「の」の種類と分け方は、学者によって様々です。
日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第5版の47ページの『ここがポイント』には
の(形式名詞・格助詞・連体助詞など)
日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第5版47頁
という記載があります。これに対して
「形式名詞・格助詞・連体助詞の違いがわかりません」
という質問を頂きましたので
今回は、形式名詞・格助詞・連体助詞の3つの「の」について違いと区別する方法を確認します。
連体助詞の「の」
連体助詞の「の」とは、名詞と名詞をつなぐ「の」のこと。
日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第5版では43ページの※23に記載があります。
一番使う「の」です。
ただし、名詞+名詞の「の」を連体助詞ではなく、格助詞と考える人もいます。
連体助詞の「の」の例
・私の猫
・日本の車
・ピンクのバラ
格助詞の「の」
格助詞の「の」とは、名詞修飾(連体修飾)節の中で、格助詞「が」の代わりに使う「の」のこと。
日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第5版では43ページの※23に記載があります。
格助詞の「の」の例
・私が作ったプリン→私の作ったプリン
・彼が住んでいる家→彼の住んでいる家
形式名詞の「の」
形式名詞の「の」とは、名詞の代わりに使う「の」のこと。
日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第5版では99ページに「友だちが歩いているのを見た」という例があります。
形式名詞の「の」の例
・外を歩くのが好きです。
※「~が好きです」の「~」は本来「猫が好きです」のように名詞が来る。「歩く」は動詞なので、名詞の代わりの「の」を付けることで名詞化している。
・それは私のです(それは私の本です)。
※「本」という名詞の代わりに「の」を使っている。
「の」の形式名詞・格助詞・連体助詞の見分け方
1.名詞の代わりに「の」を使っている→形式名詞の「の」
2.「が」の代わりに「の」を使っている→格助詞の「の」
3.名詞+名詞→連体助詞
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