(10)【「から」の用法】の解き方
難しくないので落としたくない問題です。
各選択肢の「から」がどんな意味か考えます。
選択肢1,3,4,5は「から」は起点です。
選択肢2の「から」は順序です。
よって、答えは2
過去問を使って思考力を鍛える方法
過去問は解くだけではだめです。
過去問は考えるきっかけです。
過去問を使って色々考えてください。
と私はいつも言っていますが
(「え、知らなかった」と言う人はこちらの記事をどうぞ)
過去問を使って考えるという意味がわからないよ!
という方もいるでしょうから具体例を出します。
下の各選択肢の「から」の前の名詞を見てください。
1 かばんから落ちた財布を拾ってください
「かばん」は物
2 名前を呼ばれた人から入ってください。
「人」は人
3 ここは駅から300mほど離れている。
「駅」は場所
4 東京から青森まで30日かけて歩いた。
「東京」は場所
5 珍しい写真が父のアルバムから出てきた。
「アルバム」は物
「から」の用法・意味で整理してみます。
起点の「から」の前は場所・物
順序の「から」の前は人
ここで疑問が出てきます。
起点の「から」の前に人は来ないのだろうか?
順序の「から」の前に場所や物は来ないのだろうか?
これが私の思考過程の一例です。
今回は皆さんも一緒に考えましょう。
①起点の「から」の前に人が来る例文
②順序の「から」の前に場所・物が来る例文
それぞれ考えてみてください。
私の答えはこの後ですが、まずは例文づくりにチャレンジして見てください。
例文をすぐ作れる能力がないと日本語教育能力検定試験に合格できません。
例文作成力は日本語教師に大切な能力です。
思考力を鍛える問題の答え
①起点の「から」の前に人が来る例文
・彼から離れなさい! 〇
②順序の「から」の前に場所・物が来る例文
・私は好きな物から食べます 〇
日本語教師になる前に書いた解説
※解き方、考え方にはいろいろあることを知ってもらうため、あえて残してあります。
平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題1(10)【「から」の用法】を検討します。
1,3,4,5の「から」は起点を表しています。
2の「から」は順序を表しています。
よって、2が正解です。
「から」にはどんな種類があるのか知りたい人へ
下の記事でいろいろな「から」について説明しました。