サイレントウェイの特徴
サイレント・ウェイとは、心理学者ガッテーニョが、認知心理学を理論的基板として提唱した教授法。
サイレントウェイでは、教師はできるだけ沈黙し、発音を色分けで視覚的に示したサウンド・カラー・チャート(発音を色分け)、それを指し示すポインター(指示棒)、様々なものに見立て語彙・文型の導入につかうロッド(多色で様々な長さの棒)などを教材・教具として用います。
学習者自らが言語規則を発見することが目的です。
学習は、自らの気づきを通して発見したり想像したりすることによって効果的に行われるという学習観が背景にあります(平成23年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題4問3より)。
サイレントウェイで用いられる教材・教具
・発音や文字を教えるための色付きチャート(平成26年日本語教育能力検定試験Ⅰ問題5問4)
サイレントウェイのメリット・デメリット
サイレントウェイのメリット
利点は、学習者の自律性が尊重されることによって記憶が促進される、発話するのは学習者のみなのでリラックスできる、教師の動きを追わないと理解できないので集中して参加するようになること。
サイレントウェイのデメリット
欠点は、特殊な教材の使いこなしが必須、少人数に限定、明示的な説明をしないため学習進度が遅くなりがちであること。
サイレントウェイが出題された日本語教育能力検定試験の過去問
・令和6年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題5問3【サイレント・ウェイの背景にある考え方】
・平成30年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題10問2選択肢1【教師はロッドを使い、学習者が既習の知識を基に規則を類推するよう働きかける】
・平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題14問3選択肢4【サイレントウェイ】
・平成26年日本語教育能力検定試験Ⅰ問題5問4【サイレントウェイで用いられる教材・教具】
・平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題4問5選択肢4【サイレントウェイ】
・平成23年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題4問4【サイレント・ウェイの背景にある学習館観】