Uカーブモデルとは【Uカーブ仮説】
Uカーブモデルとは、異文化に触れて、①異文化楽しい(ハネムーン期)②異文化嫌になった(ショック期)②異文化慣れた(回復期→安定期)、という気持ちの移り変わりを曲線で表したもの。異文化適応曲線、U字型曲線モデル、Uカーブ仮説とも。
リスガードにより提唱されました。
人は移動直後の短い初期ショックの後、「ハネムーン期」「不適応期(ショック期)」を経て「適応期」に至るとされる。
カーブの形は、異文化と自文化の違いの大きさによって異なる。(以上は平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題8より)
異文化適応を出国から帰国直前までの精神的満足度の変化で説明している(令和2年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題8)。
カルチャーショックが起きやすい人
カルチャーショックとは、異文化と接触したときに自文化との違いに受ける衝撃
精神的に不安定になる思春期や新しいことを受け入れることが難しい高齢者はカルチャーショックが大きく異文化適応が難しいと言われています。
Wカーブモデルとは【Wカーブ仮説】
Wカーブモデルとは、Uカーブの後の帰国の適応の変化も示したもの。
Wカーブは、異文化への移動後から帰国後の適応の変化を示したもので、帰国後のショックのほうが大きい場合もある(平成30年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題8問3)。
帰国後のショックはリエントリー・ショックと言います。
リエントリーショックが起きる理由
・外国滞在中の自身の経験に、母国の人々が興味を示さないこと
・外国滞在中に慣れ親しんだ方法が、母国では通用しないこと
・外国滞在中に自身の文化を理想化して捉えていたこと
(以上は平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題8問3より)
キムのらせん状図とは?
キムのらせん状図とは、異文化適応をストレス、適応、成長のダイナミズムで説明したもの。
Uカーブ、Wカーブ、らせん状図が出題された日本語教育能力検定試験の過去問
・令和5年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題8問1【Uカーブモデルのハネムーン期の事例】
・令和2年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題8【Uカーブモデルに関する記述】
・平成30年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題8問3【Wカーブに関する記述】
・平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題8問1【Uカーブ仮説に関する記述】
・平成26年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題16問3【カルチャー・ショックよりもリエントリー・ショックのほうが大きい場合がある】