【過去問解説】平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題5【2016】

H28試験Ⅲ

平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題5は【ある地域の日本語教室の学習者グループのニーズ・レディネス】でした。
平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅲの問題5は【授業の振り返り】です。

問1 話し合いの授業を活性化するための方法に関する問題です。
1,「身近な問題を解決する」など、話し合いのゴールを 明確にすると、活性化すると思います。

2,レベルが高すぎると話し合いに参加できません。レベルが低すぎると興味が湧きません。

3,クラス全体で話し合うと、参加しない(できない)人が増えますので、小グループにしたほうが個々の意見を尊重できると思います。

4,活動のステップを定めたほうが、話すことが明確になり、話し合いが活性化すると思います。

よって、正解は1と思料します。

問2 適切な言葉が思い浮かばない学生への「スキャフォールディング」に関する問題です。
スキャフォールディング(足場かけ)とは、独力では無理な場合に援助してあげることですので、正解は4と思料します。

問3「不安や緊張」に関する問題です。
4,適度な緊張が集中力を高めたりもしますので、4が正解だと存じます。

問4「授業の振り返り」の方法の一つである「ジャーナル」の活用法に関する問題です。
研究社日本語教育事典241Rによると、
ジャーナルというのは、学習者教師が言語学習の過程を記録した日記のようなものである。学習者が言語活動の記録だけではなく、疑問や意見、感想等を書くことによって、教師は学習者の心理的変化の過程を知ることができ、自らの教え方を内省することができる。また、ジャーナルを通じて相互交渉を重ねることで、学習者と教師双方が相手の視点に立って物事を捉えられるようになり、互いにラポール(信頼関係)を確立していくことができる。」

よって、
1「立場が違う物との言葉のやり取りを通じて授業の改善方法を見出していく。」が正解であると考えました。

ところが、です。
アルクさんと大原さんは共に、正解を2としています。
また、やってしまった!

しかし、理由がわかりません。
私は日本語教育に携わったことがないため、 実際のジャーナルを見たことはありません。モジュール型教材の時と同じように、言葉の意味を知っているだけなので不安です。自分の想像が間違っているのでしょうか。
グーグル先生にお尋ねしたところ、「振り返りジャーナルを始めよう!」というブログ記事を教えていただいたのですが、そこでも、学習者と教師の書面によるやりとりが行われているようです。
どうして正解が2になるのか、分かりません。 
ジャーナルの経験者さんはいらっしゃいませんか?

追記 2017/2/5
申し訳ございませぬ。私が誤っておりました。詳しくは下記記事のコメント欄をご参照ください。

アルクも大原もヒューマンアカデミーも解答同じだけど疑問がある問題

問5「自己研修型教師」に求められる姿勢に関する問題です。
ヒューマンアカデミー著『日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第3版』190頁によると、
自己研修型教師は、常に自身の教育姿勢の振り返りをしながら成長を目指します。

そのためには、
学習者の学習過程と結果を観察し(選択肢1)、
自分自身の言語教育観を認識し(選択肢2)、
既存の教授法を批判的に検討する姿勢(選択肢4)
が求められます。

熟練教師の授業を参考にはするべきですが、忠実に模倣する姿勢(選択肢3)は必要ではありません。
ロボットではないので、完璧なコピーは不可能です。
うまくいく自分なりのやり方を、自分で見つけなければなりません。

よって正解は3です。 

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