複言語主義と多言語主義の違いを簡単に言うと
複言語は、個人
多言語は、社会
です。
複言語主義とは?
複言語主義とは、個人の中に複数の言語があること。個々人が複数の言語でコミュニケーションを行う能力を持つこと。個人が1つの言語に限定しない価値観を持つこと。
CEFRの造語です。
複言語主義は英語では、plurilingualism
複言語主義の具体例【やさしい日本語への批判】
令和2年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題17記述問題では「やさしい日本語」について
「正しい日本語を覚える機会を奪ってしまう」
といった批判が寄せられることがあるとの記載がありました。
この批判に対して
複言語主義に基づく反論が考えられます。
複言語主義は、個人が複数の言語でやりとりする力を持つことを重視すること。
「やさしい日本語」は「正しい日本語」より外国人にとって簡単なので、日本語でのコミュニケーションがとれやすくなります。
このように、複言語主義の観点から「やさしい日本語」を擁護できます。
詳しくは、令和2年度の私の記述答案を解説した動画をご覧ください。
多言語主義とは?
多言語主義とは、ある社会において複数の言語が共存している状態のこと。
多言語主義は英語では、multilingualism
複言語主義・多言語主義が登場した日本語教育能力検定試験の過去問
・平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題16問2【複言語・複文化主義と多言語・多文化主義の考え方の違い】
・令和2年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題17記述式問題【やさしい日本語への批判に対するあなたの考え】のキーワード【規範主義】