現代日本語文法③第7部【肯否】を分かりやすく解説

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  1. ハマが解説した講義動画はここからダウンロードして見ることができます。
  2. 本日の問題
  3. 第7部肯否 第1章肯否の概観 第1節【肯否とは】
    1. 1. 肯定と否定の基本的な対応
    2. 2. 肯定・否定の対立の周辺
    3. 3. 肯定・否定による対立と反意語による対立の異動
  4. 第7部肯否 第1章肯否の概観 第2節【肯否と否定の非対称性】
    1. 1. 肯定形と否定形の対立の非対称性
      1. 1.1 肯定形と否定形の対立の例外
      2. 1.2 接続や形の非対称性
    2. 2. 肯定文と否定文の非対称性
      1. 2.1 用いられやすさに関する非対称性
      2. 2.2 共起する語の違い
      3. 2.3 テンス・アスペクトと表現に関する違い
      4. 2.4 疑問文に関する違い
  5. 第7部肯否 第2章否定の形式 第1節【否定を表す基本的な形式】
    1. 1. 否定述語の基本的な形
    2. 2. 普通体の否定形
      1. 2.1 動詞
      2. 2.2 イ形容詞・ナ形容詞・名詞述語
      3. 2.3 動詞に接続する「ない」とイ形容詞・ナ形容詞・名詞述語に接続する「ない」
    3. 3. 丁寧体の否定形
    4. 4. そのほかの形式
      1. 4.1「ず」「ざる」「ぬ」「ねば」
          1. [接続]「ず」
          2. [接続]「ざる」
          3. [接続]「ぬ」
          4. [接続]「ねば」
      2. 4.2「ないで」「なくて」「ずに」
          1. [補助動詞・補助形容詞に続く用法]
          2. [節の用法]
  6. 第7部肯否 第2章否定の形式 第2節「まい」「な」
    1. 1.「まい」
      1. 1.1 接続
      2. 1.2 意味
          1. [否定推量]
          2. [否定意思]
          3. [「まい」を含む寛容的な表現]
    2. 2.「な」
      1. 2.1 接続
      2. 2.2 意味と用法
      3. 2.3 禁止と否定の共通性
  7. 第7部肯否 第3章否定の機能 第1節【スコープ・フォーカス】
    1. 1. スコープ・フォーカスとは
        1. ★過去問にトライ
    2. 2. 否定される部分
      1. 2.1 基本的な否定の文で否定される部分
          1. [基本的な否定の文で否定されうる部分]
          2. [基本的な否定の文において補語などがフォーカスになる部分]
      2. 2.2 スコープが明示された文で否定される部分
          1. [スコープが明示された文で否定のスコープに入る部分]
          2. [スコープが明示された文における否定のフォーカスの位置に関わる要素]
          3. [否定のフォーカスを決定する要因:文の成分としての必須性と文脈]
          4. [否定のフォーカスを明示する手段:音声上の強勢(プロミネンス)]
      3. [述語の一部が否定のフォーカスになる場合]
      4. 2.3 否定多義文の解釈
        1. 「マコトだけが男ではない」という文のマコトは男? 女?
    3. 3. 否定と「は」
      1. 3.1 否定文における「は」の多用
      2. 3.2 述語に用いられる「は」
          1. [動詞・イ形容詞述語内部の「は」]
          2. [名詞・ナ形容詞述語内部の「は」]
  8. 第7部肯否 第3章否定の機能 第2節基本的な否定と「のではない」「わけではない」による否定
    1. 1. 基本的な否定と「のではない」「わけではない」による否定とは
    2. 2. 基本的な否定が用いられる場合
    3. 3.「のではない」「わけではない」による否定の性質
      1. 3.1「のではない」
      2. 3.2「わけではない」
  9. 第7部肯否 第3章否定の機能 第3節【全部否定と部分否定】
    1. 1. 全部否定・部分否定の解釈の基本
    2. 2. 基本的な否定が部分否定を表す場合
  10. 第7部肯否 第3章否定の機能 第4節【二重否定】
    1. 1. 接続と形
