報系【疑問モダリティ】
      2. 表現類型モダリティ【行為系】
          1. 行為系【意思のモダリティ】
          2. 行為系【勧誘のモダリティ】
          3. 行為系【行為要求のモダリティ】
    2. 2. 事態に対するとらえ方を表すモダリティ【評価のモダリティ】【認識のモダリティ】
      1. 評価のモダリティ
      2. 認識のモダリティ
    3. 3. 先行文脈と文との関係づけを表すモダリティ【説明のモダリティ】
    4. 4. 聞き手に対する伝え方を表すモダリティ【丁寧さのモダリティ】【伝達態度のモダリティ】
      1. 丁寧さのモダリティ
      2. 伝達態度のモダリティ
  5. 第8部モダリティ 第1章モダリティの概観 第3節【モダリティの相互関係】
    1. 1. 表現類型のモダリティから見たモダリティの分化
    2. 2. 情報系のモダリティの文における分化
    3. 3. 行為系のモダリティの文における分化
    4. 4. 感嘆のモダリティの文における分化
  6. 第8部モダリティ 第1章モダリティの概観 第4節【モダリティを十分にもたない文】
  7. 第8部モダリティ 第2章表現類型のモダリティ 第1節【表現類型のモダリティとは】
  8. 第8部モダリティ 第2章表現類型のモダリティ 第2節【叙述のモダリティ】
    1. 1. 叙述のモダリティとは
    2. 2. 平叙文の機能
    3. 3. 表出的な文
  9. 第8部モダリティ 第2章表現類型のモダリティ 第3節【疑問のモダリティ】
    1. 1. 疑問のモダリティとは
      1. 1.1 疑問文の性質
      2. 1.2 疑問文の分類
          1. [真偽疑問文]
          2. [真偽疑問文に対する応答]
          3. [選択疑問文]
          4. [補充疑問文]
          5. [補充疑問文における疑問語の使い分け]
    2. 2. 否定疑問文
      1. 2.1 接続と形
      2. 2.2 意味と用法
          1. [否定疑問文]
          2. [のではないか]
    3. 3.「のか」疑問文
      1. 3.1 接続と形
      2. 3.2 意味と用法
          1. ①疑問のスコープをひろげる用法
          2. ②説明の用法
    4. 4. そのほかの疑問文
      1. 4.1 疑いの疑問文
          1. [接続と形]
          2. [意味と用法]
      2. 4.2 確認要求の疑問文
          1. [接続と形]
          2. [確認要求疑問文の性質]
          3. 「だろう」の意味と用法
          4. 「ではないか」の意味と用法
          5. 「ね」の意味と用法
          6. 「よね」の意味と用法
      3. 4.3 意思の疑問文
          1. [接続と形]
          2. [意味と用法]
      4. 4.4 意見の疑問文
          1. [接続と形]
          2. [意味と用法]
      5. 4.5 周辺的な疑問文
          1. 「っけ?」
          2. 「んだって?」
          3. 「と言うと?」
          4. [問い返し疑問文]
    5. 5. 質問以外の機能
      1. 5.1 納得
      2. 5.2 非難
      3. 5.3 反語解釈
  10. 第8部モダリティ 第2章表現類型のモダリティ 第4節【意志のモダリティ】
    1. 1. 意思のモダリティとは
    2. 2.「しよう」
      1. 2.1 接続と形
      2. 2.2 意味と用法
          1. [非対話的な用法]
          2. [対話的な用法]
    3. 3.「する」
      1. 3.1 接続と形
      2. 3.2 意味と用法
    4. 4.そのほかの意思のモダリティの形式
      1. 4.1「つもりだ」
          1. [接続と形]
          2. [意味と用法]
      2. 4.2「気だ」
          1. [接続と形]
          2. [意味と用法]
      3. 4.3「まい」
          1. [接続と形]
          2. [意味と用法]
  11. 第8部モダリティ 第2章表現類型のモダリティ 第5節【勧誘のモダリティ】
    1. 1. 勧誘のモダリティとは
    2. 2.「しよう」
      1. 2.1 接続と形
      2. 2.2 意味と用法
          1. 「しよう」グループ型の勧誘
          2. 「しよう」引き込み型の勧誘
    3. 3.「しようか」
      1. 3.1 接続と形
      2. 3.2 意味と用法
    4. 4.「しないか」
      1. 4.1 接続と形
      2. 4.2 意味と用法
  12. 第8部モダリティ 第2章表現類型のモダリティ 第6節【行為要求のモダリティ】
    1. 1. 行為要求のモダリティとは
    2. 2. 命令
      1. 2.1「しろ」「しなさい」
          1. [接続と形]
          2. [意味と用法]
      2. 2.2 そのほかの命令文
          1. 「する」「した」
          2. 「のだ」「こと」「ように」
          3. 「しないか」
    3. 3. 依頼
      1. 3.1「てくれ」「てください」
          1. [接続と形]
          2. [意味と用法]
      2. 3.2「てくれないか」「てくれるか」「てもらえないか」「てもらえるか」
          1. [接続と形]
          2. [意味と用法]
      3. 3.3「して」
          1. [接続と形]
          2. [意味と用法]
      4. 3.4「てほしい」「てもらいたい」
          1. [接続と形]
          2. [意味と用法]
    4. 4. 許可・勧め・助言
      1. 4.1「お〜ください」
          1. [接続と形]
          2. [意味と用法]
      2. 4.2「たら?」「といい」「方がいい」
          1. [接続と形]
          2. [意味と用法]
      3. 4.3「ことだ」
          1. [接続と形]
          2. [意味と用法]
    5. 5. 禁止
      1. 5.1「するな」
          1. [接続と形]
          2. [意味と用法]
      2. 5.2 そのほかの禁止文
          1. [依頼文による禁止]
          2. [評価のモダリティによる禁止]
          3. [不可能による禁止]
          4. 「しない」
  13. 第8部モダリティ 第2章表現類型のモダリティ 第7節【感嘆のモダリティ】
    1. 1. 感嘆のモダリティとは
    2. 2. 文末名詞による感嘆文
      1. 2.1 修飾表現[実質名詞]! きれいな猫!
          1. [接続と形]
          2. [意味と用法]
      2. 2.2[名詞]の…[形容詞-さ]! この猫の美しさ!
          1. [接続と形]
          2. [意味と用法]
      3. 2.3[名詞]の…修飾表現[こと]! この猫の美しいこと!
          1. [接続と形]
          2. [意味と用法]
    3. 3.「なんと」による感嘆文
      1. 3.1 文末が「こと」で名詞化される場合
          1. [接続と形]
          2. [意味と用法]
      2. 3.2 文末が「の」で名詞化される場合
    4. 4. 感嘆文の周辺
      1. 4.1 疑いの疑問文から派生した詠嘆文
      2. 4.2 驚きを表す文
  14. 本日の問題の答え

