ジグソー法とは?
ジグソー法とは、1970年代の初めにアメリカの社会心理学者アロンソン(Aronson)が開発した協同学習、協調学習(Cooperative Learning)を促す技法。ジグソーメソッドとも。
英語では、The Jigsaw Method
当時のアメリカでは人種間の対立が社会問題になっていました。
それまでは白人と黒人は別々の学校に行っていたのに、強制的に同じ学校に行くことになりました。そのため、学校内で人種間対立が起き、いじめや暴力事件が頻発しました。学校では常に同じ人種グループで行動していました。
そこで人種の壁を取り払い、交流して互いに理解し合う方法として、ジグソー法が考案されました。
ジグソー法では、人種の異なるメンバーがそれぞれの与えられたパーツを持ち寄ってジグソーパズルを解くように、メンバーで協力して学習します。
詳しくは、津村敏雄『技能統合型のリーディング指導の研究⑵ージグソーリーディング」による授業実践』をご覧ください。
ジグソー練習とは?
ジグソー練習とは、ジグソー法に基づいた練習のこと。
平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題4問1選択肢1で登場した用語です。
ジグソー・リーディングとは?
ジグソー・リーディングとは、ジグソー法を応用したリーディング(読解)のこと。
英語では、Jigsaw Reading
ジグソー・リーディングでは、問題を解くためのテキストが複数のピースに分割され、それぞのメンバーが持っています。そのため問題を解くには、ジグソーパズルのように互いのピースを持ち寄って協力しなければなりません。
協同学習、協調学習(Cooperative Learning)を促す技法です。
ジグソー・リーディングの具体的なやり方は平成30年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題7の<資料>に書かれていますので、ご覧ください。
英語になりますがジグソー・リーディングのやり方を説明した分かりやすい動画がYouTubeにありました。
Jigsaw Reading – a useful technique for language teaching
ジグソー・リーディングの活動例
・グループのメンバーが短編小説の異なる部分を読み、互いに読んだ内容を報告して全体のストーリーを再構成する(平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題6問2)。
ジグソー・リーディング、ジグソー練習が出題された日本語教育能力検定試験の過去問
・令和3年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題6問5【ジグゾー法の活動方法】
・平成30年度日本語教育能力検定試験問題7【ジグソー・リーディングを取り入れた中級の授業】
・平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題6問2【ジグソー・リーディングの活動例】
・平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題4問1選択肢1【ジグソー練習】