      1. 1.1 二重否定の基本的な形と接続
      2. 1.2 そのほかの二重否定の形
    2. 2. 二重否定の機能
      1. 2.1 二重否定の基本的な機能
      2. 2.2 二重否定が肯定と同じ意味を表す場合
      3. 2.3「ないわけではない」「ないわけにはいかない」など
  11. 第7部肯否 第4章否定の周辺 第1節【否定と呼応する語と表現】
    1. 1.否定と呼応する表現とは
    2. 2.否定と呼応する副詞
      1. 2.1 否定と呼応する副詞の種類
      2. 2.2 否定と呼応する副詞の意味・用法
          1. [程度の完全否定]
          2. [程度の弱否定]
          3. [頻度の強否定]
          4. [完全否定判断]
          5. [否定推量判断]
          6. [不可能判断]
          7. [完全肯定の留保判断]
      3. 2.3「程度の完全否定」と「完全否定判断」の比較
      4. 2.4 否定と呼応する副詞が従属節内の肯定述語と共起する現象
    3. 3. 疑問語・数量語を含む語句
      1. 3.1 疑問語+「も」
      2. 3.2「1」+助数辞+「も」
      3. 3.3「2」+助数辞+「と」
      4. 3.4 名詞+「1」+助数辞
    4. 4.「しか」
      1. 4.1「しか」によるとりたての否定との呼応
      2. 4.2「しか」と否定と呼応する副詞との共起
      3. 4.3「しか」と「だけ」「だけしか」
    5. 5. 呼応の及ぶ範囲
  12. 第7部肯否 第4章否定の周辺 第2節【否定の接辞を含む語】
    1. 1. 否定と接辞を含む語とは
    2. 2.否定と接頭辞「不」「非」「無」「未」
      1. 2.1 否定と接頭辞の接続
          1. 「不」
          2. 「非」
          3. 「無」
          4. 「未」
      2. 2.2 否定の接頭辞を含む語の性質
    3. 3. 否定の接尾辞を語の内部に含む語
      1. 3.1 否定の接尾辞を語の内部に含む語の分類
          1. [否定の接尾辞を語の内部に含むイ形容詞]
          2. [否定の接尾辞を語の内部に含む副詞]
          3. [否定の接尾辞を語の内部に含む名詞]
      2. 3.2 否定の接尾辞を語の内部に含む語の性質
          1. [対応する肯定形の非存在]
          2. [丁寧形の問題]
          3. [接尾辞「さ」の接続]
          4. [副詞との共起]
  13. 第7部肯否 第4章否定の周辺 第3節【否定の意味を含む語と表現】
    1. 1. 否定の意味を含む語
      1. 1.1 実現が困難であることを表す語
      2. 1.2 不一致・逆を表す語
      3. 1.3 欠如を表す語
      4. 1.4 マイナス評価を表す語の一部
      5. 1.5 懸念を打ち消す語
    2. 2. 反語
      1. 2.1 反語の形と意味・用法
          1. [「ものか」による反語]
          2. [一般の疑問文による反語]
          3. [そのほかの反語的表現]
      2. 2.2 反語の表現と否定の共通性
  14. 第7部肯否 第4章否定の周辺 第4節【否定されにくい語と表現】
    1. 1. 否定されにくい語と表現とは
    2. 2. 否定されにくい述語
    3. 3. 否定されにくい副詞的成分
      1. 3.1 程度や量を表す副詞的成分と否定
      2. 3.2 様態や結果を表す副詞的成分と否定
      3. 3.3 テンス・アスペクトに関わる副詞的成分と否定
      4. 3.4 モダリティに関わる副詞的成分と否定
    4. 4. 否定されにくいとりたて助詞
    5. 5. 否定されにくい比喩表現と慣用句
  15. 第7部肯否 第4章否定の周辺 第5節【質問と応答における肯定と否定】
    1. 1. 質問と応答における肯定と否定の概観
    2. 2. 否定の真偽疑問文とその応答と否定の概観
    3. 3. 勧誘・勧めを表す否定の疑問文
    4. 4. 依頼を表す疑問文における肯定と否定
  16. 否定が出題された日本語教育能力検定試験の過去問
  17. 本日の問題の答え