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【文法を極める会13】現代日本語文法④第8部モダリティ第1章【モダリティの概観】第2章【表現類型のモダリティ】を分かりやすく解説 by 日本語教師のハマゼミコミュニティ
【文法を極める会】では①日本語教育能力検定試験合格や②日本語を教える時に役立つ文法を勉強しています。ここでは【文法を極める会】の動画を500円で購入してダウンロードすることができます。今回は現代日本語文法④第8部モダリティ第1章【モダリティの概観】第2章【表現類型のモダリティ】を分かりやすく解説本をお持ちでない方...

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本日の問題

【 】内に示した観点から見て、他と性質の異なるものを1つ選べ。

(13)【行為要求のモダリティ】

1 邪魔だなあ。どいた、どいた。

2 お手数ですが、手伝ってください。

3 あなたにはずっとここにいてほしい。

4 好きなだけ、ここにいるといい。

5 そう言えば、今度結婚なさるそうじゃないですか。

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第8部モダリティ 第1章モダリティの概観 第1節【モダリティとは】

1. 命題とモダリティ

p1~

命題とモダリティについてはこちら

2. 命題・モダリティの区別と文の内部構造

p2

命題をモダリティが包み込む。

3. モダリティの要件

p3~

モダリティは、話し手の発話時の心的態度気持ち)を意味している。

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第8部モダリティ 第1章モダリティの概観 第2節【モダリティの種類】

現代日本語文法ではモダリティを

①文の伝達的な表し分けを表すモダリティ

②事態に対するとらえ方を表すモダリティ

③先行文脈と文との関係づけを表すモダリティ

④聞き手に対する伝え方を表すモダリティ

という4つのタイプに分けているが、学者によって分け方は異なるので気にしなくて良い。それよりも具体的な例文を見ること。

例えば、令和元年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題3D【モダリティ】では、モダリティを2つに分けている。

1. 文の伝達的な表し分けを表すモダリティ【表現類型のモダリティ】

p4~

文の伝達的な表し分けを表すモダリティは【表現類型のモダリティ】である。

表現類型モダリティは、文の伝達的な機能を担当している。

表現類型のモダリティは、情報系行為系の2つのタイプがある。

表現類型モダリティ【情報系】

情報系のモダリティとは、情報のやり取りをするモダリティ。①情報を与える叙述と②情報をもらう疑問がある。

①この部屋には猫がいます…叙述のモダリティ

②この部屋には猫がいます疑問のモダリティ

情報系【叙述モダリティ】

叙述のモダリティとは、聞き手に情報を伝達するモダリティ

叙述のモダリティの例…この部屋には猫がいます

情報系【疑問モダリティ】

疑問のモダリティとは、聞き手から情報を引き出そうとするモダリティ

疑問のモダリティの例…この部屋には猫がいます

表現類型モダリティ【行為系】

行為系のモダリティとは、行為の実行に関するモダリティ。①意思勧誘行為要求の3つがある。

①(独り言)よし、今日は天気がいいからディズニーランドに行こう

②え、Bさん、暇なの? じゃあ、Bさんも一緒にディズニーランドに行こう

③早くディズニーランドに行け

行為系【意思のモダリティ】

意思のモダリティとは、話し手の行為の実行を表すモダリティ

意思のモダリティの例…(独り言)よし、今日は天気がいいからディズニーランドに行こう

行為系【勧誘のモダリティ】

勧誘のモダリティとは、話し手の行為の実行を前提として、聞き手に行為の実行を求めるモダリティ

勧誘のモダリティの例…え、Bさん、暇なの? じゃあ、一緒にディズニーランドに行こう

行為系【行為要求のモダリティ】

行為要求のモダリティとは、聞き手に行為の実行を求めるモダリティ

行為要求のモダリティの例…早くディズニーランドに行け

行為要求のモダリティは平成29年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題1(9)で出題されていますので見ておいてください。

