【パラ言語とは】メタ言語と非言語との違いを分かりやすく説明します。

日本語教員試験・日本語教育能力検定試験の対策
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パラ言語とは?

パラ言語について考えるには、小室敬さんについて考えるといいです。

小室敬さんと言えば、パラリーガルでしたね。

小室敬さんはパラリーガルとして何をしていましたか?

そう。

弁護士をサポートしていました。

パラリーガルとは、弁護士を補助する人。リーガルは「弁護士の」という意味があります。

パラリーガルは弁護士の補助者

つまり

「パラ○○」とは、「○○」を補助するアイツのこと。

これでパラ言語のことも分かりましたね。

パラ言語とは、言語を補助するアイツのことです。

例えば、

「おいしいです」と文字だけで書くよりも

「おいしいです😋」と絵文字も足した方が、美味しい気持ちがより伝わりますね。

😋は 「おいしいです」という言語を補助しています。

だから 😋 ←はパラ言語と言えます。

ただし、平成26年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題13問2では、パラ言語をもっと狭い定義で使っていました。

平成26年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題13問2のパラ言語情報とは、意思的に発した音声情報で言語以外のこと。

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パラ言語で気を付けなければいけないこと

パラ言語という言葉は人によって使い方が違います。

パラ言語を音声情報に限定する人もいるし、音声以外も含める人もいます。

日本語教育能力検定試験にパラ言語が登場した時はどんな意味で使っているのか定義を確認する必要があります。

最近は音声以外も含める対象の広い使われ方が増えているようです。

詳しくは、下の論文をどうぞ。

森大毅「話し言葉が伝えるものとは、結局何なのか?

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パラ言語と非言語の違いとは?

パラ言語はパラリーガルと同じだということが分かれば

パラ言語と非言語の違いも簡単ですね。

パラ言語は言語を補助するもの

非言語は言語じゃないもの

言葉の意味は全然違います。

パラ言語は言語ではありません。

つまり、非言語のうち言語を補助するものがパラ言語といえます。

ただしパラ言語と非言語は人によって使い方が異なる言葉なので注意が必要です。

ノンバーバル・コミュニケーションはしばしば「非言語コミュニケーション」と訳される。また、藤崎の三分法における nonlinguistic information は、和訳すれば非言語情報である。前者はパラ言語情報の上位概念であり、後者はパラ言語情報とは区別されるもの であるから、似たような「非言語」という用語で呼ばれているがそれらの意味は大きく異なる。混乱を避けるために、今後は nonlinguistic information に代わる用語が必要になるかもしれない。

森大毅「話し言葉が伝えるものとは、結局何なのか?」 より
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学者さんが定義するパラ言語的情報と非言語的情報とは?

音声は上記のような離散的な情報ばかりでなく、それ以外の情報も表現することができる。たとえば、文字による表記では同じ平叙文でも、断定/ 疑問/勧誘/反論など、さまざまな意図を込めて発音し、その意図をかなり明瞭に相手に伝えることができる。また、丁寧/ぞんざい、改まった/くだけた、 などの話者の態度の区別を表すことができる。さらに、ゆっくり/早口、大声 /小声、などの話し方(スタイル)を変えることにより、発話がどのような聞き手やその置かれた状況を対象としたものかを表すこともできる。· · · 筆者はこの種の情報を言語的情報と区別して、パラ言語的情報と定義する。ただし、言語的情報とパラ言語的情報に共通なのは、いずれも話者が音声によって表現するべく、意識的に選択するという点である。

話し言葉が伝えるものとは、結局何なのか?より

音声により表現される第3の種類の情報は、たとえば話者の個人的な特徴や、 年齢・性別・健康などの身体的な状態に関するもの、あるいは気質・感情などの心理的な状態に関するもので、特定の発話の言語的な内容とは関係なく存在し、 また、一般には、話者が意識的に制御していないものである。もちろんこれには例外もあり、個人的な特徴・年齢や感情も、話者が意識的に模擬することは可能であって、いわゆる声帯模写や、演劇における感情の表現はそのよい例である。 この第 3 の種類の情報は非言語的情報と呼ばれている。藤崎の分類は我が国では強い影響力を持っており、「意図・態度はパラ言語情報」「個人性・感情は非言語情報」というのが一種のステレオタイプになっている。

話し言葉が伝えるものとは、結局何なのか?より

Paralanguage という用語の使用は Trager (1958) まで遡ることができる。Trager が論じたのは主として音声言語を構成する非言語的 (nonverbal) 手がかり (例えば話者性、声質、発声 の種類) であり、それが伝えるものについての分析的考察はあまりない。Crystal (1969) がいう paralinguistic feature は Trager よりもさらに狭く、コミュニケーションの構成要素として の音声現象 (韻律的特徴を除く) に限定されている。一方近年では、paralanguage あるいは paralinguistic feature は、それがコミュニケーションにおいて果たす機能という文脈で論じられることが普通である (Ladd 1980)。藤崎の言う paralinguistic information = パラ言語的情報 は、この文脈に沿った用語法であると言える。 ただし、藤崎の分類では、感情はパラ言語情報には含まれない。藤崎の定義では、パラ言語情報は話者が意識的に選択したものでなければならないが、感情は意識的に制御したものではないからである。感情の模擬は例外だというのだが、実際の対人コミュニケーションでは、感情を出さないことも含め、感情表出はほとんどいつもある程度の制御下にあるのだから、むしろ例外の方がありふれているとも言える。感情に関連した問題は 2.2 で述べる。近年は、paralinguistic という語が非常に広い意味で使われるようになり、言語以外のコミュニケーションチャネル全般を指す語になりつつある。例えば音声以外のノンバーバル要素 (例えばボディランゲージ) を指す場面もある (Wikipedia)。極端な例として、Interspeech 2010 Paralinguistic Challenge というコンテストにおける同定対象は、話者の年齢・性別・感情であった。

話し言葉が伝えるものとは、結局何なのか?より
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メタ言語とは?

メタ言語とは、言語を使って言語について考えること。言語で言語を説明すること。

たとえば、

「おはよう!」

はメタ言語ではありませんが、

「朝なので「おはよう!」といいました」

はメタ言語です。

言語を使って言語を説明しています。

メタ言語の具体例

・辞書

・用語の説明

・定義づけ(○○とは、~である)

(以上は平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題2問1より)

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パラ言語・メタ言語が登場した日本語教育能力検定試験の過去問

令和4年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題5問2選択肢3【パラ言語】選択肢4【メタ言語】

令和3年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題3A【韻律】2021(5)選択肢3【イントネーションによって話し手のパラ言語情報が伝達されるから】

令和元年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題8問2選択肢2【パラ言語】

平成30年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題2問5選択肢3【コミュニケーションを円滑に進めるためのパラ言語情報を流暢に産出することを到達目標とする?】

平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅱ問題5の1番問2選択肢c【パラ言語の理解】

平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題13問3【パラ言語に起因する行き違いの例】問4選択肢4【メタ言語行動表現】

平成26年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題11問1【パラ言語情報に含まれないもの】

平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題2問1選択肢1【メタ言語】選択肢2【パラ言語】

平成23年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題12問2【やり取りの反応時間や沈黙、声の質、店舗といったパラ言語】

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