ハマが解説した講義動画はここからダウンロードして見ることができます。

【文法を極める会12】現代日本語文法③第7部【肯否】を分かりやすく解説 by ハマゼミコミュニティ
【文法を極める会】では①日本語教育能力検定試験合格や②日本語を教える時に役立つ文法を勉強しています。ここでは【文法を極め...

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本日の問題

【 】内に示した観点から見て、他と性質の異なるものを1つ選べ。

(12)【否定の焦点】

1 日曜日だから人が多いんじゃありません。

2 先月は一度も本を読みませんでした。

3 日本へは留学で行ったんじゃないんです。

4 お金が欲しくて働いているんじゃないよ。

5 人間は一人では生きられません。

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第7部肯否 第1章肯否の概観 第1節【肯否とは】

1. 肯定と否定の基本的な対応

p209~

肯否とは、肯定と否定のこと。事態の成立を表すことを肯定といい、事態の不成立を表すことを否定という。

日本語の否定は、「ない」「ません」など否定を表す標識を述語につけて述語の形で表す。

肯定は、識がいので無標(unmarked)という。

否定は、識がるので有標(mareked)という。

2. 肯定・否定の対立の周辺

p210~

1.「つまらない」は肯定形の「つまる」がないので否定形ではない

○あなたの話はつまらないです。

?あなたの話はつまるです。

2.「不」「悲」「無」「未」は否定の意味があるが否定形とは性質が違う。

○彼はあまり常識がない…「あまり」は否定形と呼応する。

?彼はあまり非常識だ…「あまり」は「非」と呼応しない。

3. 肯定・否定による対立と反意語による対立の異動

p211~

①肯定・否定の対立と②反意語による対立は似ている。

①受かる・受からない

②受かる・落ちる

「受からない」と「落ちる」は意味が似ている。

「試験に受からない」は「試験に落ちる」を意味する。

しかし、程度による相対的対立の場合の反意語は同じ意味ではない。

①金持ち・金持ちじゃない

②金持ち・貧乏

「金持ちじゃない」と「貧乏」は意味が異なる。

「私は金持ちじゃない」は「私は貧乏」を意味しない。

反意語(対義語)は平成30年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題3Bで出題されています。

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第7部肯否 第1章肯否の概観 第2節【肯否と否定の非対称性】

1. 肯定形と否定形の対立の非対称性

1.1 肯定形と否定形の対立の例外

p212~

存在動詞「ある」は否定形がない

あるー*あらない

「ある」と対立するのは、イ形容詞の「ない」

あるーない

1.2 接続や形の非対称性

p213~

①前に否定形が現れにくいもの

○行くべき

?行かないべき

②否定形をとらないもの

○雨が降るそうだよ。

?雨が降るそうじゃないよ。

2. 肯定文と否定文の非対称性

2.1 用いられやすさに関する非対称性

p214~

肯定文はなんでも自然に用いられやすい。

否定文話し手判断を表す文で用いられやすい。

・弟はたぶん食べない。

2.2 共起する語の違い

p215~

肯定形と使われやすい副詞

○この本はけっこうおもしろい

?この本はけっこうおもしろくない

否定形と使われやすい副詞

?この本はあまりおもしろい

○この本はあまりおもしろくない。

肯定形と否定形で意味が変わる副詞

肯定形:とてもおいしい…程度

否定形:とても理解できない不可能判断

2.3 テンス・アスペクトと表現に関する違い

p216

知る:「これ、知っている?」「うん、知っている」「*ううん、知っていない」「ううん、知らない

食べる:「これ、食べている?」「うん。食べている」「ううん、食べていない」「*ううん、食べない」

2.4 疑問文に関する違い

p216~

真偽疑問文とは、その情報の真偽が不明であることを表す疑問文。イエスノークエスチョン

真偽疑問文の例:暑いですか? ーはい、暑いです/いいえ、暑くないです。

疑問文の種類について詳しくは現代日本語文法④p23~参照

否定形の真偽疑問文は反対の気持ち

・これ、可愛くない?↑…かわいいという気持ち

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第7部肯否 第2章否定の形式 第1節【否定を表す基本的な形式】

1. 否定述語の基本的な形

p219~

本を読んでおけばOK

2. 普通体の否定形

2.1 動詞

p220~

本を読んでおけばOK

2.2 イ形容詞・ナ形容詞・名詞述語

p222~

否定形の形はp222の表参照

本を読んでおけばOK

2.3 動詞に接続する「ない」とイ形容詞・ナ形容詞・名詞述語に接続する「ない」

p223~

動詞と「ない」 :結びつき強いので「は」が入れない。

食べない→食べない×

イ形容詞・ナ形容詞・名詞と「ない」:結びつき弱いので「は」が入れる。

安くない→安くない○

3. 丁寧体の否定形

本を読んでおけばOK

4. そのほかの形式

4.1「ず」「ざる」「ぬ」「ねば」

p226~

[接続]「ず」

断定用法:「情けは人の為ならず」など慣用的用法に限定

連用用法:昨日はパジャマを着ずに寝た。

[接続]「ざる」

「神の見えざる手」など連体用法の限られた用法のみ

[接続]「ぬ」

「まだ見ぬ故郷」など連体用法の慣用的な言い回し

[接続]「ねば」

「ねば」は動詞の否定の仮定用法。書き言葉的。

急がねばなるまい。

4.2「ないで」「なくて」「ずに」

[補助動詞・補助形容詞に続く用法]

p229~

テ形の否定「ないで」「なくて」「ずに」のうち、

「ている」「ていく」「てくる」「ておく」の前部要素が否定の場合は「なくて」が使えない

「ないで」ずっと寝ないでいる○

「なくて」ずっと寝なくている*

「ずに」ずっと寝ずにいる○

「てやる」「てあげる」「てくれる」「てもらう」「てほしい」の前部要素が否定の場合は「なくて」「ずに」が使えない

「ないで」殺さないであげる○

「なくて」殺さなくてあげる*

「ずに」殺さずにあげる*

[節の用法]

p230~

テ形による節の用法は現代日本語文法⑥p279~参照

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第7部肯否 第2章否定の形式 第2節「まい」「な」

1.「まい」

1.1 接続

p231~

Ⅰ型動詞(グループ1):非過去形

・漫画は絶対読むまい

Ⅱ型動詞(グループ2):①非過去形②語幹(マス形の「ます」抜き)

