【過去問解説】日本語教育能力検定試験Ⅰ問題1(6)【平成28年度】

H28試験Ⅰ

平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅰの問題1(6)【動詞の自他】を検討します。

まず、自動詞・他動詞を判別するため、各選択肢の動詞の前に格助詞「を」をつけてみます。

1,を走る

2,を渡る

3,を通る

4,を回る

5,を移る

「を」がついたので、他動詞と思いたいところですが、「を」の前の名詞に「場所」が入る場合は自動詞という例外がありました。

1,廊下を走る

2,橋を渡る

3,道路を通る

4,家の周りを回る

5,会社を移る

いずれの選択肢も「を」の前が場所だったので動詞です。問題文は【動詞の自他】という観点から他と性質の異なるもんを選べと言っているので、動詞も検討してみます。

1,走る →走らせる/走らす

2,渡る→渡す

3,通る→通す

4,回る→回す

5,移る→移す

選択肢2から5は、自動詞→他動詞の際に、語尾の「る」が「す」になっていますが、1は「る」が「らせる/らす」になっています。 よって、1が正解です。 と私は考えましたが、『中上級を教える人のための日本語文法ハンドブック』138ページによると、「走る」は対応する他動詞を持たない、とのことです。広辞苑には『走らせる』は他動詞として掲載されていましたが、『走る』との対応関係はないということなのでしょうか。『走らせる』は「先生は遅れてきた生徒(B)を走らせた」のように、Bの意思が介在している自動詞使役文のような意味がある一方で、「私はペン(B)を走らせた」のようにBの意思が介在しない他動詞のような意味もあります。面白いです。いずれにせよ

正解は1です。

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自動詞と他動詞を勉強したい方へ

自動詞と他動詞と使役に関しては下記の記事で詳しく書きました。

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