2. 事態に対するとらえ方を表すモダリティ【評価のモダリティ】【認識のモダリティ】

p5~

事態に対するとらえ方を表すモダリティは【評価のモダリティ】と【認識のモダリティ】である。

評価のモダリティ

評価のモダリティとは、その事態に対する必要、不必要、許容できるできないといった話し手の評価的なとらえかたを表すモダリティ

評価のモダリティの例…明日テストなので、勉強しなくてはならない

認識のモダリティ

認識のモダリティとは、推量、伝聞などその事態に対する話し手の認識的なとらえ方を表すモダリティ

認識のモダリティの例…明日はテストかもしれない

3. 先行文脈と文との関係づけを表すモダリティ【説明のモダリティ】

先行文脈と文との関係づけを表すモダリティは【説明のモダリティ】である。

説明のモダリティとは、その文を先行文脈と関係があるものとして示すことで、先行文脈の内容が聞き手に理解しやすくなるようにするモダリティ

説明のモダリティの例…(相手が鬼滅の刃Tシャツを着ているのを見て)鬼滅の刃、好きなんですか。

説明のモダリティといえば「のだ」文だが、会話では「のだ」ではなく上のように「んだ(んです)」になるので注意。

鬼滅の刃が好きなのだ

鬼滅の刃が好きなんだ

鬼滅の刃が好きなんです

4. 聞き手に対する伝え方を表すモダリティ【丁寧さのモダリティ】【伝達態度のモダリティ】

聞き手に対する伝え方を表すモダリティは【丁寧さのモダリティ】と【伝達態度のモダリティ】である。

丁寧さのモダリティ

丁寧さのモダリティとは、聞き手に対して通常のスタイルで伝えるか、丁寧なスタイルで伝えるかというスタイルの選択に関わるモダリティ

梅干しを食べる…通常のスタイル普通体

梅干しを食べます…丁寧なスタイル丁寧体

伝達態度のモダリティ

伝達態度のモダリティとは、その文を発話する際に、話し手の認識状況を示したり、聞き手に伝えるための微調整をするモダリティ。「よ」「な」などの終助詞で表す。

伝達態度のモダリティの例…梅干しを食べる

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第8部モダリティ 第1章モダリティの概観 第3節【モダリティの相互関係】

1. 表現類型のモダリティから見たモダリティの分化

p8~

表現類型のモダリティにどんなモダリティが現れるかという表

2. 情報系のモダリティの文における分化

2以降は、表についての説明だが分からなくても今の時点は気にしなくてOK。

次に進もう。

分化とは、文としての性質を十分にかねそなえた文になること。

分化文とは、文としての性質を十分にかねそなえた文

未分化文とは、文としての性質が十分ではない文のこと。独立語文(一語文)など。

未分化文の例)もしもし

3. 行為系のモダリティの文における分化

「分化しない」とは、ちゃんとした文にならないということ。

表についての説明だが分からなくても今の時点は気にしなくてOK。

4. 感嘆のモダリティの文における分化

表についての説明だが分からなくても今の時点は気にしなくてOK。

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第8部モダリティ 第1章モダリティの概観 第4節【モダリティを十分にもたない文】

p12~

日本語教育能力検定試験に合格するそれが日本語教師になるための一番早い方法です。

上記の最初の文は、後続文によって指示される内容を文の形で提示するもの。意味的には後続文に依存しているから後続文の一部といえる。そのため、丁寧さのモダリティが現れない。

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第8部モダリティ 第2章表現類型のモダリティ 第1節【表現類型のモダリティとは】

p15~

表現類型モダリティとは、文の伝達的な機能を担当するモダリティ。文の基本的な性質を決めるモダリティ。

表現類型のモダリティは、情報系行為系の2つのタイプがある。

情報系のモダリティとは、情報のやり取りをするモダリティ。①情報を与える叙述と②情報をもらう疑問がある。

①この部屋には猫がいます…叙述のモダリティ

②この部屋には猫がいます疑問のモダリティ

情報系のモダリティは、動詞述語、形容詞述語、名詞述語、すべてのタイプに分化する(全てのタイプで文が作れる)。

動詞述語…猫がいる。

形容詞述語…猫がかわいい。

名詞述語…猫は天使だ。

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第8部モダリティ 第2章表現類型のモダリティ 第2節【叙述のモダリティ】

1. 叙述のモダリティとは

p17

叙述のモダリティとは、聞き手に情報を伝達するモダリティ

平叙文の例…この部屋には猫がいます。

平叙文とは、叙述のモダリティを担当する文。読み方は「ヘイジョブン」

2. 平叙文の機能

p17~

平叙文の機能は、聞き手に情報や話し手の判断を伝えること。

平叙文が、聞き手がいない状況で独話(独り言)的に発話されたり心の中の思考を表すことも。

・(心の中で)日本語教育能力検定試験はきっと難しいぞ。

3. 表出的な文

p19~

表出とは、話し手の感情や感覚がること。感情や感覚はその人しかわからないので、表出的な平叙文は1人称に限られる。

○私は嬉しいです。

*山田は嬉しいです。

「がる」をつければ3人称でも使える。

○山田は嬉しがっています。

「がる」で動詞化することで、目に見えない感情を動作(アクション)という目に見えるものに。

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第8部モダリティ 第2章表現類型のモダリティ 第3節【疑問のモダリティ】