①弟は納豆は絶対食べるまい

②納豆は絶対食べまい

1.2 意味

p232~

「まい」の意味は①否定推量と②否定意思

[否定推量]

p233

否定推量とは「ないだろう」の意味

・コロナウイルスにはまだ気をつけなければなるまい

[否定意思]

p233~

否定意思とは否定の意思を表す。

・試験まで決してゲームをするまい

[「まい」を含む寛容的な表現]

p234

本を読んでおけばOK

2.「な」

2.1 接続

p234~

「な」は禁止を表す。非過去形に接続する。

食べるな

2.2 意味と用法

p235~

「な」は威圧的なので女性はあまり用いない。

2.3 禁止と否定の共通性

p236

「しか」は否定と使うが、「な」とも使える。

・勉強しかしない

・勉強しかするな

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第7部肯否 第3章否定の機能 第1節【スコープ・フォーカス】

1. スコープ・フォーカスとは

p237~

スコープとは、否定文で否定の働きが及ぶ範囲

フォーカスとは、否定文で特に否定される部分。焦点とも(日本語教育能力検定試験ではこれまで「焦点」として登場)

怒っているのではありません

スコープは「怒っている」

フォーカスは「怒っている」

嫌いだから怒っているのではありません。

スコープは「嫌いだから怒っている」

フォーカスは「嫌いだから」

★過去問にトライ

(12)【否定の焦点】

1 別にわざとぶつけたんじゃないよ。

2 悲しくて泣いているんじゃありません。

3 昨日は一日中、外に出なかったんです。

4 車で来ていないので、飲みに行けます。

5 すべてが分かったわけではありません。

平成29年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題1(12)

答えは次の行から。

(12)【否定の焦点】

1 別にわざとぶつけたんじゃないよ。

→スコープ「わざとぶつけた」、フォーカス(焦点)「わざと」

悲しくて泣いているんじゃありません。

→スコープ「悲しくて泣いている」、フォーカス(焦点)「悲しくて」

3 昨日は一日中、外に出なかったんです。

スコープ「出た」、フォーカス(焦点)「出た」

車で来ていないので、飲みに行けます。

→スコープ「車で来たので」、フォーカス(焦点)「車で」

すべてが分かったわけではありません。

→スコープ「すべてが分かった」、フォーカス(焦点)「全て」

事態そのもの(動詞)を否定しているのは3だけ。

よって、答えは3

平成29年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題1(12)

2. 否定される部分

2.1 基本的な否定の文で否定される部分

[基本的な否定の文で否定されうる部分]

p239~

基本的な否定の文で否定されるのは述語

・怒ってない…「怒る」を否定

結びつきが強い語は述語と一緒に否定。

①昨日は寝なかった…「寝る」を否定

②昨日はベッドで寝なかった…「ベッドで寝る」がスコープ。「ベッドで」がフォーカス。結びつきが強いのでまとめて否定。

③ご飯を食べながら寝なかった?…「ご飯を食べながら」と「寝なかった」の結びつきが弱いのでまとめて否定できない。

[基本的な否定の文において補語などがフォーカスになる部分]

p240~

・車が来なかった…「来る」がフォーカス

・車で来なかったので終電で帰ります…補語の「車で」がフォーカス

2.2 スコープが明示された文で否定される部分

[スコープが明示された文で否定のスコープに入る部分]

p241~

従属度の高い従属節はスコープに入りやすい。

スキップしながら帰ったのではありません。

従属度の低い従属節はスコープに入りにくい。

×彼は日焼けしているから週末ビーチに行ったのではない。

[スコープが明示された文における否定のフォーカスの位置に関わる要素]

p242~

省略

[否定のフォーカスを決定する要因:文の成分としての必須性と文脈]

p243

必須じゃない成分が否定のフォーカスになりやすい。

・「寝る前にチョコを食べたのではありません」という文を肯定されるもの(○)と否定されるもの(×)にわけよ。

寝る前×

チョコ○

食べた○

「食べた」の必須の成分は「チョコ」。「寝る前」は必須じゃない成分

[否定のフォーカスを明示する手段:音声上の強勢(プロミネンス)]

