【過去問解説】令和3年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題10【2021】第二言語習得

R3試験Ⅲ
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問1の正答率は94

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問1の解き方【情意フィルター仮説】

情意フィルター仮説については下の記事をどうぞ。

選択肢1 

第二言語の習得に対する心理的な抵抗感が強まるとインプットの取り込みが妨げられるという考え方は情意フィルター仮説です。

選択肢2

現在の言語レベルよりも少し高いレベルのインプットを受けることで習得が進むという考え方はインプット仮説です。

選択肢3

対話する相手と意味のある言語的交流を持つことで第二言語が効率的に習得されるという考え方はインターアクション仮説でしょうか。

選択肢4

学んでいる言語が使われる社会の一員になりたいという気持ちが学習動機を高めるという考え方は、ガードナーさんとランバートさんの説です。

よって、答えは1

情意フィルター仮説が登場した日本語教育能力検定試験の過去問

令和元年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題10問5【情意フィルター仮説の説明】

平成25年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題8問5【学習者の不安が高いと第二言語習得が阻害されるとする仮説は?】→情意フィルター仮説

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問2の正答率は54.4

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問2の解き方【第二言語不安の構成要素】

第二言語不安の構成要素って何??

ご安心ください。

問題にヒントがあります。

第二言語学習において生じるネガティブな感情は第二言語不安と呼ばれる」

第二言語学習において生じるネガティブな感情かどうか各選択肢を検討します。

選択肢1

試験は第二言語学習におけるものなので、試験に対する心配は、第二言語不安といえます。

選択肢2

神経質や心配性など個人の性格から不安が生じる人は、第二言語学習に関わらず、心配なことがあれば不安が生じます。

原因は個人の性格であり、第二言語学習ではありません。

選択肢3

第二言語を学習する過程で負の評価を受けることはあります。下手な日本語を笑われたり。よって、負の評価を受けることに対する恐怖は第二言語不安といえます。

選択肢4

第二言語学習においては他者と交流することがありますので、他者と交流することへの恐れから生じる不安は第二言語不安といえます。

よって、答えは2

第二言語不安に関する文献

第二言語不安とは「第二言語の学習や使用、習得に特定的に関わる不安や心配と、それによって引き起こされる緊張や焦り」です。

第二言語不安について詳しく知りたい方は下記の論文をどうぞ。

初級日本語学習者の第二言語不安についての基礎的調査

Horwitz et al.(1986)は、第二言語不安を「外国語不安(foeign language anxiety)」と呼び、「言語学習過程の独自性から生じる、教室での言語学習に関係した自己認識、信念、感情、行動の明白な複合体(p.128)と定義した。そして外国語不安は、「コミュニケーションの懸念(選択肢4)」「テスト不安(選択肢1)」「否定的評価に対する恐れ(選択肢3)」の3つの不安要素から成ると考え、その考えのものに33項目から成るFLCASを作成した。

初級日本語学習者の第二言語不安についての基礎

複合環境における第二言語不安

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問3の正答率は31.8

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コミュニティ・ランゲージ・ラーニングの特徴

コミュニティ・ランゲージ・ラーニングとは、心理学者カランがカウンセリングの理論を基盤に提唱した教授法。CLL、カウンセリング・ラーニングとも。教師をカウンセラー、学習者をクライアント、教室を一つのコミュニティとみなします。知識のみならず、情意面の向上を学習目的とし、学習者の全人的な成長が到達目標です。学習の成功に必要な心理的条件として、安心感(Security)、注意力(Attention)、積極性(Aggression)、定着(Retention)、振り返り(Reflection)、識別(Discrimination)の頭文字をとってSARDと呼んでいます。
利点は、知りたいことをすぐに教えてもらえる、自由なコミュニケーションが楽しめる、自律的学習が組み込まれていること。
欠点は、教師の負担が大きい(カウンセリング理論への精通、学習者の全人的な受け入れ、高い指導力)こと。

コミュニティ・ランゲージ・ラーニングの特徴は以下の通りです。

カウンセリングの理論と手法を外国語教育に応用(平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題4問5)

・学習者の母語媒介語を積極的に活用(平成25年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題4問2)

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問3の解き方【コミュニティランゲージラーニング】

選択肢1

「学習者をリラックスさせ、音楽絵画などの芸術的要素」ときたらサジェストペディアですね。

選択肢2

「学習者の記憶を助ける特別な教具」ときたらサイレント・ウェイですね。

選択肢3

「学習者が母語で言った内容を通訳してささやく」ように「母語」を積極的に使い、学習者の知りたいことをすぐ教えてあげるのはコミュニティ・ランゲージ・ラーニングです。

選択肢4

コミュニケーション・ランゲージ・ラーニングとは関係ありません。

よって、答えは3

コミュニティ・ランゲージ・ラーニング(CLL)が登場した日本語教育能力検定試験の過去問

平成27年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題4問2選択肢3【CLL(Community Language Learning)】

平成26年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題4問1選択肢【コミュニティー・ランゲージ・ラーニング】

平成25年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題4問2【学習者の母語や媒介語を積極的に活用する教授法は?】→コミュニティ・ランゲージ・ラーニング(CLL)

平成24年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問題4問5【カウンセリングの理論と手法を外国語教育に応用 した教授法は?】→コミュニティ・ランゲージ・ラーニング(CLL)

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問4の正答率は82.9

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問4の解き方【ジャーナルアプローチ】

ジャーナル・アプローチについては下の記事をどうぞ

ジャーナル・アプローチは、ジャーナルを通じて意見を交換し、学習者と教師の間の相互理解を深めるものです(平成29年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題11問5)。

よって、答えは4

ジャーナル・アプローチが出題された日本語教育能力検定試験の過去問

平成29年度日本語教育能力検定試験Ⅲ問題11問5【ジャーナル・アプローチに関する記述】

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問5の正答率は94.9

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問5の解き方【学習者の不安を軽減するような授業運営】

選択肢3

競争心を高めたら、苦手な人の不安が増大します。

よって、答えは3

コメント

  1. […] ソースからの抜粋: … […]

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