1. 疑問のモダリティとは

p21~

疑問のモダリティとは、聞き手から情報を引き出そうとするモダリティ

疑問のモダリティの例…この部屋には猫がいます

1.1 疑問文の性質

質問という機能をもつ疑問文には2つの性質がある。

①その内容に関して不明の点があるために話し手の判断が成り立たたない。

②話し手は聞き手に問いかけて疑問を解消しようとする。

1.2 疑問文の分類

疑問文は何が不明なのかという観点から3つのタイプに分けられる。

①真偽疑問文(イエスノークエスチョン

②選択疑問文(オルタナティブクエスチョン

③補充疑問文(5w1hクエスチョン)

[真偽疑問文]

p23~

真偽疑問文とは、その情報の真偽が不明であることを表す疑問文。イエスノークエスチョン

・今日は暑いですか?

[真偽疑問文に対する応答]

p24~

真偽疑問文には「はい」「いいえ」で応答するのが一般的

A:今日は暑いですか?

B:はい。暑いです。

[選択疑問文]

選択疑問文とは、複数の可能性のうちどれが正しいかが話し手にとって不明なので選択肢として提示する疑問文。オルタナティブクエスチョン

・猫と犬とどちらのほうが好きですか?

[補充疑問文]

p26

補充疑問文とは、命題の中に不明な情報が含まれていることを表す疑問文。不明な情報は5W1Hで表す(Where, What, Who, Which, Why, How)

・何が好きですか?

[補充疑問文における疑問語の使い分け]

p26~

「どこ」は場所を尋ねるが、物の一部や人の性格を尋ねる場合もある。

・YouTubeが見られないんだけど、どこが悪いんだろう。

・僕のどこが好きかい?

2. 否定疑問文

2.1 接続と形

p29~

真偽疑問文には①肯定疑問文と②否定疑問文がある。

①猫のこと好きですか?/猫のこと好き?

②猫のこと好きじゃないですか?/猫のこと好きじゃない?

2.2 意味と用法

[否定疑問文]

p30~

肯定疑問文でも質問できるのにどうして否定疑問文が必要なの?

→否定疑問文は質問以外の機能が大事。

否定疑問文の質問以外の機能とは?

→①話し手の感情を表す用法と②ある判断への傾きを含んだ問いかけを表す用法

①話し手の感情を表す用法とは、事態実現に対する願望不安など。

①の例…試験の日に寝坊しないかなあ(不安)

②ある判断への傾きを含んだ問いかけとは、否定と反対の気持ちが含んだ問いかけ。

②の例…このシャツ、かわいくないですか?(否定の「かわいくない」とは反対の「かわいい」に気持ちが傾いている)

[のではないか]

p31~

「のではないか」は、ある判断への傾きをもつという否定疑問文の機能が固定化した形式。

話し言葉では「んじゃない?/んじゃないですか?/んじゃありませんか」になる。

そのシャツ、かわいいんじゃない

そのシャツ、かわいいんじゃないですか

そのシャツ、かわいいんじゃありませんか

そのシャツはかわいいのではないか

3.「のか」疑問文

3.1 接続と形

p32~

「のか」疑問文は、説明のモダリティを表す「のだ(んです)」が疑問化されたもの。

動詞は、非過去形・過去形に接続する。

・梅干しを{食べる/食べた}んですか

イ形容詞は、非過去形・過去形に接続する。

・猫が{かわいい/かわいかった}んですか

ナ形容詞は、語幹+な/だったに接続する。

・猫が{きれいな/きれいだった}んですか

名詞は、語幹+な/だったに接続する。

・私は{猫な/猫だった}んですか

3.2 意味と用法

p33~

「のか」疑問文には2つの用法がある。

①疑問のスコープをひろげる用法

②説明の用法

①疑問のスコープをひろげる用法

昨日はパーティーに行きましたか?

①昨日は一人でパーティに行ったんですか?

「一人で」を疑問のスコープに入れるため「んです」を使っている。

②説明の用法

p34

「のか」疑問文の説明の用法とは、発話状況から引き出された疑問を解消するために、話し手が聞き手に質問を行うもの。

②(鬼滅の刃Tシャツを着ているのを見て)鬼滅の刃が好きなんですか?

4. そのほかの疑問文

4.1 疑いの疑問文

[接続と形]

p34~

疑いの疑問文は「だろうか」「かな」「かしら」で表される。「だろうか」の丁寧形は「でしょうか」

動詞は、非過去形・過去形に接続する。

・梅干しを{食べる/食べた}だろうか

イ形容詞は、非過去形・過去形に接続する。

・猫は{かわいい/かわいかった}だろうか

ナ形容詞は、語幹・語幹+だったに接続する。

・猫は{きれい/きれいだった}だろうか

名詞は、語幹・語幹+だったに接続する。

・私は{猫/猫だった}だろうか

[意味と用法]

p35~

疑いの疑問文は、話し手にとって不明な点があることを表すだけ。聞き手に問いかける機能をもたない。

・もう夜だ。私はいったい今日何をしていたのかな(判断不明)。

疑いの疑問文には質問をやわらげる機能もある。

・宿題した?