否定のフォーカスについて複数の可能性がある場合には、文脈に頼るだけではなく、フォーカスがどこであるかをわかりやすくするために、音声上の強勢(プロミネンス)が用いられることもある。

現代日本語文法③p244

上の記述を理解していれば正答率8%だった令和3年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題3A(4)も解けました。

プロミネンスは試験Ⅱ問題2でも登場します。

[述語の一部が否定のフォーカスになる場合]

p244

・振られたんじゃなくて振ったんです…述語の一部である「られる」という受身(ヴォイス)が否定のフォーカス

2.3 否定多義文の解釈

p244~

「マコトだけが男ではない」という文のマコトは男? 女?

「マコトだけが男ではない」

①このパーティは男だらけだ。マコトだけが、男ではない…他は男。マコトは女

②男は世界中に35億いる。マコトだけが男、ではない…マコトも男

3. 否定と「は」

3.1 否定文における「は」の多用

p246~

対比の「は」が否定文では用いられやすい。

・私は勉強好きじゃありません。

3.2 述語に用いられる「は」

[動詞・イ形容詞述語内部の「は」]

p247~

・試験に合格しなかった。

・試験に合格しなかったが知識は身についた…「は」を挟むことで完全否定ではないことを表す。

・安くなかった。

・安くなかったがいい買い物だった…「は」を挟むことで完全否定ではないことを表す。

[名詞・ナ形容詞述語内部の「は」]

p248~

名詞・ナ形容詞の否定では「ではない」が普通。「でない」は使いにくい。

名詞

○今日は雨ではない

?今日は雨でない

ナ形容詞

○この部屋は静かではない

?この部屋は静かでない

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第7部肯否 第3章否定の機能 第2節基本的な否定と「のではない」「わけではない」による否定

1. 基本的な否定と「のではない」「わけではない」による否定とは

p249~

1.基本的な否定は「ない」「ません」

・おにぎりを食べない

・おにぎりを食べません

2.「の」や「わけ」で名詞化して、否定の範囲(スコープ)を示して「ではない」

おにぎりを食べるではない。

おにぎりを食べるわけではない。

2. 基本的な否定が用いられる場合

p250~

基本的な否定は、何らかの前提がある場合に用いられやすい。

・弟がおにぎりを食べません…「弟ならおにぎりを食べる」という前提

・雨が降りません…「雨が降る」という前提

3.「のではない」「わけではない」による否定の性質

3.1「のではない」

p251~

「のではない」は、文の一部を否定のフォーカスにするとき使う。

・おにぎりを食べたのではない…文の一部である「おにぎり」を否定

3.2「わけではない」

p252~

「わけではない」は、状況に基づいた聞き手の推論を話し手が否定するときに使う。

A:日本語教育能力検定試験は受けません。

B:日本語教師は諦めたの?

A:諦めたわけでは(じゃ)なくて、420時間日本語教師養成講座に行くことにしたんです。

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第7部肯否 第3章否定の機能 第3節【全部否定と部分否定】

1. 全部否定・部分否定の解釈の基本

p253~

基本的な否定:全部否定になりやすい

・全部わからなかった…全部否定

「のではない」「わけではない」:部分否定

・全部わかったのではない…部分を否定。一部は分かった。

2. 基本的な否定が部分否定を表す場合

p254~

名詞やナ形容詞は、基本的な否定の形に「は」が含まれているので部分否定となりうる。

動詞:全て食べない…全部否定。食べるときはない。

名詞:全ておにぎりではない…「全て」を否定。部分否定。おにぎりもあるしおにぎりじゃないのもある。

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第7部肯否 第3章否定の機能 第4節【二重否定】

1. 接続と形

1.1 二重否定の基本的な形と接続

p256

「なくはない」「なくもない」「ないことはない」「ないこともない」「ないではない」「ないでもない」

動詞:弟の言うこともわからなくはない

イ形容詞:かわいくなくはない

1.2 そのほかの二重否定の形

p256~

「わけではない」「わけにはいかない」「わけがない」の前に否定がくると二重否定になる。

「ないわけではない」「ないわけにはいかない」「ないわけがない」

・お金がないわけではない

2. 二重否定の機能

2.1 二重否定の基本的な機能

p257~

二重否定は、「〜ない」という否定的な予想を否定するときに使われる。

A:こんなおにぎり、おいしくないですよね。

B:いや、おいしくなくはないよ!

