平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題9は【来日外国人児童生徒と文化受容態度】です。
問1
外国人児童生徒の学校での支援については、平成23年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題16でも出題されていますので、要チェックです。
1,生活言語能力(BICS Basic Interpersonal Communicative Skills)は、日常生活に必要な言語能力。BICSが身についていなければ、学校での指導も行う。
2,学習言語能力(CALP Cognitive/Academic Language Proficiency)は、教科学習に必要な能力であり、学校で計画的に指導する。
3,取り出し指導とは、正規の授業から取り出して別室で日本語指導を行うこと。
4,入り込み指導とは、 授業中に日本語指導担当教員や支援員などが教室に入って学習をサポートすること。
よって、正解は2です。
問2
1,文部科学省と連絡を取り、児童生徒への日本語指導の要・不要を決めるなんて……すごいですね。もっと現場で柔軟にやるべきではないでしょうか。
よって、正解は1です。
問3
4,日本人と容姿が似ている児童生徒に対しては、周囲からの同化への過剰期待が生じやすいので配慮する必要があります。
よって、正解は4です。
問4
ベリーの文化受容態度4モデルについては、平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅰ 問題10でも問われています。
4,同化は、自分の文化を保持していないので、後に帰国した際は、再適応しにくいでしょう。
よって、正解は4です。
問5
2,統合は母国・滞在国いずれの文化も保持する状態なので、試験Ⅰの問題12にも出てきたバイカルチャリズム(二文化併存)の状態になります。二種の文化を掛け合わせた新しい文化を創造する可能性があるハイブリッドなのです。
よって、正解は2です。