・宿題したかな

4.2 確認要求の疑問文

[接続と形]

p37~

確認要求の疑問文は「だろう」や「ではないか」で表される。終助詞「」「よね」が確認要求の機能を持つこともある。

動詞は、非過去形・過去形に接続する。

・梅干しを{食べる/食べた}だろう

イ形容詞は、非過去形・過去形に接続する。

・猫が{かわいい/かわいかった}だろう

ナ形容詞は、語幹・語幹+だったに接続する。

・猫が{きれい/きれいだった}だろう

名詞は、語幹・語幹+だったに接続する。

・私は{猫/猫だった}だろう

[確認要求疑問文の性質]

p38~

確認要求の疑問文は、話し手に何らかの判断が成立していることを前提に、聞き手にその判断を問いかけ、確認を求める機能をもつ。

・私は猫よね

「だろう」の意味と用法

p39

「だろう」は話し手の推量的判断を表す認識のモダリティ。

・姉も梅干しを食べるだろう。

上昇イントネーションで、話し手の判断形成に聞き手を関わらせる機能をもつ。

・あそこに姉が見えるだろう↑

「ではないか」の意味と用法

p40

「ではないか」は話し手と聞き手が同一の知識状態にある事柄を聞き手に想起させたり、気づかせたりする機能をもつ。

「ではないか」は話し言葉では「じゃないですか/じゃない」になる。

・この問題は現代日本語文法で勉強したじゃない。覚えてない?

「ね」の意味と用法

p40~

「ね」は、文が表す内容を、心の中で確認しながら話し手の認識として聞き手に示す機能をもつ終助詞

・今日は暑い

「よね」の意味と用法

p41~

「よね」は、文が表す内容を、聞き手にも受け入れられる一般性の高い認識として、聞き手に示す機能をもつ終助詞

・今日は暑いよね

4.3 意思の疑問文

[接続と形]

p42

意思の疑問文とは、動詞の意志形「しよう」に「か」が付加されて、疑問化されるもの。丁寧形は「しましょうか」

・荷物を持とうか。

・荷物を持ちましょうか。

・何を持とう(か)。

[意味と用法]

p43~

「しようか」の独話的用法:意思の未決定を表す。

・今日は家で食べようか。あるいは外食しようか

「しようか」の対話的用法:①申し出②提案③勧誘④促しを表す。

申し出とは、話し手が聞き手のために実行しようとしている行為を聞き手が受け入れるかどうか尋ねるもの

①僕が持とうか

提案とは、話し手と聞き手に関わる行為を実行しようという話し手の提案を、聞き手が受け入れるかどうか尋ねるもの

②そろそろ帰ろうか

勧誘とは、話し手が行おうとしてる行為に聞き手を引き込もうとするもの。本来別々に行う行為を一緒に行うことを聞き手に持ちかける。

③今日は一緒に宿題しようか

促しとは、すでに実行が決まっている行為の開始のきっかけを与えるもの。

④時間になったし、さあ、行こうか

4.4 意見の疑問文

[接続と形]

p44

意見の疑問文は「と思うか」で表す。丁寧形は「と思いますか」

・宝くじに当たると思いますか

[意味と用法]

p44~

「と思うか」は、聞き手が知っていると見込まれることを尋ねるのではなく、話し手同様、聞き手も知らないと見込まれる事柄に対して、聞き手の個人的な意見を質問したいときに使う。

4.5 周辺的な疑問文

「っけ?」

p45~

「っけ?」は、以前経験したことや相手から聞いたことなど話し手の記憶を確認するときに使う。

・テストは明日だっけ

「んだって?」

p46~

「んだって?」は、話し手が自分以外の人から得た情報について述べるときに使う。

・日本語教師になるんだって

「と言うと?」

p47

「と言うと?」は、相手の発言の意図が理解できなかった場合や、相手の発言中に意図のわからない言葉があった場合に使って、さらにくわしく述べるよう催促する。

A:明日のパーティ楽しみだね!

B:実は彼女ができちゃって…

A:と言うと

B:明日のパーティは行けないです。

[問い返し疑問文]

p48~

問い返し疑問文は、相手の直前の発話が聞き取りにくかったり、話し手にとって驚きだったり意外だったりした場合に使う。

A:昨日、学校に行ったよ。

B:え、昨日、学校に行った!?

5. 質問以外の機能

疑問文には質問以外にも①納得②非難③反語解釈の機能がある。

5.1 納得

p49

納得の機能とは、聞き手に対して情報提供を求めるのではなく、会話の相手や状況から新しい情報を得て、心の中で確認したことを表す機能。下降イントネーション。「そうか」「そうですか」

A:昨日、学校に行ったよ。

B:そうですか学校に行きましたか

5.2 非難

p49~

非難の機能とは、相手の発言や行為が非常識であったりよくないことだという考えを伝える機能。すべきことをしていない相手に意図を尋ねたり、質問する必要がない当然のことをあえて質問することで、聞き手の現状とのずれを聞き手に再認識させる。

・え、試験一ヶ月前の日曜日に外で遊んでいるの?