2.2 二重否定が肯定と同じ意味を表す場合

p258

名詞修飾節の中に否定があり、事物の存在が否定される文は、肯定と同じ意味になる。

×おいしくなくはない=おいしい

○おいしくないプリンなんてない=プリンはおいしい

○トイレに行かない人間はいない=人間はトイレに行く

2.3「ないわけではない」「ないわけにはいかない」など

p258~

「ないわけではない」は、推論を否定

A:勉強したくないの?

B:勉強したくないわけでは(じゃ)ないよ。

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第7部肯否 第4章否定の周辺 第1節【否定と呼応する語と表現】

1.否定と呼応する表現とは

p261~

呼応とは、ある語を使う特定の語を一緒に使う現象。

「しか」は否定と呼応する。

○おにぎりしか食べない

*おにぎりしか食べる。

2.否定と呼応する副詞

2.1 否定と呼応する副詞の種類

p262~

呼応」は日本語教育能力検定試験でよく出題されます。

p262の表には付箋を貼っておく。

2.2 否定と呼応する副詞の意味・用法

[程度の完全否定]

p264

程度の完全否定とは、否定の程度が完全であることを表す。事態が全く成り立たないことを強調。「全く」など。

・このおにぎりは全くおいしくない…おいしいが0

[程度の弱否定]

p264

程度の弱否定とは、ある事態が想定される程度に至っていないことを表す。全く成り立たないわけではないが十分じゃない。「あまり」など。

・このおにぎりはあまりおいしくない…想定よりおいしくない

[頻度の強否定]

p265

頻度の強否定とは、それが行われる頻度が極端に低いことを表す。「めったに」など。

・彼はめったにおにぎりを食べない

[完全否定判断]

p265

完全否定判断とは、否定が完全に成立することを述べる。「けっして」

・彼はけっしておにぎりを食べない

[否定推量判断]

p265~

否定推量判断とは、事態が予想外のものであることを表す。「まさか」「よもや」

まさか夏に雪はふるまい

[不可能判断]

p266~

不可能判断とは、可能性がほとんどないこと、不可能であることを表す。「とても」「とうてい」

・このおにぎりはとても食べられない

[完全肯定の留保判断]

p267

完全肯定の留保判断とは、「ではない」「とは言えない」などと呼応し、事態が完全に成立するわけではないことを表す。「必ずしも」「まんざら」「あながち」

・不合格が必ずしも不幸とは言えない

2.3「程度の完全否定」と「完全否定判断」の比較

p267~

少しも:事態が完全に成立することを表す

けっして:判断の完全性を表す

・このおにぎりはけっしておいしくない…判断が完全

・このおにぎりは少しもおいしくない…事態が完全

2.4 否定と呼応する副詞が従属節内の肯定述語と共起する現象

p268~

否定と一緒にしか使えないはずの副詞が従属節内なら肯定でも使える

○あまり勉強しない。

*あまりゲームしている。

あまりゲームばかりしていると、目が悪くなるよ。

3. 疑問語・数量語を含む語句

否定と呼応する疑問語・数量語

3.1 疑問語+「も」

p269~

疑問語「だれ」「なに」は、「も」と一緒に否定と呼応する。

○だれもいない。

○なにもない。

疑問語「どこ」は肯定でも使う。

○お店はどこも開いてる

*人はだれもいる

3.2「1」+助数辞+「も」

p270

「1」+助数辞+「も」は否定と呼応する。

○1つもいらない。

*1つもいる。

※「詞」と「辞」の違いについて

橋本進吉によれば,詞は単独で文節を構成するもので自立語ともいわれ,辞は常にほかの語に伴い,それとともに文節をつくるもので,付属語ともいわれる。

https://kotobank.jp/word/%E8%A9%9E%E3%81%A8%E8%BE%9E-74478

3.3「2」+助数辞+「と」

p270~

「2」+助数辞+「と」も否定と呼応する場合がある。1つはあるけど2つはないとき。

・彼女のような天才は2度と現れなかった

3.4 名詞+「1」+助数辞

p271~

名詞+「1」+助数辞は否定と呼応する。

・ねずみ1匹逃さない。

4.「しか」

4.1「しか」によるとりたての否定との呼応

p271~

「しか」は否定と呼応する。

・おにぎりしか食べなかった。

4.2「しか」と否定と呼応する副詞との共起

「しか」は否定と一緒に使われる副詞は使われない傾向

○弟はおにぎりしか食べない

○弟はあまりパンを食べない

*弟はあまりパンしか食べない。

4.3「しか」と「だけ」「だけしか」

p272~

「しか」は限定の「だけ」と共通点がある。

①おにぎりしか食べなかった。

②おにぎりだけ食べた。

①も②も食べたのは「おにぎり」に限定されることを表す。ただし「しか」には「足りない」という意味が含まれる。

5. 呼応の及ぶ範囲

p273

少しも勉強しないで試験に合格した○…「ない」は同じ節内の「勉強する」を否定

少しも勉強してこなかった○…「勉強してくる」という複合的な述語の後部を否定述語が修飾

少しも勉強して試験に合格しなかった*…「なかった」は主節、「少しも」は従属節で同じ節内じゃないので不自然。

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第7部肯否 第4章否定の周辺 第2節【否定の接辞を含む語】

