この記事では音韻と音素と音声の違いについて
わかりやすく解説していきます。
音韻と音声の違いとは?
音声とは、実際に発する音です。
音韻とは、区別される音の総称です。
区別される音?
日本人は区別できるが外国人は区別できない音
例えば「チーズ」と「ちず」
実際に発する音は違いますが、これが区別できない外国人が多いです。
音声的には違う音ですが、外国人の母語の音韻的には同じだからです。
外国人は区別できるが日本人は区別できない音
例えば「lock(かぎをかける)」と「rock(岩)」
実際に発する音は違いますが、これが区別できない日本人が多いです。
音声的には違う音ですが、日本語の音韻的には同じ(どちらも「ロック」)だからです。
音韻と音素の違いとは?
音韻を辞書で調べると「音素」と書いてあります。
和英辞書で調べると
「音韻」も「音素」も「phoneme」と出てきます。
じゃあ、全く同じなのか?
言葉の使い方がちょっと違うようです。
音素は、単位です。小さいです。
音韻は、総称です。大きいです。
「音素」という言葉の使い方の例
・日本語で使用できる音素は、おおむね○○程度(平成29年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題3Dより)
・lockとrockのように音素が異なれば語の意味が変わる。
「音韻」という言葉の使い方の例
・五十音図には日本語の音韻が網羅されている?(平成29年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題6問3の選択肢1より)