5.3 反語解釈

p50~

反語解釈とは、逆の判断が成り立つことを前提として聞き手に問いかけ、その前提を確認させる物。

・こんなに難しい日本語教育能力検定試験で満点を取れる人がいると思う?

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第8部モダリティ 第2章表現類型のモダリティ 第4節【意志のモダリティ】

1. 意思のモダリティとは

p52

意思のモダリティとは、発話時に話し手が自分自身の行為の実行を決心したことを表すモダリティ。意志形(意向形)「しよう」、非過去形「する」で表す。

・そろそろ帰ろう

・そろそろ帰ります

2.「しよう」

2.1 接続と形

p52~

「しよう」は動詞の意志形(意向形)。丁寧形は「しましょう」

・梅干しを食べよう

2.2 意味と用法

意志形(意向形)「しよう」は、行為の実行を話し手が決意したことを表すにとどまるので本来は聞き手に伝える機能がない。だが聞き手が関わってくることで対話的な用法も生じる。

[非対話的な用法]

非対話的な「しよう」の用法に意志の表出がある。

意志の表出とは、発話の瞬間に思いついた意思が無意識に言葉になったり、心に浮かんでいることを文で表すもの。

・まだ時間があるからもっとYouTubeを見よう

[対話的な用法]

対話的な「しよう」の用法には①行為の申し出と②行為の提案がある。

①傘をお貸ししましょう

②そろそろ会議を終わりましょう

3.「する」

3.1 接続と形

p56

動詞の非過去形「する」は、動作主が1人称かつ意思的な動作を表すとき、話し手の意思的な行為の実行を聞き手に伝える

・そろそろ梅干しを食べます

3.2 意味と用法

p56~

「する」は、話し手が自分自身の行為の実行を一方的に聞き手に伝えるとき使う。

・喉が渇いたので水を飲みます。

この使い方が意志形(意向形)「しよう」はできない。聞き手が関わっていないので対話的に使えない。

*喉が渇いたので水を飲もう。

上の文は独り言(独話文)であり、「聞き手に伝える」(意志の宣言を表す)という機能がない。

・喉が渇いたので水を飲みます

「よ」や「ね」のような終助詞を付加すると、一方的に行為の実行を宣言するというニュアンスをやわらげることができる。

4.そのほかの意思のモダリティの形式

「つもりだ」「気だ」が話し手の意思を表すことがある。

「まい」は否定の意思を表す。

4.1「つもりだ」

[接続と形]

p58

「つもりだ」は、意図を表す形式名詞「つもり」に「だ」がくっついて助動詞になったもの。

・梅干しを食べるつもりだ。

[意味と用法]

p59

「しよう」:発話時点で意思を決める

「つもりだ」:発話時以前から決めていた計画

・よし、梅干しを食べよう…今決めた

・梅干しを食べるつもりだ…以前からの計画

4.2「気だ」

[接続と形]

p60

「気だ」は、気持ち、気分といった意味をもつ形式名詞「気」に「だ」がくっついて助動詞になったもの。

・姉は梅干しを食べる気だ。

[意味と用法]

p60

「気だ」は、発話時における話し手の意思を表すことはできない。

*私はダイエットをする気です。

「気だ」は、①他者の意思を表したり、②相手の意思を尋ねる疑問文として使う。

①姉は梅干しを食べる気だ

②あなたはひょっとしてこの梅干しを食べる気ですか

4.3「まい」

[接続と形]

p60~

Ⅰ型動詞(グループ1の動詞):非過去形に接続

・この本は二度と読むまい

Ⅱ型動詞(グループⅡの動詞):非過去形・語幹に接続

・この梅干しは二度と{食べる食べまい

[意味と用法]

p61

「まい」には、①否定推量のほかに②実行しない意思を表す用法もある。

①姉は梅干しを食べるまい(否定推量)

②この梅干しは二度と食べるまい(実行しない意思)

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第8部モダリティ 第2章表現類型のモダリティ 第5節【勧誘のモダリティ】

1. 勧誘のモダリティとは

p62~

勧誘のモダリティとは、話し手の行為の実行を前提として、聞き手に行為の実行を求めるモダリティ。勧誘

勧誘文の例…え、Bさん、暇なの? じゃあ、Bさんも一緒にディズニーランドに行こう

2.「しよう」

2.1 接続と形

p62~

動詞の意志形(意向形)「しよう」が勧誘のモダリティを表すことがある。

勧誘文の例…え、Bさん、暇なの? じゃあ、Bさんも一緒にディズニーランドに行こう

2.2 意味と用法

p63~
「しよう」による勧誘文には2つのタイプがある。

「しよう」グループ型の勧誘

グループ型の勧誘とは、話し手と聞き手がグループとして行為を実行。

A:今日の夕飯どうする?

B:寿司を食べに行こう

「しよう」引き込み型の勧誘

引き込み型の勧誘とは、話し手が実行しているあるいは実行しようとしている行為に聞き手を引き込む勧誘。

私、明日ディズニーランドに行くんだ。 え、Bさん、暇なの? じゃあ、Bさんも一緒にディズニーランドに行こう

3.「しようか」

3.1 接続と形

p64

「しようか」は、意志形(意向形)「しよう」が疑問化されたもの。丁寧形は「しましょうか」

3.2 意味と用法

p64~

「しようか」はグループ型の勧誘を表す「しよう」に、聞き手の意向を尋ねる機能が付け加わったもの。

A:今日の夕飯どうする?