1. 否定と接辞を含む語とは

p274~

「不」「非」「無」「未」は否定の意味を持っているが、述語の否定形とは性質が異なる。

○この部屋はあまり衛生的ではない

*この部屋はあまり衛生だ。

2.否定と接頭辞「不」「非」「無」「未」

2.1 否定と接頭辞の接続

「不」

p275~

「不」は、「ではない」「がない」「が悪い」「しない」という意味を表す。

・不規則、不運、不仲

「非」

p276~

「非」は、「ではない」という意味を表す。

・非常識、非凡

「無」

p277

「無」は、「がない」という意味を表す。

・無意識、無害、無届け

「未」

p278

「未」は、「まだ〜していない」という意味を表す。

・未完成、未完

2.2 否定の接頭辞を含む語の性質

p278~

否定と接頭辞を含む語は否定と呼応する副詞と共起しない。

○この部屋はあまり衛生的ではない

*この部屋はあまり不衛生だ。

3. 否定の接尾辞を語の内部に含む語

3.1 否定の接尾辞を語の内部に含む語の分類

[否定の接尾辞を語の内部に含むイ形容詞]

p279~

否定の接尾辞を語の内部に含む語は、「〜ない」の形をとるイ形容詞に多い。

・つまらない、ものたりない

形容詞には①装定用法と②述定用法がある。

装定用法とは、名詞を修飾する用法。「かわいいねこ」

述定用法は、主題について述べる用法。「ねこがかわいい」

[否定の接尾辞を語の内部に含む副詞]

p280

本を確認すればOK

[否定の接尾辞を語の内部に含む名詞]

p280

本を確認すればOK

3.2 否定の接尾辞を語の内部に含む語の性質

[対応する肯定形の非存在]

p281

本を確認すればOK

[丁寧形の問題]

p281~

イ形容詞「かわいい」の丁寧形は? 「かわいいです

イ形容詞「つまらない」丁寧形は? 「つまらないです

イ形容詞「すまない」丁寧形は? 「すまないです」?「すみません」?

動詞「食べない」の丁寧形は? 「食べません

「すまない」は「ない」自体の性質が多少残っているイ形容詞

[接尾辞「さ」の接続]

p282

「ない」を含むイ形容詞は「さ」がつきにくい

・寒い→寒さ

・すまない→すまなさ*

[副詞との共起]

p282

「ない」を含むイ形容詞は、否定と呼応する副詞と基本共起しない。

あまり寒くない

*あまりすまない

*あまりつまらない

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第7部肯否 第4章否定の周辺 第3節【否定の意味を含む語と表現】

1. 否定の意味を含む語

1.1 実現が困難であることを表す語

p283

無理だ」や、「許しがたい」のように「がたい」がついた語、「承諾しかねる」のように「かねる」がついた語は、「できない」という否定と似た性質を持つので不可能判断を表す「とても」「とうてい」と共起しやすい。

*とても食べられる。

○とても食べられない。

○とても無理だ。

1.2 不一致・逆を表す語

p283~

「違う」「別だ」「逆だ」は不一致や逆を表す。「同じではない」という否定と似た性質をもつので程度の否定を表す「ぜんぜん」「まるで」「まるっきり」と共起しやすい。

*まるで食べる

○まるで食べない

○まるで違う

1.3 欠如を表す語

p284

「からっぽだ」「忘れる」「消える」「失う」は、何かが「ある」状態を基準に、欠如を表す。程度の完全否定を表す「まるで」「さっぱり」などと共起しやすい。

*さっぱり食べる

○さっぱり食べない

○さっぱり忘れる

1.4 マイナス評価を表す語の一部

p284

「まずい」「きたない」のようなマイナス評価を表す語は否定文の性質を持っているわけではない。

○このおにぎりはあまりおいしくない。

*このおにぎりはあまりまずい。

1.5 懸念を打ち消す語

p284~

「平気」「大丈夫」は、聞き手の懸念や悲観的な予想がある場合、それを否定し、心配すべき状況ではないことを表す。程度の完全否定を表す「ぜんぜん」「いっこうに」などと共起しやすい。

