現代仮名遣い(1986年)とは?
現代仮名遣いとは、日本語をひらがなやカタカナで書く時にどうやって書くのかを示したものです。
- この仮名遣いは,語を現代語の音韻に従つて書き表すことを原則とし,一方,表記の慣習を尊重して,一定の特例を設けるものである。
- この仮名遣いは,法令,公用文書,新聞,雑誌,放送など,一般の社会生活において,現代の国語を書き表すための仮名遣いのよりどころを示すものである。
- この仮名遣いは,科学,技術,芸術その他の各種専門分野や個々人の表記にまで及ぼそうとするものではない。
- この仮名遣いは,主として現代文のうち口語体のものに適用する。原文の仮名遣いによる必要のあるもの,固有名詞などでこれによりがたいものは除く。
- この仮名遣いは,擬声・擬態的描写や嘆声,特殊な方言音,外来語・外来音などの書き表し方を対象とするものではない。
- この仮名遣いは,「ホオ・ホホ()」「テキカク・テッカク(的確)」のような発音にゆれのある語について,その発音をどちらかに決めようとするものではない。
- この仮名遣いは,点字,ローマ字などを用いて国語を書き表す場合のきまりとは必ずしも対応するものではない。
- 歴史的仮名遣いは,明治以降,「現代かなづかい」(昭和21年内閣告示第33号)の行われる以前には,社会一般の基準として行われていたものであり,今日においても,歴史的仮名遣いで書かれた文献などを読む機会は多い。歴史的仮名遣いが,我が国の歴史や文化に深いかかわりをもつものとして,尊重されるべきことは言うまでもない。また,この仮名遣いにも歴史的仮名遣いを受け継いでいるところがあり,この仮名遣いの理解を深める上で,歴史的仮名遣いを知ることは有用である。付表において,この仮名遣いと歴史的仮名遣いとの対照を示すのはそのためである。
日本語の表記に関する施策については、平成29年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題12を解くのがおすすめ。
日本では、公式に公用語は定められていないが、明治時代以降、日本語の表記に関する様々な施策がとられてきた。仮名については、歴史的仮名遣いが表音的な仮名遣いに改められ、昭和61年には「現代仮名遣い」が告示された。漢字についても繰り返し改定が行われ、昭和21年には、「当用漢字表」が告示され、昭和56年には「常用漢字表」、平成22年には「改定常用漢字表」が告示された。ローマ字についてはヘボン式、日本式などに加えて、昭和12年に訓令式ローマ字が制定された。
平成29年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題12より引用
送り仮名の付け方(1973年)とは?
「送り仮名の付け方」(1973年)は、漢字に対する送り仮名の付け方を示したもの。
前書きが試験に出た。
一 この「送り仮名の付け方」は、法令・公用文書・新聞・雑誌・放送など、一般の社会生活において、「常用漢字表」の音訓によって現代の国語を書き表す場合の送り仮名の付け方のよりどころを示すものである。
二 この「送り仮名の付け方」は、科学・技術・芸術その他の各種専門分野や個々人の表記にまで及ぼそうとするものではない。
三 この「送り仮名の付け方」は、漢字を記号的に用いたり、表に記入したりする場合や、固有名詞を書き表す場合を対象としていない。
文化庁「送り仮名の付け方 前書き」より引用
現代仮名遣い(1986年)・送り仮名の付け方(1973年)でやりたい過去問
・令和6年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題13問3
・令和5年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題12問2【「現代仮名遣い」や「送り仮名の付け方」】
・平成30年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題3問4【政府や中央省庁により公式に示されている目安や方針】
・平成29年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題12問5問2【現代仮名遣いで採用されている表記の例】
・平成28年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題14問4選択肢2【現代仮名遣い】