B:寿司を食べに行こうか

4.「しないか」

4.1 接続と形

p65

否定疑問文「しないか」は勧誘の意味でよく使われる。丁寧形は「しませんか」

・勉強しませんか

4.2 意味と用法

p65~

「しないか」は、話し手が実現を望む行為を聞き手が行うか尋ねる質問文から、勧誘の機能が派生した。

・勉強しませんか?

「しないか」には、命令や勧めを表す用法もある。

・早く宿題しないか!

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第8部モダリティ 第2章表現類型のモダリティ 第6節【行為要求のモダリティ】

1. 行為要求のモダリティとは

p66~

行為要求のモダリティとは、聞き手に行為の実行を求めるモダリティ

行為要求のモダリティを担当する文を行為要求文という。

2. 命令

命令は、上位者が下位者に対し、その行為の実行を強制する機能。「しろ」「しなさい」を主に使う。

2.1「しろ」「しなさい」

[接続と形]

p67

命令の基本形式は、命令形の「しろ」

・梅干しを食べろ

「しなさい」は、動詞の連用形に「なさい」が接続した形式

・梅干しを食べなさい

[意味と用法]

p67~

「しろ」と「しなさい」はもっとも強い行為要求の形式。特に「しろ」は強制力が強いので高圧的印象を与えることが多い。

・エアコンをつけろ。

・エアコンをつけなさい。

2.2 そのほかの命令文

「する」「した」

p69~

①「する」は、聞き手が行うべき行為を先取りして指示することで命令する。

・(帰宅した子供に対し)はい、おうちに帰ってきたら手を洗う

②「した」は、相手にその行為の実行をせかすもの。繰り返すことが多い。

・もう売り切れだよ。帰った帰った

「のだ」「こと」「ように」

p70

①「のだ」は、聞き手が実行すべきだと話し手が考える行為を示して、その実行を促すところから行為要求的な機能が生まれてくる。

・ここは私にまかせて早く行くんだ

②「こと」「ように」は注意事項の伝達に使う。

・ノートは見ないこと

・テストが終わったらすぐ帰宅するように

「しないか」

p70~

否定疑問文「しないか」による命令は、するべき行為をしていない聞き手に対して使う。叱責や非難のニュアンス。下降イントネーションが普通。

・いつまで寝てるんだ。早く起きないか!

3. 依頼

依頼はよく使われる行為要求のモダリティ。聞き手に受諾の決定権がある。

3.1「てくれ」「てください」

[接続と形]

p71

「てくれ」は補助動詞「てくれる」の命令形

「てください」は動詞のテ形に「ください」が接続

[意味と用法]

p71~

「てくれ」「てください」は基本的な依頼の形式

「てくれ」は「てくれる」の命令形から作られるので強制力がやや強く感じられる。

・梅干しを食べてくれ

「てください」は色々な場面で使いやすい。

・梅干しを食べてください

3.2「てくれないか」「てくれるか」「てもらえないか」「てもらえるか」

[接続と形]

p72~

「てくれる」「てもらえる」は授受の補助動詞

疑問文本来の情報要求的な機能が行為要求的な機能に変わっている。

肯定疑問文:梅サワーを作ってくれる

否定疑問文:梅サワーを作ってくれない

[意味と用法]

p73~

「てくれないか」「てもらえないか」は疑問文で依頼を表す形式。

「てくれる」「てもらえる」は恩恵表現なので、その行為は話し手にとって有益であることが明示される。

・梅サワーを作ってもらえますか…「梅サワーを作る」行為は話し手にとって有益

3.3「して」

[接続と形]

p74

「して」」は、動詞のテ形が依頼としての機能を持つもの。

・梅干しを食べて

「して」は、後ろの「てください」「てくれ」が省略された形。

[意味と用法]

p74~

「して」は、軽い気持ちの依頼。日常的によく使う。

・今度、遊びに来て

3.4「てほしい」「てもらいたい」

[接続と形]

p75

「てほしい」は、動詞のテ形に、形容詞「ほしい」がくっついたもの。

「てもらいたい」は、授受の補助動詞「てもらう」に「たい」がくっついたもの。

[意味と用法]

p75~

行為を要求するのはどうしてか?

話し手がその行為の実現を望んでいるから。

では行為の実現を望む表現で行為を要求しよう→「てほしい」「てもらいたい」

「てほしい」「てもらいたい」は、行為の実現への希望を聞き手に伝えることで依頼する。

・明日は12時に来てほしい

4. 許可・勧め・助言

聞き手にとって有益な行為の実行を求めるのが許可勧め助言

4.1「お〜ください」

[接続と形]

p76

「お〜ください」は、動詞の連用形に丁寧さを表す接頭辞「お/ご」が付加したものに「ください」が接続

・お待ちください。

・おかけください。

・ご理解ください。

[意味と用法]

「お〜ください」は、①許可②指示③懇願・誘いの3つの用法がある。

許可の用法とは、相手が実行の意思を表明している行為や、相手にとって利益があると見込まれる行為の実行を話し手が認めることで、その行為を聞き手に実行させる。

A:お待ちの方はどうぞこちらの椅子におかけください

指示の用法とは、自分の立場に基づいて話し手が聞き手に行為の実行を求めるもの。

A:今日はどのようにしますか。

B:前髪を3cm切ってください

懇願・誘いの用法とは、相手の好意に訴えかけて、その行為を実現させようとするもの。

・(道ゆく人に)私の話をお聞きください

4.2「たら?」「といい」「方がいい」

[接続と形]

p77

「たら?」は、動詞の条件形「たら」が、上昇イントネーションをとって、聞き手に問いかける性質をもったもの。

「たら?」は、「たらどうですか?」を省略した物。

・まだ時間があるんだから梅干しを食べたら?