・ぜんぜん平気。

「ぜんぜん」と肯定形は若い世代で使われやすい。

・ぜんぜん行くよー。

2. 反語

2.1 反語の形と意味・用法

[「ものか」による反語]

p285

「ものか」は下降イントネーションで反語として使われる。

・彼が勉強するものか↓…彼は勉強しない。

[一般の疑問文による反語]

p285~

疑問文の形で下降イントネーションで反語として使われることがある。

・彼が勉強するか↓…彼は勉強しない。

[そのほかの反語的表現]

p286

・冗談言いなさい…形式的には「冗談を言ってください」という意味だが実際は反語「冗談を言うな」

・うそつけ…形式的には「うそをついてね」という意味だが実際は反語「うそをつくな」

2.2 反語の表現と否定の共通性

p286~

否定と呼応する副詞「けっして」は「ものか」と呼応するが、一般の疑問による反語とは共起しない。

○けっして負けるものか。

*けっして負けるか。

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第7部肯否 第4章否定の周辺 第4節【否定されにくい語と表現】

1. 否定されにくい語と表現とは

p287

事態を細かく描写する語は否定されにくい。細かく描写しておきながらそれを否定したら意味がないので。

2. 否定されにくい述語

p287~

「驚く」を細かく描写した言葉「呆然とする」「驚愕する」など。

○私の話を聞いても、弟は驚かなかった

*私の話を聞いても、弟は驚愕しなかった

3. 否定されにくい副詞的成分

3.1 程度や量を表す副詞的成分と否定

p288~

程度を表す副詞の多くは基本的な否定を使いにくい。

*今日はとても暑くない

量を表す副詞も基本的な否定を使いにくい。

*おにぎりは少し食べなかった

3.2 様態や結果を表す副詞的成分と否定

p289~

省略

3.3 テンス・アスペクトに関わる副詞的成分と否定

p290~

省略

3.4 モダリティに関わる副詞的成分と否定

p291

モダリティに関わる副詞的成分は否定されない。

たぶん食べません…「たぶん」は否定されない。

4. 否定されにくいとりたて助詞

p291~

限定の「ばかり」「こそ」、極限の「まで」、評価の「くらい」も否定されにくい。

*弟はおにぎりばかり食べていない

*彼こそ私のパートナーにふさわしくない

*お腹がすいて、バナナの皮まで食べなかった

5. 否定されにくい比喩表現と慣用句

p292

比喩表現や慣用句は聞き手がイメージしやすいように使われるため、否定すると意味がないので不自然。

*彼はまるで王様のようにふるまわなかった

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第7部肯否 第4章否定の周辺 第5節【質問と応答における肯定と否定】

1. 質問と応答における肯定と否定の概観

p293~

本を読めばOK

2. 否定の真偽疑問文とその応答と否定の概観

p294~

英語は質問でYESNOが変わらないが、日本語は質問によって「はい」「いいえ」が変わる。

①「いいえ」系+否定

A: Are you busy? 忙しいですか。

B:No, I’m not. いいえ、忙しくありません。

②「はい」系+否定

A: Aren’t you busy?   忙しくないですか。

B: No, I’m not. はい、忙しくありません。

③「いいえ」系+肯定

A: Aren’t you busy?   忙しくないですか。

B: Yes, I am. はい、忙しいです。

首振りのジェスチャーと合わせて誤解しやすいところなので理解を確認。

3. 勧誘・勧めを表す否定の疑問文

p296~

意思動詞の否定疑問文は勧誘勧めを表す。

・おにぎりを一緒に食べませんか

4. 依頼を表す疑問文における肯定と否定

p297~

依頼を表すときは「くれる」「もらう」の疑問文を使う。詳しくは現代日本語文法④p72〜参照

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否定が出題された日本語教育能力検定試験の過去問

令和元年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題4問3【否定の焦点】

平成29年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題1(12)【否定の焦点】

平成29年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題1(13)【副詞の呼応】

平成26年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題3A【否定の形態と意味】

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本日の問題の答え

【 】内に示した観点から見て、他と性質の異なるものを1つ選べ。

(12)【否定の焦点】

1 日曜日だから人が多いんじゃありません。

→否定されるのは「日曜日だから」。「人が多い」事態は否定されていません。

2 先月は一度も本を読みませんでした。

→「本を読む」事態が否定されています。

3 日本へは留学で行ったんじゃないんです。

→否定されるのは「留学で」。「日本へ行った」事態は否定されません。

4 お金が欲しくて働いているんじゃないよ。

→否定されるのは「お金が欲しくて」。「働いている」事態は否定されません。

5 人間は一人では生きられません。

→否定されるのは「一人で」。「生きられる」事態は否定されません。

よって、答えは2


p234~参照

できなかった人は

令和元年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題4問3【否定の焦点】

平成29年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題1(12)【否定の焦点】

を要復習!

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