「といい」は、動詞の非過去形に接続

・梅干しを食べるといい

「方がいい」は、動詞の非過去形・過去形に接続

・梅干しも食べる方がいい

・梅干しも食べた方がいい

[意味と用法]

p78

「たら(どうですか)」は、評価を述べる部分を疑問化することで、相手に行為の有益性を気づかせる。

・梅干しを食べたら(どうですか)。

「といい」は行為の実現に対する話し手の評価を伝える。

・梅干しを食べるといい。

「方がいい」はもともと比較・選択の意味なので、望ましくない現状との対比である行為を勧める。

・熱があるなら帰った方がいいよ。

4.3「ことだ」

[接続と形]

p78

「ことだ」は、必要を表す形式。動詞の非過去形に接続。

・試験に受かりたいなら、毎日勉強することだ。

[意味と用法]

p70

「ことだ」は相手の状態を心配して、相手にとって必要だと思われる行為を助言。

5. 禁止

禁止は、動詞の禁止形「するな」や否定的な動作を依頼する文、評価のモダリティや不可能の表現によって表す。

5.1「するな」

[接続と形]

p79

「するな」は動詞の禁止形。辞書形に「な」をつける。

・梅干しを食べるな

[意味と用法]

p79~

「するな」は一番強い禁止の形式。実際の会話ではあまり使われない。

5.2 そのほかの禁止文

[依頼文による禁止]

p80

「しないでくれ」「しないでくれないか」の形式のように、しないことを聞き手に依頼することでその行為の禁止を表す。

・梅干しは食べないでくれ

[評価のモダリティによる禁止]

p81

「てはいけない」「たらだめだ」:不許可

「なくていい」:不必要

これら評価のモダリティも禁止を表せる。

・梅干しを食べたらダメだぞ。

[不可能による禁止]

p81

その状況である行為が不可能であることを述べて、予防的な禁止を表せる。

・ここでは泳げません。

「しない」

p81

「しない」は行ってはならない行為を聞き手に宣言する。

・(学校で教師が学生に)いいですか。授業中は英語を使わない。漫画を描かない。

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第8部モダリティ 第2章表現類型のモダリティ 第7節【感嘆のモダリティ】

1. 感嘆のモダリティとは

p82

感嘆のモダリティとは、なにかがきっかけで驚きつつの感動を表すモダリティ

感嘆文の特徴は名詞を中心に文が作られること。

①文末名詞による感嘆文

②「なんと(なんて)」による感嘆文

この2つがメイン。

①あっ、きれいな猫!

②なんてきれいな猫だろう。

感嘆文は、文としての性質を十分に持っていない。未分化文の特徴。

2. 文末名詞による感嘆文

2.1 修飾表現[実質名詞]! きれいな猫!

[接続と形]

感嘆の中心となる名詞を文末において、感嘆のきっかけになった属性が名詞を修飾する。

・あ、きれいな猫!

[意味と用法]

感嘆の気持ちが無意識に外に出ている(表出)。

・(水を飲んで)あー、おいしい水!

2.2[名詞]の…[形容詞-さ]! この猫の美しさ!

[接続と形]

感嘆のきっかけの名詞ではなく、その属性の形容詞が名詞化されて文末にくる。

・この猫の美しさ!

[意味と用法]

感嘆の気持ちが無意識に外に出ている(表出)。

2.3[名詞]の…修飾表現[こと]! この猫の美しいこと!

[接続と形]

「こと」によって文を名詞化することで感嘆の気持ちを表現

・この猫の美しいこと!

[意味と用法]

不特定の物にも使える。

・いやあ、YouTube動画の面白いこと! 見続けちゃうね。

上の「YouTube動画」は特定の動画ではない。

3.「なんと」による感嘆文

名詞が文末:なんときれいな猫だろう!

名詞が主題:この猫はなんときれいなんだろう!

3.1 文末が「こと」で名詞化される場合

[接続と形]

p86

①「なんと〜ことだろう」②「なんと〜ことか」の2つの文型がある。

[意味と用法]

省略

3.2 文末が「の」で名詞化される場合

省略

4. 感嘆文の周辺

4.1 疑いの疑問文から派生した詠嘆文

省略

4.2 驚きを表す文

省略

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本日の問題の答え

【 】内に示した観点から見て、他と性質の異なるものを1つ選べ。

(13)【行為要求のモダリティ】

1 邪魔だなあ。どいた、どいた。 p70

2 お手数ですが、手伝ってください。p71

3 あなたにはずっとここにいてほしい p75

4 好きなだけ、ここにいるといい。 p77

5 そう言えば、今度結婚なさるそうじゃないですか。 p40

1から4は行為要求のモダリティ

5は疑問のモダリティ

よって、答えは5

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